DrummondとフナコシのHistory

世界初の電動式ピペット吸引器「PipetAid（ピペット・エイド^®）」を開発したDrummond（ドラモンド）社の成り立ちや歴史、フナコシ株式会社との関係についてご紹介します。

※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

創立時の会社外観
（ドラモンド社より提供）

フィラデルフィアの位置

ホールピペット
（口で吸引・吐出を行う）

初期型オリジナル
ピペット・エイド^®
（当時のカタログより抜粋）

1970年代、ドラモンド社は日本から小型ポンプを輸入してアメリカ国内で販売していました。この時代のポンプの機能は液体を排出するだけの機能でしたが、1973年9月、Jim Kenny氏は、これを改造して吸引と排出の両方を行えるポンプを開発しました。同時に、ピペットを取り付けて手で持つためのハンドル部分や、流速をコントロールするためのバルブボディを開発し、ここに最初のピペット・エイド^®が完成しました（左写真）。

当初はハンドル部分を手作業で製造していましたが、近い将来、必ずピペット・エイド^®が大ヒットすると予想したKenny氏は、プラスチック成型の金型や自動化機器などの設備投資を行いました。これは当時のドラモンド社にとって非常に大きな賭けでしたが、この投資によって大量生産が可能となり、安価な価格で販売を開始することができました。

フナコシ薬品（株）作成の
1978年（昭和53年）発刊
ドラモンド社カタログ表紙

1974年、ドラモンド社は世界初の電動式ピペット吸引器具「ピペット・エイド^®」を科学雑誌に広告掲載しました。フナコシ（株）の前身であるフナコシ薬品（株）がその広告を見てすぐに連絡を取り、輸入総代理店としてドラモンド社製品を取り扱うことになりました（左写真）。

翌1975年に、日本向け製品第一号の「ピペット・エイド^®」が出荷されました。ドラモンド社との契約により、フナコシ薬品（株）が、販売だけではなく修理全般も対応することで、多くの研究者の皆様に安心して「ピペット・エイド^®」をお使いいただけるようになりました。

ピペット・エイド^®のラインナップ

ピペット・エイド^®は機種を増やしながら、全世界で販売されベストセラー商品となりました。オリジナルのピペット・エイド^®（PA-100）に続いて、汚染防止用フィルターを内蔵したPA-200とPA-300も追加されました（PA-100、PA-200、PA-300は販売終了）。また、コードレスタイプであるPA-400を発売したことで、ピペット・エイド^®の名が一気に全世界に広がりました。ポータブルシリーズは、ピペット・エイド^®の代名詞となったXPのほか、新モデルのXP2、エルゴノミクス対応のXLとラインナップを増やしています。さらに、フード内専用の固定タイプHood Mateも製品ラインナップに加わりましたが、これらはお客様からのご要望をもとに開発されてきました。ポンプの品質を向上させ、信頼性を高めるなど、ドラモンド社は日々努力を続けています。