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in vitroモデリングに有用なヒトiPS細胞由来メラノサイト ヒトiPS細胞由来メラノサイト RealMELO

掲載日情報:2025/06/10 現在Webページ番号:72276

RealMELOは、ヒトiPS細胞由来のメラノサイトです。メラノサイトの成熟、メラニン産生、化粧品の開発、色素沈着障害、メラノーマの研究に有用な製品です。また、わずか7日間で簡便かつ効率的にヒトiPS細胞からメラノサイトへ分化誘導できるキットMelo-DMもあります。

Anatomic社のヒトiPSC由来細胞の商用利用について

Anatomic社のヒトiPSC由来細胞は、以下の用途においてはライセンスフリーでご使用いただけます。

  • Anatomic社細胞を用いた評価試験をCROなどの第三者へ委託する場合
  • CROなどの受託試験機関がAnatomic社細胞を購入し、得られた評価データをその顧客に提供する場合

その他の用途でのご使用や、ご不明な点につきましては当社テクニカルサポート(試薬担当)までお問い合わせ下さい。


hiPSC由来メラノサイト RealMELO
hiPSC由来メラノサイト RealMELO

ヒトiPS細胞(hiPSC、ヒト人工多能性幹細胞)からメラノサイトへの分化について

メラノサイトは、皮膚、毛髪、眼の色の原因となる色素であるメラニンを産生する細胞です。身体におけるメラノサイトの機能は、着色への寄与を超え、紫外線照射からの皮膚保護から免疫反応の調節まで多面的です。メラノサイトの複雑な役割を理解するためのスクリーニングアッセイは、メラノサイトが破壊されることで生じる白斑や、皮膚がんの一種であるメラノーマなどの疾患研究に有用です。
hiPSCから特定の細胞型への分化は再生医療と疾患モデリング研究の基盤はありますが、これまでに報告されている手法を用いた場合、hiPSCからメラノサイトへの分化誘導の最初の段階である幹細胞から外胚葉への分化誘導に1週間程度の時間を要します。特にメラノサイトの分化誘導には1か月以上かかり、メラニン産生が確認できるようになるまでさらに数週間の成熟が必要です。

Anatomic社の開発した技術について

Anatomic社は、hiPSCから外胚葉へわずか24時間以内に分化誘導する技術を有しています。この知見に基づいて作製されたhiPSC由来メラノサイトRealMELOとわずか7日間でhiPSCから未成熟なメラノサイトを高純度に作製できる分化誘導キットMelo‐DMは、皮膚科学、腫瘍学、神経生物学、化粧品科学などの研究分野に有用です。

  • 参考文献:Walsh, P., et al., STEM CELLS, 38(11), 1400 (2020). [PMID:32745311]


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特長

  • 播種からわずか7日間で成熟し、メラニンの産生が目視できます。
    RealMEROの成熟にはメラノサイト成熟化培地Melo-MM(#2030)が必要です。Melo-MMを用いた成熟化のプロトコルは下記クイックガイドからご確認下さい。
  • メラノサイト分化およびメラニン産生関連遺伝子を発現します。
  • スクリーニングアッセイに有用です。

クイックガイド

RealMEROの成熟化プロトコルは、以下のクイックガイドをご確認下さい。画像をクリックすると、PDFをダウンロードをいただけます。

RealMELO Melanocyte Quick Guide

RealMELO Melanocyte Quick Guide


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使用例

メラノサイト分化およびメラニン産生関連遺伝子の発現

メラノサイト分化およびメラニン産生関連遺伝子の発現
メラノサイト分化およびメラニン産生関連遺伝子の発現について、RealMEROの培養日数(Day0、Day7、Day14)の経時的なqPCRを実施し、評価した。

薬剤によるメラノサイトの色素産生評価

薬剤投与によるメラノサイトの色素産生評価
凍結保存されていたメラノサイトを96ウェルプレートに5,000 cells/cm2で播種し、7日間培養し成熟させた後、メラニン産生に影響することが知られている4-n-ブチルレゾルシノール(A)またはパクリタキセル(B)を1日おきに合計4日間添加した。メラニンの産生はPMELの発現量で評価した。
(A)4-n-ブチルレゾルシノールはin vitroにおいて、PMELの発現量を経時的に減少させた。
(B)パクリタキセルはin vitroにおいて、最初はPMELの発現量を増加させたが、経時的に毒性を示した。
スケールバー=200 μm。

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価格

hiPSC由来メラノサイト RealMELO

[在庫・価格 :2025年06月23日 00時00分現在]

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RealMELO-1M Female#1
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[在庫・価格 :2025年06月23日 00時00分現在]

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RealMELO-1M Female#1

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関連製品:メラノサイト成熟化培地 Melo-MM

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Melo-MM
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Melo-MM

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hiPSCからメラノサイトへ分化誘導するキット Melo-DM

hiPSCからメラノサイトへ分化誘導するキットです。Anatomic社のPrimal Ectoderm Platformは、hiPSCを24時間で「原始外胚葉」に向かって分化し、わずか7日間で簡便(基本操作は培地交換のみ)かつ効率的(最大85%)にメラノサイトへ分化誘導します。
Melo-DMを用いたヒトiPS細胞からメラノサイトへの分化誘導の各段階におけるマーカー分子の発現
図. Melo-DMを用いてhiPSCからメラノサイトへ分化誘導した各段階のマーカー発現

