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CTC解析を、もっと簡便に、もっと身近に CTC捕捉ツール 「ポリマーCTCチップ」

掲載日情報:2026/07/14 現在Webページ番号:73742

Cytona社の「ポリマーCTCチップ」は、血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cells:CTC)を専用の高額装置を用いずに簡便に捕捉できる研究用ツールです。マイクロ流体デバイスと抗原・抗体反応の原理を組み合わせたポリマー製チップにより、試料中の目的細胞を高い選択性と効率で捕捉します。捕捉した細胞はマイクロマニピュレーターなどにより回収でき、遺伝子解析などの下流解析にも利用できます。


ポリマーCTCチップ外観(左)と捕捉したがん細胞(右)

ポリマーCTCチップ外観(左)と捕捉したがん細胞(右)


CTCおよびポリマーCTCチップについて

下のタブをクリックすると各項目の説明が表示されます。

体内にがんが発生すると、そこから血管内に侵入し全身を循環するがん細胞(Circulating Tumor Cells:CTC)が発生初期から認められます。しかし、CTCは血中濃度が極めて低いため捕捉が難しく、これまでCTC解析には専用装置や高度な解析技術を必要とする方法が用いられてきました。
CTC解析では、大腸がん、前立腺がん、乳がんをはじめ、さまざまながん種でCTC数やCTCの性質を調べる研究が進められています。近年では、CTCを検出するだけでなく、回収したCTCを用いた遺伝子解析などの下流解析も重要となっています。このように、CTCをがん研究に活用するためには、簡便かつ効率よくCTCを捕捉・回収できる技術が求められています。

CTCについて

CTCの捕捉技術と課題

CTCを捕捉する方法としては、がん細胞表面に発現する上皮細胞接着分子(EpCAM)に対する抗体を用いる方法や、フィルターなどによるサイズ分画法がよく知られています。
しかし、抗体を用いる方法では、浸潤・転移能を獲得したがん細胞で標的分子の発現が低下または消失する場合があり、一部のCTCを捕捉しにくいことがあります。一方、サイズ分画法では、CTCと同程度のサイズを有する細胞との分離が難しく、血管内皮細胞や活性化マクロファージなどの混入によって、選択性や純度が課題となる場合があります。
また、これらの方法には専用機器を必要とするものもあり、装置やランニングコストの高さが、CTC解析を新たに始める際の障壁となることがあります。

構造

ポリマーCTCチップは、基板であるスライドガラス(75×25×1 mm)上に約3万個のマイクロポスト(独自樹脂)が並んでおり、マイクロ流路構造を形成しています(下図)。吸引ポンプを用いて、この微細な構造の流路へ血液などの試料を流すことができます。

構造

素材

このチップ(マイクロポスト)に用いられる樹脂は独自に配合したモノマーからなる光硬化性樹脂で、鋳型に流し込んだ同樹脂を光照射によって硬化させます。硬化した樹脂表面には生体分子に反応する特定の化学構造(官能基:下図R)があり、インキュベートするだけで簡単に抗体や核酸、酵素などをコートすることができます。

素材

捕捉原理

ポリマーCTCチップでは、任意の抗体(抗EpCAM抗体など)をマイクロポストにコートします。マイクロ流路に試料(血液など)を送液することで、ターゲットとする細胞(CTCなど)を選択的に捕捉することができます(下図左:捕捉原理。下図右:がん細胞捕捉の様子。白点ががん細胞)。

捕捉原理

CTC捕捉キットの使用方法


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特長

  • 高額な専用機器が不要
  • 任意の抗体を簡便に固定可能(カクテル抗体にも対応)
  • 高い捕捉性能と再現性
  • 蛍光顕微鏡による観察が可能
  • 捕捉、同定、回収から遺伝子解析まで対応

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製品ラインナップ

ポリマーCTCチップの単品販売のほか、シリンジポンプやチップホルダーなど必要な機材・部品一式がそろったCTC捕捉キットを取り扱っています。

製品ラインナップ

CTCチップを使用するには、シリンジポンプ(吸引/押し出しが可能、流量範囲:0.1~100 ml/h、対応シリンジ容量:5~20 ml)が必要です。
お手持ちのシリンジポンプなどがある場合は、必要な製品構成について当社テクニカルサポート(試薬担当)にご相談下さい。
パーツ類は改良のため、変更する場合があります。


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ポリマーCTCチップの実績/性能

細胞株

性能評価として大腸がん、前立腺がん、乳がん、肺がん、食道がん、膵臓がんなど、種々のがん細胞株をチップに流し、捕捉率*1を評価した。チップに導入したがん細胞のうち、平均93%(細胞数ベース)の捕捉率が得られた(CTO実績(細胞)参照)。
*1 捕捉率:(デバイスに捕捉されたがん細胞数)/(デバイスに流れ込んだがん細胞数)×100%

