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チオール基の検出や細胞内タンパク質変性の評価に有用です Thiolabel™ GREEN <Thiol-Specific Fluorescent Labeling Reagent>
掲載日情報:2026/03/24 現在Webページ番号:72644

フナコシ /
フナコシ株式会社
[メーカー略称:FNA]
Thiolabel™ GREENは、チオール基(-SH基)を選択的にラベル化して蛍光を発する試薬です。システインやグルタチオンのチオール基、ならびにタンパク質に含まれるシステイン側鎖のチオール基を検出できます。さらに、チオール基が表面に露出した変性タンパク質に結合しやすいため、細胞内で変性・蓄積したタンパク質レベルの評価にも使用できます。
※ 本製品は京都大学 大江浩一教授、三木康嗣准教授、Huiying Mu助教の研究成果に基づき、フナコシ(株)が製品化し、販売しています。
※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。
Thiolabel™ GREEN による細胞内変性タンパク質の評価
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細胞内チオール基の役割とチオール基検出試薬
チオール基(-SH基)は、グルタチオンやシステインなどのさまざまな生体分子に含まれる官能基です。これらの低分子チオールやチオール含有タンパク質は、細胞内の酸化還元反応に関与し、また求核反応性を介してさまざまな反応に関わっています。例えば、酸化ストレス下での低分子チオールレベルの変動や、タンパク質上のシステイン残基の過酸化は、炎症性疾患、神経変性疾患、がんなど多くの疾患と関連していることが知られています。そのため、細胞内のチオールレベルを評価することは、細胞機能の理解にとって非常に重要です。
これまで、チオール基を検出するためのさまざまな試薬が開発されてきました。古典的な試薬として、チオール基を吸光度で検出するエルマン試薬(Ellman's Reagent)がよく知られていますが、感度に限界があるうえ、細胞内チオール基の検出には適していません。細胞内チオール基の検出には、チオール基と結合するマレイミド基やハロアセトアミド基を有する蛍光ラベル化剤が用いられてきましたが、これら従来の蛍光ラベル化剤には、pH条件によってチオール基選択性やチオール基との結合安定性が低下するという問題点が知られています。
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原理
Thiolabel™ GREENは、チオール基を選択的に検出する新規蛍光プローブです。未反応の状態ではほとんど蛍光を発しませんが、チオール基と反応してラベル化されることで、極大蛍光波長525 nmの緑色蛍光を発します。Thiolabel™ GREENはチオール基に対する選択性が非常に高く、従来試薬が苦手としていた塩基性条件下(pH>7.5)でもチオール基と選択的に反応するため、pH条件に影響を受けずにチオール基を特異的に検出できます。

Thiolabel™ GREENは、試験管内でチオール基を検出できるだけでなく、細胞膜透過性を有しているため、細胞に添加するだけで細胞内のチオール基を検出できます。生細胞で観察する場合は、グルタチオンなどの低分子チオールを含む細胞内の総チオールが可視化されます。これに対し、添加後に細胞をメタノール固定して低分子チオールを除去すると、タンパク質含有チオールのみを可視化できます。多くのタンパク質は変性に伴ってチオール基が表面に露出するため、Thiolabel™ GREENは非変性タンパク質よりも変性タンパク質に効率的に結合します。この性質を利用して、ERストレスなどによる変性タンパク質の蓄積を評価することもできます。

