mRNA上のm6A修飾部位を1塩基レベルの高解像度で同定できます! m6A-eCLIP解析受託サービス(Eclipse BioInnovations社)
掲載日情報:2025/05/15 現在Webページ番号:72134
m6A-eCLIP解析は、トランスクリプトーム全体でmRNA上のm6A修飾部位を同定する受託サービスです。1塩基レベルの高解像度で修飾部位を同定でき、さまざまな条件下でのm6A修飾制御の解析に有用です。
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m6A-eCLIPとは
m6A(N6-メチルアデノシン:N6-methyladenosine)は、真核生物において最も一般的かつ豊富に存在するRNA分子の修飾です。m6Aはメチル化修飾としても知られ、RNAの構造、安定性、翻訳といったRNA機能の重要な側面に関与しており、ダイナミックな制御を受けることでさまざまな生物機能に影響を与えています。このことから、m6A修飾を高解像度かつ安定的に分析できる手法が求められていました。しかし、従来のアプローチではRNAメチル化領域を大まかにマッピングすることは可能ですが、1塩基レベルの解像度で同定することはできませんでした。Eclipse BioInnovations社のeCLIP技術を応用したm6A-eCLIPでは、どの塩基がメチル化されているかを正確に決定し、トランスクリプトーム全体でRNA修飾のダイナミクスを明らかにすることが可能です。
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特長
- m6A修飾部位をトランスクリプトーム全体で1塩基レベルの解像度で正確に同定します。
- 全ての過程をEclipse BioInnovations社の経験豊富なRNA専門家が実施します。
- 解析結果はインタラクティブなレポートとして納品します。
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解析内容
解析可能な試料
- Total RNA 50 μg(濃度 >0.1 μg/μl)
- RIN値 >7
※ 詳細は、☞ 当社受託・特注品担当までお問い合わせ下さい。
解析の手順
- オリゴdTビーズを用いてtotal RNA試料からmRNAを濃縮する。
- 濃縮したmRNAの断片化処理を行う。
- 抗m6A抗体を用いてm6A修飾を含むmRNAを免疫沈降する。
- 免疫沈降された抗m6A抗体-mRNA複合体をクロスリンクする。
- mRNA末端の修復とアダプターのライゲーションを行う。
- 抗体-mRNA複合体を逆転写し、ライブラリーを調製する。
- NGSによってシークエンシングし、データ解析を行う。
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解析例
1塩基レベルのm6A修飾部位の同定
m6A-eCLIP解析のライブラリ調製の過程で、抗m6A抗体がクロスリンクしたmRNAを逆転写すると、抗体結合部位(=m6A修飾部位)において逆転写が停止します。その結果、ゲノムにアラインメントされたリードはm6A修飾部位において顕著なカバレッジ数の差が見られるようになり、この特性を利用することで1塩基レベルのm6A修飾部位を同定することが可能です。

KCNJ14遺伝子上でのm6A-eCLIP解析結果の例
既知のm6A修飾モチーフであるDRACHモチーフ配列中央のアデノシン上でカバレッジ数が急激に増加している。この現象を利用してm6A修飾部位を1塩基レベルの解像度で同定することが可能である。
m6A修飾部位のDRACHモチーフに対する特異性の解析例
m6A-eCLIPは1試料あたり70,000超の濃縮されたm6A修飾部位を同定することができます。下記の例では同定された修飾部位のうち70%超がアデノシン上に位置すると同時に、50%以上がDRACHモチーフ中のアデノシン上に位置しており、m6A修飾がDRACHモチーフ特異的に存在することが分かります。
メチル化状態差の解析
m6A-eCLIPでは、試料間のm6A修飾状態の比較解析も可能です。メチル化状態の変化を塩基ごと、領域ごとといった複数のスケールで調べることができ、実験条件の違いや薬剤処理がメチル化パターンにどのような影響を及ぼすかについて、詳細な解析が可能です。

ゲノム上の個々のアデノシンにおけるメチル化状態を試料間で比較し、その変化をプロットした散布図。メチル化状態が有意に異なる塩基はオレンジ色と青緑色でハイライトされている。
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ご注文方法/価格
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