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フナコシ株式会社について


日本のライフサイエンス研究
の発展とともに

1923年に医薬品の卸業を創業し、1966年に研究用試薬の取扱いを開始しました。
1960年代後半、ライフサイエンス研究の中心はアメリカ、ヨーロッパであり、試薬や機器類も日本国内ではなかなか調達できない状況でした。そんな中、日本の先駆けとして、最新のテクノロジーを有する企業、専門性の高いベンチャー会社など世界中の企業と取引を開始し、 当時の革新的な製品を日本の研究者に紹介しました。


モットーは「Frontiers in Life Science」


ユニークで革新的な技術や製品をいち早く日本の研究者に紹介し、日々専門化・細分化していく研究内容にも対応できる高いサポート力で、日本のライフサイエンス研究の発展に尽くします。
現在では「世界のフナコシ」をスローガンに、日本発の有用な製品を世界へ輸出する事業も展開しています。




主な顧客対象

大学、公的研究機関、企業に所属のライフサイエンス研究者




サービス提供地域

日本全国各地、海外への輸出(アメリカ、ヨーロッパ、韓国、シンガポールなど約52か国)



事業開始のきっかけとなった「アビセルSF」

1966年 米国で、前社長である船越龍彌が、化学物質を簡単に分析できる薄層クロマトグラフィー用結晶セルロース「アビセルSF」に注目しました。1969年にはアビセルSFを使用した「食品添加物検査キット」を発売しました。 当時、食品に発がん性を疑われる色素(たくあん漬にオーラミン、紅しょうがにローダミンなど)が使用されており、社会問題となっていました。その検査が簡単に行える製品は各方面からの脚光を浴び、高い評価を受けました。


サービスをつくり お届けするために

高い専門性を有した人材の雇用と育成



ライフサイエンス研究分野は日進月歩であるため、常に最新の学術知識が必要です。高い専門性を有し、細分化する研究内容にも柔軟に対応できる人材として、大学院修士・博士課程修了者を積極的に採用しています。また、国際学会への参加、メーカーが定期的に実施するテクニカルトレーニングを受講し、入社後も学術知識、技術力の向上に努め、 研究者を支えるベストサービスの提供を目指しています。


新しい技術・製品情報を発信する各種媒体の作成



最先端の技術情報をいち早くお客様にお届けするため、業界に先駆けてカタログ、冊子「フナコシニュース」、ウェブサイト、メールマガジンなどの作成に取り組んで参りました。

総合カタログ第一号の発刊は1976年。現在のようにウェブ検索が無かった時代に研究者にとって貴重な情報源でした。また、冊子「フナコシニュース」は1986年の発刊から現在まで通巻640号を超え、新製品情報を32ページの冊子で毎月2回お届けするというのは世界でも類をみない取り組みです。

1995年には自社ウェブサイトを開設し、現在では取り扱い製品400万点の中から研究に必要な製品をウェブで検索できます。その一方で紙媒体による一覧性の高い情報提供を望む研究者のお客様も未だ多くいらっしゃいます。最新の技術情報を得たいというお客様のニーズに応えるため、各種媒体を駆使した情報発信・製品紹介を行っています。


市場のニーズに基づく新規技術の製品化、 
そして日本発の製品を世界へ

長年にわたり培ってきた研究者の皆様との信頼関係と、フナコシが誇る高いサポート力を活かし、産学連携により大学で開発された新規技術の製品化を実現してきました。また、日本国内のメーカーやベンチャー企業で開発された革新的な製品を、研究用試薬としていち早く市場へ展開するサポートも行っています。
さらに、自社製品の開発にも積極的に取り組み、製品化に成功しました。いずれも世界初となる技術であり、国内はもとより海外への輸出も展開しています。

ゲノム編集に有用な長鎖の一本鎖DNAを調製する試薬 
「LsODN Preparation Kit」

近年「ゲノム編集」は遺伝子を狙い通りに改変する技術として、農業や医療への応用に期待が高まっています。CRISPR-Cas9ゲノム編集システムでは、DNAを切断する酵素Cas9と、編集箇所を見つけ出すgRNAを動物の受精卵に注入することで、特定の遺伝子の破壊や、特定の箇所への導入が可能となります。しかしこれまで動物の受精卵では大きなDNA配列の導入効率が低く、ノックイン動物を作製することが困難でした。

本製品で調製した高純度の長い一本鎖DNA(LsODN)を用いることで、大きな遺伝子を効率的に導入することが可能になりました。

膜タンパク質の抽出効率を大幅に向上した、次世代のRIPAバッファー
「ULTRARIPAR kit for Lipid Raft」

細胞を溶解し、タンパク質の機能解析を行う際には、RIPA (Radio-ImmunoPrecipitation Assay)バッファーのような温和な細胞膜可溶化バッファーが頻繁に用いられますが、脂質ラフト(Lipid Raft)を主とした細胞膜画分を完全には溶解できないことが知られています。脂質ラフトはコレステロールやスフィンゴ脂質、GPIアンカータンパク質およびパルミトイル化されたタンパク質が濃縮する細胞膜構造で、さまざまな機能性タンパク質が集積しており、重要視されています。

本製品により脂質ラフトの可溶化、回収ができ、これまで困難であった脂質ラフトに含まれるタンパク質の解析を可能にしました。


社会のお役に立ち
必要とされる存在となる

「Frontiers in Life Science」 : 日本のライフサイエンス研究を支えるフロンティアでありたいという企業理念のもと、世界中から研究用試薬・機器を探し出し、最先端のバイオ技術や海外の情報などを日本に紹介する重要な役割を担ってきました。研究者の皆様をサポートすることで、医学を始め、発酵・食品工業、農・畜産・水産業などの基礎研究・応用研究発展の一助となってきました。これからも「フナコシのベストサービス」に磨きをかけ、新たに創出した革新的な技術を発信することで、日本のライフサイエンス研究を支え続けます。そして、世界をリードする日本の科学技術の発展をサポートすることで、社会に貢献いたします。