特長

  • 基本操作は培地交換のみです。わずか7日間でhiPSCからMITF/SOX10陽性メラノサイトに分化誘導でき、従来のプロトコルと比較して、迅速かつ簡便です。
  • 最大85%の優れた効率でSOX10/MITF陽性メラノサイトに分化誘導できます。
  • 分化誘導したメラノサイトは、メラノサイト成熟化培地Melo-MMを用いて培養を継続すると、メラニン生成酵素を発現し、メラノサイトマーカーの発現が増加します。

キット内容

  • Matrix(コート用細胞外基質)
  • Basecamp(基本培地)
  • Melo DM1~7(サプリメント)

キットに含まれていない必要試薬、装置などは、Melo-DM Technical Manualの「3.2 Materials Required but not Included」をご確認下さい。

操作方法概略/各段階の細胞状態

培養スキーム

基本操作は培地交換です。プロトコルの詳細については、Melo-DM Technical Manualをご確認下さい。

を用いた培養スキーム

Day -4~Day -1:hiPSCの未分化培養の維持

継代翌日のDay -3は約20%コンフルエンシーとなり、Day -1には約60%コンフルエンシーになる。
hiPSCの未分化培養の維持

Day -1:未分化hiPSCを細胞外基質Matrix1でコートしたフラスコに播種する

サプリメントMelo DMによる分化誘導開始の前日に、約60%コンフルエンシーのhiPSCを細胞外基質Matrix1でコートしたフラスコに播種する。

Day 0:hiPSCから外胚葉に分化誘導するためにサプリメントMelo DM1を含む培地で培養を開始する

ROCK阻害物質でシングルセルに分散させると、尖った小さなhiPSCのコロニーが見られる。
サプリメントMelo DM1を含む培地で培養を開始する

Day 1:外胚葉への分化が確認でき、サプリメントMelo DM2を含む培地に交換する

サプリメントMelo DM1を用いた培養によって、均質な外胚葉に分化する。少数の細胞死が生じ、また小さなコロニーが集合して大きなコロニーを形成することで全体として表面積が小さくなっているため、細胞の培養密度が低く見える。サプリメントMelo DM2を含む培地に交換する。
サプリメントMelo DM2を含む培地で培養を開始するて

Day 2:Spinal neural population形成が確認でき、サプリメントMelo DM3を含む培地に交換する

サプリメントMelo DM2を用いた培養によって、HOXB4およびSOX2陽性のSpinal neural populationが産生される。コロニーの顕微鏡像はより明るくなり、エッジはより滑らかになる。数日後にはコロニーの中心部の密度が高くなる。サプリメントMelo DM3を含む培地に交換する。
サプリメントMelo DM3を含む培地で培養を開始する

Day 3:Neural plate border populationの形成が確認でき、サプリメントMelo DM4を含む培地に交換する

サプリメントMelo DM3を用いた培養によって、PAX3陽性のNeural plate border populationが形成される。コロニーはより尖った形状になる。サプリメントMelo DM4を含む培地に交換する。
Melo DM3を用いた培養によって産生されたPAX3陽性のneural plate border population

Day 4:Neural crestの形成が確認でき、サプリメントMelo DM5を含む培地に交換する

サプリメントMelo DM4を用いた培養によって、神経堤(Neural crest)前駆細胞(PAX3/SOX10陽性)に分化する。コロニーの端からシート様の塊となって広範囲に遊走し始める。コロニーの中心部はより立体的になり、色が黄色になってくる。コロニーの中心がより立体的になり、黄色に呈色することがある。サプリメントMelo DM5を含む培地に交換する。
Melo DM4を用いた培養によってneural crest(PAX3/SOX10陽性)に分化

Day 5:Neural crest(PAX3/SOX10陽性)細胞の増殖が確認でき、サプリメントMelo DM6を含む培地に交換する

サプリメントMelo DM5を用いた培養によって、PAX3とSOX10を発現するNeural crestの数が増加する。メラニン芽細胞に分化誘導させるために、サプリメントMelo DM6を含む培地に交換する。
Melo-DM5での培養によって増加したPAX3とSOX10を発現するneural crest

Day 6:樹状突起の伸長が確認でき、サプリメントMelo DM7を含む培地に交換する

サプリメントMelo DM6を用いた培養によって、細胞はMITF/SOX10/PAX3陽性のメラニン芽細胞に分化誘導されていき、樹状突起が伸長し始める。サプリメントMelo DM7を含む培地に交換する。
サプリメントMelo DM7を含む培地に交換する

Day 7:MITF/SOX10/TYRP1陽性メラノサイト(未成熟)に分化する

サプリメントMelo DM7を用いた培養によって、樹状突起の伸長を開始する未成熟のメラノサイト(単層)に完全に分化する。このメラノサイトの割合は、播種密度に依存して変動するが、70%以上になると考えられる。
Melo-DMを用いて作製した未成熟メラノサイト
このメラノサイトは未成熟な状態であり、分散して凍結保存*1することに適していますが、メラニンを産生しません*2

*1 凍結保存方法については、Melo-DM Technical Manualの「7.0 Dissociation of melanocytes produced with Melo-DM」および「8.0 Cryopreservation of melanocytes produced using Melo-DM」をご確認下さい。
*2 この細胞をメラニン産生メラノサイトに成熟化させるにはMelo-MM(#2030)が必要です。成熟化についてはMelo-DM Technical Manualの「9.0 Plating and maturation of melanocytes produced」をご確認下さい。


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技術情報

Anatomic社hiPSC由来メラノサイトのアプリケーション情報です。
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RealMELOポスター1

hiPSCからメラノサイトへの分化誘導と表現型スクリーニング

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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