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特長
- 試験管内および細胞内のチオール基と反応して発蛍光となるため、蛍光強度によりチオール基量を評価できます。
- チオール基に対して高い選択性を示します。生体分子に含まれる他の官能基(アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基など)とは、pH条件にかかわらずほとんど反応しません。
- 細胞膜透過性があるため、培地に添加するだけで自発的に細胞内へ取り込まれます。
- 推奨使用濃度(1~5 μM程度)では、ほとんど細胞毒性を示しません。
- 生細胞の小胞体やリソソームに存在するチオール基を効率的に検出できます。
- ラベル化後に細胞をメタノール固定することで、タンパク質に含まれるチオール基のみを検出できます。
- 分子式:C15H16BClF2N2
- M.W.:308.6
- 溶解性:DMSOストック溶液を作製し、培地などに希釈してご使用下さい。
※ 高濃度のDMSO溶液では会合体を形成することがあるため、2 mM濃度以下のストック溶液の使用を推奨しています。 - Ex/Em:480/525 nm(一般的なFITC用フィルターが使用できます)
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参考データ
チオール基との反応による蛍光強度の増大
チオール基選択性
タンパク質変性による蛍光強度の増大
各濃度の尿素/PBS溶液でタンパク質(250 μM β-lactoglobulinまたは5 μM BSA)と5 μM Thiolabel™ GREENを混合し、室温下で60分間反応させた。その後、各条件の蛍光強度(Ex:480 nm、Em:525 nm)をプレートリーダーで測定した。尿素濃度の上昇に伴って蛍光強度が上昇したことから、Thiolabel™ GREENが尿素によるタンパク質変性によって露出したシステイン側鎖のチオール基を検出していることが示唆された。このように、フリーのシステイン側鎖を有するタンパク質では、Thiolabel™ GREENを用いることでタンパク質変性過程を蛍光シグナルとして評価できる。
生細胞でのチオール基検出
HeLa細胞に5 μM Thiolabel™ GREENを添加して1時間培養したのち、共焦点レーザー顕微鏡(Ex:488 nm、Em:490~540 nm)で蛍光シグナルを観察した。チオール基のマスキング剤であるN-エチルマレイミド(NEM)で処理した細胞では、ほとんど蛍光を発しなかったことから、Thiolabel™ GREENが細胞内のチオール基を特異的に検出していることが分かる。

生細胞におけるThiolabel™ GREENの局在評価
HeLa細胞に5 μM Thiolabel™ GREENを添加して1時間培養したのち、共焦点レーザー顕微鏡(Ex:488 nm、Em:490~540 nm)で蛍光シグナルを観察した。Thiolabel™ GREENの蛍光は細胞内で特徴的な局在を示し、小胞体マーカーおよびリソソームマーカーと共局在することが分かった。このことから、Thiolabel™ GREENは主に小胞体やリソソームに存在するチオール基を検出することが示された。
Thiolabel™ GREENと小胞体マーカーの共局在評価
小胞体ストレス誘導による変性タンパク質蓄積を評価
HeLa細胞を小胞体ストレス誘導剤であるMG132(0.5 μg/ml、4時間)またはTunicamycin(5 μg/ml、8時間)で処理したのち、5 μM Thiolabel™ GREENを添加して1時間培養した。細胞をメタノール固定し、共焦点レーザー顕微鏡(Ex:488 nm、Em:490~540 nm)で蛍光シグナルを観察した。いずれの薬剤処理においても小胞体における蛍光シグナルの有意な増大が観察され、小胞体ストレスの誘導により、小胞体内にチオール基が露出した変性タンパク質が蓄積していることが示唆された。
CHO細胞をMG132(10 μM、4時間)またはTunicamycin(1 μg/ml、16時間)で処理したのち、1 μM Thiolabel™ GREENを添加して1時間反応させた。細胞をメタノール固定し、共焦点レーザー顕微鏡(Ex:488 nm、Em:490~540 nm)で蛍光シグナルを観察した。HeLa細胞の場合と同様に、薬剤処理により小胞体における蛍光シグナルの増大が観察された。
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原著論文
- Mu, H., et al., “Substituted meso-vinyl-BODIPY as thiol-selective fluorogenic probes for sensing unfolded proteins in the endoplasmic reticulum”, Chem. Commun., 57, 1818-1821(2021). [PMID:33480929]
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価格
[在庫・価格 :2026年03月25日 18時35分現在]
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[在庫・価格 :2026年03月25日 18時35分現在]
Thiolabel GREEN <Thiol-Specific Fluorescent Labeling Reagent>
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- 商品コード:FDV-0058
- メーカー:FNA
- 包装:0.1mg
- 価格:¥40,000
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- 法規制等:
| 説明文 | チオール基(SH基)を選択的にラベル化し、蛍光を発する試薬です。システインやグルタチオンのチオール基、ならびにタンパク質に含まれるシステイン側鎖のチオール基を検出できます。チオール基が表面に露出した変性タンパク質に結合しやすいため、細胞内で変性・蓄積したタンパク質レベルの評価にも使用できます。 |
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| 保存条件 | -20℃,暗所保存 | 法規備考 | |
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