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OspA、VlsE、Flagellinなどの14種類の抗原・抗体をラインナップ ライム病研究を支えるBorrelia抗原・抗体製品

掲載日情報:2026/05/14 現在Webページ番号:72693

Rockland社では、ライム病関連研究に有用なBorrelia抗原・抗体製品を取り扱っています。本記事では、ライム病関連研究における抗体反応評価の課題や、複数のBorrelia抗原を用いた抗体反応評価、ラテラルフロー技術への応用例についてご紹介します。


ライム病とは

ライム病(Lyme disease、LD)は、スピロヘータの一種であるBorrelia属の細菌によって引き起こされる疾患です。米国では主にBorrelia burgdorferiが原因菌とされており、欧州では主にBorrelia afzeliiおよびBorrelia gariniiの関与が報告されています。
米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention、疾病管理予防センター)によると、米国におけるライム病の確定症例数は年間約3万件とされていますが、実際の症例数はその約10倍にのぼる可能性があると推定されています。また、ライム病に関連する血清学的検査は年間250万件実施されており、この検査件数には再検査が多く含まれています。
米国CDCは、ライム病に関連する抗体検出において、初回スクリーニングとしてELISA法を行い、その後ウエスタンブロット法を組み合わせて抗Borrelia抗体の有無を確認する、2段階の検査法を推奨しています。


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ライム病関連研究における抗体反応評価の課題

現在利用されているライム病(LD)関連検査は、時間を要するだけでなく、疑陰性および疑陽性となる可能性があるという課題があります。
現行法の問題点の一つは、ウエスタンブロット法で使用されるB. burgdorferiの細胞ライセートに、他の細菌にも共通する保存性の高いタンパク質が多数含まれていることです。これらのタンパク質は、他の細菌感染に対する抗体によって検出される場合があり、その結果、疑陽性を引き起こすことがあります。
また、血液中に存在する抗LD抗体の種類や量には個人差があるため、現在のELISA法やその他の検査プラットフォームにおいて、十分な反応性抗体が存在しない場合があります。
現在使用されているLDアッセイでは、試料中に存在するLD特異的抗体を検出するために、単一または限られた数のライム病抗原が用いられています。しかし、B. burgdorferiは、マダニ媒介体から哺乳類宿主へ移行する過程で発現するタンパク質が変化するため、単一のタンパク質抗原をマーカーとして用いることは難しく、既存のアッセイではライム病に関連する抗体反応を十分に評価できない場合があります。


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複数のBorrelia抗原を用いた抗体反応評価

Rockland社は、B. burgdorferiが免疫応答を回避する性質や、感染ステージごとに異なる抗原発現に着目し、個体ごとに異なる抗体反応の評価に対応するため、14種類のBorrelia特異的抗原をクローニング、発現、精製しています。
これらの抗原は、既知の3つの感染ステージである早期、播種期、慢性期に対応することを目的として選定されており、ヒト血清中の抗Borrelia特異的IgM抗体およびIgG抗体を検出するアッセイ法の開発や、ライム病関連研究における多面的な抗体反応評価への応用が想定されています。
本記事では、これら14種類の抗原製品および各抗原に対する抗体製品をラインナップとしてご紹介します。


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ラテラルフロー技術への応用

ラテラルフロー技術はすでに確立された技術であり、一般用妊娠検査薬や一部のHIV検査など、多くのストリップ型アッセイの基盤となっています。
本技術を用いたライム病(LD)特異的抗体検出用ポイントオブケア(POC)ストリップの開発例では、ヒト全血または血清中に存在する抗LD抗体を含む試料をサンプルパッドに添加します。添加された試料は毛細管現象によって金コンジュゲートパッド上を移動し、パッド中の金標識抗ヒトIgG/IgM抗体と結合して複合体を形成します。
この複合体は膜上に固定化された各B. burgdorferiタンパク質と結合し、試料中に特異的抗体が存在することを示すバンドを形成します。抗体複合体の横方向への移動は、POCストリップ下端に配置されたウィックアセンブリによってさらに促進されます。

ラテラルフロー技術を用いた抗LD抗体検出の模式図

ラテラルフロー技術を用いた抗LD抗体検出の模式図


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Proof of Concept試験の概要

Proof of Concept(PoC、概念実証)試験では、B. burgdorferi(Bb)タンパク質に対して作製されたRockland社のウサギポリクローナル抗体を用いて、テストストリップの構成が機能することを確認しました。
また、血液中のライム病(LD)特異的抗体を検出するストリップ型アッセイの機能性を評価するため、14種類の組換え体B. burgdorferiタンパク質を、スロットブロット法によりニトロセルロース膜上に固定化しました。
さらに、ブロッキング前に、二次抗体反応確認用コントロール(IgGおよびIgM)と、陰性コントロールとして用いるMBP(maltose-binding protein、マルトース結合タンパク質)を膜上に吸着させました。その後、LD陽性またはLD陰性であることが確認されたヒト血清を用いて組換え体タンパク質への結合を評価し、続いてHRP標識抗ヒトIgG二次抗体または抗ヒトIgM二次抗体を添加しました。これにより、ストリップ型アッセイにおける抗原固定化および抗体検出の基本的な機能性が確認されました。

14種類の組換えLDタンパク質を用いたIgG/IgM反応性評価

14種類の組換え体B. burgdorferiタンパク質を用いたIgG/IgM反応性評価


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Borrelia抗原・抗体製品ラインナップ

Borrelia抗原

品名 商品コード
Crasp-1 Control Protein 000-001-C18
Crasp-2 Control Protein 000-001-C19
DbpA Control Protein 000-001-B98
DbpB Control Protein 000-001-C16
ErpD/Arp37 Control Protein 000-001-C09
ErpN/OspE Control Protein 000-001-C10
Flagellin Control Protein 000-001-C14
OspA Control Protein 000-001-C13
OspB Control Protein 000-001-C15
OspC Control Protein 000-001-C11
p35 Control Protein 000-001-C12
p39 Control Protein 000-001-C17
Surface Lipoprotein p27 Control Protein 000-001-C30
VlsE Control Protein 000-001-C33

Borrelia抗体

品名 免疫動物(クロナリティー) 商品コード
Anti-Crasp-1 antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C18
Anti-Crasp-2 antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C19
Anti-DbpA antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-B98
Anti-DbpB antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C16
Anti-ErpD/Arp37 antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C09
Anti-ErpN/OspE antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C10
Anti-Flagellin antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C14
Anti-OspA antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C13
Anti-OspB antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C15
Anti-OspC antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C11
Anti-p35 antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C12
Anti-p39 antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C17
Anti-Surface Lipoprotein p27 antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C30
Anti-VlsE antibody ウサギ(ポリクローナル) 200-401-C33

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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