CTO実績(細胞)を表示する

血液試料

血液試料を用いて本チップによるCTC捕捉試験を行った。その結果、さまざまな臓器のがんで高感度にCTCが捕捉・検出され、ポリマーCTCチップを用いて、血液試料からがん細胞を採取できることを示した。

CTO実績(臨床検体)を表示する

捕捉例

血液試料

左から、大腸がん1、乳がん2、前立腺がん3、肺がん4のCTC捕捉例を示す。

■ 参考文献

  1. Kure, K., et al., Oncol. Lett., 19(3), 2286-2294(2020). [PMID:32194728]
  2. 長田拓哉、他、『癌と化学療法』, 42(10), 1240-1242(2015).
  3. Obayashi, K., et al., Prostate Int., 7(4), 131-138(2019). [PMID:31970137]
  4. Kanayama, M., et al., Cancer Sci., 113(3), 1028-1037(2022). [PMID:34964211]

CTC検出率の比較例

肺がん患者の試料(全血)を用いてCTC検出率を比較したところ、ポリマーCTCチップでは58.1%(31例中18例)の検出率が得られました。


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全血試料を用いたCTC捕捉試験の流れ

操作手順を表示する

1試料(全血)を1チップで処理する場合の、CTC捕捉試験の流れを示します。CTC捕捉キットの組み立て、血液試料の送液、洗浄、固定、染色までの操作例です。実際の操作は、実験手順書に従って行って下さい。

  1. セッティング
    実験手順書に従い、CTC捕捉キットを組み立て、ポリマーCTCチップをセットします。
    実験手順書には、CTC捕捉キットの組み立てのほか、抗体の固定方法などの詳細が記載されています。CTC捕捉キットの組み立て動画も用意していますので、必要な方は当社テクニカルサポート(試薬担当)にお問合せ下さい。
  2. チップ送液
    血液試料1 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。1 ml/hで60分間送液します。
    送液開始後、必要に応じてピペッティングにより試料を撹拌します。
  3. サンプルリザーバー洗浄
    BSA-PBS 1 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。ピペッティング後、吸引・廃棄します。この操作を3回繰り返します。
  4. チップ内洗浄
    BSA-PBS 1 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。10 ml/hで6分間送液します。この操作を2回繰り返します。
  5. 細胞固定
    パラホルムアルデヒド0.5 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。1 ml/hで30分間送液します。
  6. 膜透過処理
    膜透過処理剤0.5 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。2 ml/hで15分間送液します。
  7. チップ内洗浄
    PBS 1 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。10 ml/hで6分間送液します。
  8. マーカー結合抗体の処理
    抗体混合溶液0.2 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。2 ml/hで6分間送液後、60分間インキュベートします。その後、PBS 0.5 mlを投入し、5 ml/hで6分間送液します。
  9. 蛍光標識抗体などの処理
    蛍光標識抗体・核染色剤混合溶液0.2 mlを計量し、サンプルリザーバーに投入します。2 ml/hで6分間送液後、30分間インキュベートします。その後、PBS 1.2 mlを投入し、そのうち1 mlを10 ml/hで6分間送液します。

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捕捉したCTCの回収方法

回収方法を表示する

チップに捕捉したCTCの回収には、マイクロマニピュレーターが必要です(下図参照)。
ホルダーからチップを外す際に細胞が失われる可能性があるため、固定後、必要に応じて染色してから回収して下さい。
Air foamを用いて、チップ上のCTCを剥離し回収する方法もあります。詳細は当社テクニカルサポート(試薬担当)にお問合せ下さい。

チップからのCTC回収

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実績抗体

CTCを捕捉するための実績抗体リストについては 当社テクニカルサポート(試薬担当)までお問合せ下さい。


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デモ機

CTC捕捉キット(チューブ、コネクター、シリンジなどのパーツとポリマーCTCチップ1枚)の貸出デモを行っています。本製品の組み立て、チップへの送液テストなどをお試しいただけます。デモご希望の方は、当社機器担当:kiki@funakoshi.co.jpまでお問合せ下さい。
細胞捕捉テストを行う場合は、抗体をご用意下さい。
使用できる試料は、感染の恐れのない培養細胞などです。ヒト全血などの使用には追加パーツが必要です。詳細はお問合せ下さい。

デモ機

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価格

[在庫・価格 :2026年07月15日 00時00分現在]

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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