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Xona Microfluidics社ニューロンの形態観察用チャンバー「Neuron Device」の使用方法[参考資料]

掲載日情報:2015/11/12 現在Webページ番号:56156

Xona Microfluidics社ニューロンの形態観察用チャンバー「Neuron Device」の使用方法です。

Neuron Deviceの使用方法

本製品は使用前に洗浄、カバーガラスへの接着、Poly-L-Lysine処理を行う必要があり、その際にプラズマ洗浄装置を用いる方法(Plasma Bonding)と用いない方法(Non-plasma Bonding)があります。

Plasma BondingとNon-plasma Bondingの比較

プラズマ洗浄装置を用いる方法
(Plasma Bonding)
プラズマ洗浄装置を用いない方法
(Non-plasma Bonding)
  • Neuron Deviceとカバーガラスの間に不可逆的かつ強固な結合が形成され、液漏れを減少させる。
  • Neuron Deviceおよびカバーガラスの表面が親水性になり、培地などの溶液をNeuron DeviceのMain Channelへ流し込みやすくなる。
  • プラズマ洗浄操作により、Neuron Deviceとカバーガラスが滅菌される。
  • プラズマ洗浄装置を必要としない。
  • Neuron Deviceとカバーガラスの間に不可逆的な結合が形成されていないため、実験後の細胞を観察する際に、カバーガラスを除去することができる(通常の観察では、カバーガラスを除去する必要はない)。
  • Neuron Deviceおよびカバーガラスの表面が疎水性のため、培地などの溶液がNeuron DeviceのMain Channelへ流し込みにくい場合がある(マイクロピペットにより、溶液を送り込む必要がある)。
  • Neuron Deviceとカバーガラスの接着が不完全な場合、その隙間に細胞や軸索が成長する可能性がある。

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プラズマ洗浄装置を用いる方法(Plasma Bonding)での使用法

細胞の播種以前の操作は、エタノール滅菌をしたバイオセーフキャビネット中で行って下さい。

  1. カバーガラス(Corning No.1、24×40mmなど)を滅菌水に浸し、超音波洗浄を30分間行う。70%エタノールで1回、滅菌水で3回リンス後、風乾させる。
    Neuron Deviceを70%エタノールでリンス後、風乾させる。

    Neuron Deviceはオートクレーブ滅菌も可能ですが、オートクレーブ用コンテナやバッグがプラスチック製の場合、細胞に有害な成分が溶け出しNeuron Deviceに付着する場合があります。

    適切な容器にカバーガラスとNeuron Deviceを置き、プラズマ洗浄装置で圧力300~500mTorr、2分間の条件で処理する。
  2. プラズマ洗浄装置から取り出した後、カバーガラス上にNeuron Deviceを置き、Neuron Deviceを均一に軽く押し、着実に接着させる。
  3. Neuron Deviceを滅菌した60mm培養用ディッシュにセットし、Neuron Deviceの細胞体側のMain Channelが左、軸索側のMain Channelが右になるようにして、これ以降の操作を行う。Neuron Deviceの左上のウェルに0.5mg/mlのPoly-L-Lysine(PLL)溶液を150μl加え、Main Channelへ流し込んだ後、5分間インキュベートし、更に左下のウェルにPLL溶液を150μl加えた後、5分間インキュベートする。右側のウェルにも同様にPLL溶液を加えた後、4時間以上インキュベートする。
  4. 各ウェルからピペットにより溶液を吸引する。その際に、Main Channel内の溶液は吸引せず、気泡が入らないようにする(以下同様に)。
  5. 滅菌水を左上、右上のウェルに150μlずつ加え、それぞれのMain Channelへ流し込んだ後、各ウェルからピペットにより溶液を吸引する。この操作を3回繰り返す。
  6. 滅菌水を左上、右上のウェルに150μlずつ加え、それぞれのMain Channelへ流し込んだ後、37℃で1時間以上インキュベートし、各ウェルからピペットにより溶液を吸引する。この操作を3回繰り返す。
  7. NBM(Neural Basal Media)などの適切な培地を左上のウェルに150μl加え、Main Channelへ流し込み、5分間インキュベートする。さらに左下のウェルに培地を150μl加え、5分間インキュベートする。右側のウェルにも同様に培地を加えた後、各ウェルからピペットにより溶液を吸引する。再度新しい培地を左上、右上のウェルに150μlずつ加え、それぞれのMain Channelへ流し込んだ後、5分間インキュベートする。
  8. 37℃で3時間以上インキュベートし、各ウェルからピペットにより溶液を吸引する。
  9. 実験動物から採取、分散させた2.5~4.5×106cells/mlの初代ニューロン20μlを左上のウェルに加え、Main Channelへ流し込む。細胞がMain Channelへ流し込まれたことを顕微鏡で確認した後、37℃、5% CO2で10分間インキュベートする。
  10. 培地を左上、右上のウェルに150μlずつ加え、30秒から1分間インキュベートして、それぞれのMain Channelへ流し込む。
  11. 培地を左下、右下のウェルに150μlずつ加え、インキュベーターに戻す。
  12. 24時間後、培地交換を行う。

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プラズマ洗浄装置を用いない方法(Non-plasma Bonding)での使用法

細胞の播種以前の操作は、エタノール滅菌をしたバイオセーフキャビネット中で行って下さい。

  1. Neuron Deviceを70%エタノールでリンス後、風乾させる。

    Neuron Deviceはオートクレーブ滅菌も可能ですが、オートクレーブ用コンテナやバッグがプラスチック製の場合、細胞に有害な成分が溶け出しNeuron Deviceに付着する場合があります。

  2. カバーガラス(Corning No.1、24×40mmなど)を滅菌水に浸し、超音波洗浄を30分間行う。70%エタノールで1回、滅菌水で3回リンス後、風乾させる。 0.5mg/mlのPoly-L-Lysine(PLL)溶液に浸し、4時間以上インキュベートする。滅菌水で数回リンス後、滅菌水に浸し3時間以上インキュベートする。滅菌水で数回リンス後、風乾させる。
  3. カバーガラス上にNeuron Deviceを置き、ガラスを割らないように慎重かつしっかりとNeuron Deviceを押す。
  4. Neuron Deviceを滅菌した60mm培養用ディッシュにセットし、Neuron Deviceの細胞体側のMain Channelが左、軸索側のMain Channelが右になるようにして、これ以降の操作を行う。NBM(Neural Basal Media)などの適切な培地を左上のウェルに150μl加え、30秒から1分間インキュベートしてMain Channelへ流し込んだ後、左下のウェルに培地を150μl加え、37℃、5% CO2で1時間インキュベートする。右側のウェルにも同様に培地を加える。
  5. 各ウェルからピペットにより培地を除去した後、実験動物から採取・分散させた2.5~4.5×106cells/mlの初代ニューロン20μlを左上のウェルに加え、Main Channelへ流し込む。細胞がMain Channelへ流し込まれたことを顕微鏡で確認した後、37℃、5% CO2で10分間インキュベートする。
  6. 150μlずつの培地を左上、右上の順で各ウェルに加えた後、30秒間インキュベートして、それぞれのMain Channelへ流し込む。次いで培地を150μlずつ左下、右下の順で各ウェルに加え、インキュベーターに戻す。

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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