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機能性食品開発分野で注目されています 初期トロンビン産生評価受託サービス
掲載日情報:2025/09/22 現在Webページ番号:72526
肥満における過凝固状態と関連している初期トロンビン産生(TG)を測定する受託サービスです。ヒト血漿に加え、マウス・ラットなどの動物モデルにも対応しています(イヌ・ネコは検討中)。測定には、SMAT®(Smart Analysis of Thrombin Production)キットを使用します。SMAT®キットは、(株)血栓トランスレーショナルリサーチラボ独自の蛍光トロンビン基質を用いて、血漿試料における微量な初期トロンビン産生を検出するキットです。
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肥満と初期トロンビン産生(TG)の関係について
組織因子(TF)経路を介して初期に産生されるトロンビン(FⅡa)は、凝固の増幅において重要な役割を果たします。近年、TF経路が肥満における過凝固状態に関与することを示す研究成果が増えつつありますが、適切な測定法が存在しないためTF経路による初期トロンビン産生(TG)が肥満における過凝固状態と関連しているかどうか明らかではありませんでした。しかし、下記参考文献においてTF経路によって産生する初期TGの測定が、肥満における過凝固状態の評価に有用な手段となり得ることが示唆されました。
方法
高感度TGアッセイを用いてTsumura Suzuki肥満・糖尿病マウスおよびヒト肥満者(BMI:25~29 kg/m2)の血漿中における初期TGを測定した。初期TGは、血漿にリン脂質を添加し37℃で2.5分間インキュベートした後、産生するFⅡa量を蛍光基質を用いて定量した。
結果
肥満マウスの初期TGは、非肥満マウスと比較して有意に高かった(図1)。同様に、ヒト肥満者の初期TGも上昇していた(図2)。この初期TGの上昇の機序を明らかにするために、TF活性を中和する抗体を血漿に添加して初期TGを調べた。その結果、初期TGは劇的に低下し、非肥満マウスと同程度であった。さらに、肥満マウスの血漿を高速遠心して得たペレットを含む再構成血漿を用いた検討から、血漿中に凝固活性を持つTF発現マイクロベシクルの増加が初期TGの上昇に関与していると考えられた(図3)。
参考文献
- Kamikubo, Y., et al., Thromb. Haemost., (2025). [PMID:40049601]
- 神窪勇一, 井上りな.「高感度トロンビン産生試験による血漿中のTissue FactorとTissue Factor Pathway Inhibitorの機能的バランスの評価」, 血栓止血誌, 36(5), (2025).
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受託サービス一覧
血液凝固反応を誘導する反応開始剤が異なる4種類の初期トロンビン産生を検出するキットがあり、それぞれ血液凝固カスケードの異なる領域を活性化できます。用途や目的に応じた使い分けが可能です。
※ 下記ボタンをクリックすると該当箇所にページ内ジャンプします。
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SMAT®-TF
特長
- 組織因子(TF)と活性型凝固第Ⅶ因子の作用によって生じる初期トロンビン産生量を測定します。
- 種々の疾患が血液凝固に及ぼす機序の解明や、抗血栓治療薬の開発/モニタリング研究に有用です。
測定例
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SMAT®-APCD
特長
- 血漿中の潜在的凝固因子や外部投与試料に含まれる凝固因子によって生じる初期トロンビン産生量を測定します。
- 種々の疾患や環境要因による血液凝固リスクの評価や、新規の血液凝固因子または促進物質の探索研究に有用です。
測定例
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適用例
- 機能性食品と血液凝固の関係性分析・評価
- 機能性食品開発での血液凝固評価
- 脂質異常改善を目的とした機能性表示食品の有効性評価
- 生活習慣病改善を目指した機能性食品分析・評価
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ご注文方法・価格
ご注文方法、お見積りなどの詳細は、下記の当社受託・特注品担当(下記参照)までお問い合わせ下さい。
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