HOME> 受託サービス・特注品> 抗体> モノクローナル抗体作製・精製> マウス二重特異性抗体 | 二重/三重特異性抗体 作製受託サービス
HOME> 試薬> 創薬研究> 医薬品製造・研究> がん研究> マウス二重特異性抗体 | 二重/三重特異性抗体 作製受託サービス

Bispecific / Trispecific Antibody マウス二重特異性抗体 | 二重/三重特異性抗体 作製受託サービス

掲載日情報:2023/02/28 現在Webページ番号:63987

マウスモデルにおいて、同時に2つの異なる抗原(またはエピトープ)に結合できる抗体です。がん免疫研究などに関連する因子のラインナップがあります。
カスタム製造や三重特異性抗体の作成(受託サービス)も承ります。

Absolute Antibodyの二重特異性抗体

二重特異性抗体とは

二重特異性抗体とは(クリックで開閉します)

二重特異性抗体(Bispecific Antibody)は1つの抗体が同時に2つの異なる抗原(または同じ抗原の異なるエピトープ)に結合します。自然には存在せず、2つのハイブリドーマを体細胞融合させたり、遺伝子組換え技術を利用したりして人工的に作製します。抗体の片方のアームはマーカー分子(細菌やウイルスなど)に結合し、もう片方のアームはエフェクター細胞のリクルートや薬剤、サイトカイン、毒物などを輸送する機能を持つよう設計するのが一つの有効なアプローチです。



目次に戻る

特長

  • 軽鎖のミスペアリングを防ぐために、片方のIgG鎖を一本鎖Fv(scFv)に変換してあります。
  • Absolute Antibody社独自のFc Silent変異が導入された製品もあります。Fcドメインを改変することで、エフェクター機能を抑制しています。Fcレセプターとの結合に起因する非特異的吸着や抗体依存性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)が抑えられます。
  • 完全マウス骨格のため、マウスモデルで低免疫原性を実現します。
  • 低エンドトキシン、高純度であるため、in vivoでの研究に適しています。

目次に戻る

製品ラインナップ(抗体の標的)

TargetsmCD3εhCD3εmPD-L1mCD47mOX40
mCD19mKIH
mCD20mKIH
mCTLA-4mKIH mIgG-dAb
hEGFRmKIH
hEGFRvIIImKIH
hErbB2 (Her-2/neu)[Trastuzumab] mKIHmKIH
F4/80 mKIH
FluoresceinmKIH mKIH mKIH
TRP-1(gp75)mKIH mKIHmKIH
mCD200mIgG-dAb
mPD-1mIgG-dAbmIgG-dAb
mPDL1mIgG-dAbmIgG-dAb
mVISTA(PD-1H)mIgG-dAb
mTIGITmIgG-dAb

抗体の構造が2パターンあります。

  • KIH:Knob-into-Hole型二重特異性抗体
  • mIgG-dAb:マウス二重特異性抗体
Knob-into-hole(KIH)二重特異性抗体

KIH(左)とIgG-dAb(右)の構造イメージ

目次に戻る

Knob-into-Hole(KIH)型の二重特異性抗体

Bispecific Antibodyの作製法は、Knobs-into-Holes (KIH) 法が広く知られています。
KIH法では重鎖の一方にKnob変異を、もう一方にHole変異を導入した組換え体抗体鎖を発現させます。HoleにKnobが挿入されるように設計されており、優先的にヘテロダイマーが産生されます。従来のIgG分子でありながら、第一抗原を標的とするアームと、第二抗原を標的とするアームを持ち、Bispecific Antibodyと言われています。さらに、構成要素としてFab fragmentとsingle chain Fv (scFv)を用いることによって、多くの他のオプションにも対応可能です。

オリジナルのKiH IgG型

オリジナルのKIH IgG型は共通のL鎖をもつ。最もシンプルな方法だが、使用できない場合が多い。

  異なるL鎖型

2種類の異なる軽鎖を使用する場合、適切なペアを形成せず、結合能を失う可能性がある。scFvを使うことで、この問題を避けることができる。

  妥協型

すべてのIgGでは無いがscFvとして再形成される可能性があり、妥協型が形成される。

scFv付加
一般的には、scFvを重鎖のC末端上に付加する(左図と中央図)が、軽鎖にも付加することができる(右図)。
また、scFvはN末端にも付加可能だが、結合能に影響を与える可能性があるため、リンカーの長さを変えるなどの考慮が必要になる。
三重特異性
Knobs-into-Holes (KIH) 法は、scFvの付加と併用することで三重特異性抗体などを作製することができる。

目次に戻る

使用例

Absolute Antibodyの二重特異性抗体

マウスKnob-into-Hole(KIH)技術により、IgG2a重鎖の効率的なヘテロ二量化が可能(上から2段目)。


Absolute Antibodyの二重特異性抗体

抗マウスCD3ε抗体(クローン:2C11)由来の一本鎖抗体(scFv)は、元の抗体(ハムスターIgG)と同等の活性を示した。


Absolute Antibodyの二重特異性抗体

上記の抗マウスCD3ε抗体由来scFvを、FabアームがTRP-1を標的とする抗体と結合させることで、T細胞に結合(架橋)する二重特異性抗体を作製した。
T細胞存在下でこの抗体をKPC3がん細胞またはTRP-1発現KPC3細胞に投与すると、TRP-1発現KPC3細胞のみ効率的に傷害された。

免疫療法における二重特異性(Bi-specific)抗体の展望

目次に戻る

Bispecific / Trispecific Antibody作製受託サービス

Bispecific Antibody(二重特異性抗体)またはTrispecific Antibody(三重特異性抗体)の作製受託サービスです。

  • Absolute Antibody社では、組換え抗体の他に、Fc領域融合タンパク質の作製も承っています。
  • 必要に応じて秘密保持契約等の締結も可能です。
  • ご注文方法/価格など、詳細は当社受託・特注品担当(e-mail:jutaku@funakoshi.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。

作製する抗体のタイプ

組換え抗体のタイプ

組換え抗体 作製 受託サービスカタログ

Recombinant Antibody Services brochure


メーカーインタビュー:誰でも簡単に組換え抗体技術を利用できるようにしたい

absolute antibody

Absolute Antibody 社は2012年に設立されたイギリスのメーカーで、組換え抗体(リコンビナント抗体)作製技術を柔軟に活用して、抗体のシークエンシング、組換え抗体製造、抗体のヒト化などのサービスを提供しています。
「誰でも簡単に組換え抗体やその技術を利用できるようにしたい」というビジョンのもと、組換え抗体技術の用途展開に全力を注いでいます。
組換え抗体は製薬業界ではすでに広く利用されていますが、比較的製造量の少ない診断薬や研究用途にはあまり利用されていませんでした。しかし、組換え抗体には多くの利点があることから、これらの用途においても注目され始めています。

続きを表示する。

目次に戻る

お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。