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HOME > 試薬 > タンパク質／酵素 > D-3-Hydroxybutyrate dehydrogenase（HBDH）

組換え体β-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素（BBI Solutions社） D-3-Hydroxybutyrate dehydrogenase（HBDH）

掲載日情報：2025/01/29 現在Webページ番号：72112

ビービーアイソリューション /
BBI Solutions(旧BBI Enzymes)
[メーカー略称：BZL]

E. coliで産生した組換え体β-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素（D-3-Hydroxybutyrate dehydrogenase、HBDH）です。試料中のβ-ヒドロキシ酪酸の測定に使用できます。

糖尿病性ケトアシドーシス（Diabetic ketoacidosis 、DKA）とは
β-ヒドロキシ酪酸の測定原理
特長
製品概要
参考文献
参考資料 DIABETES
価格

糖尿病性ケトアシドーシス（Diabetic ketoacidosis 、DKA）とは

糖尿病性ケトアシドーシス（Diabetic ketoacidosis 、DKA）は、集中治療を必要とする糖尿病の急性かつ生命を脅かす可能性がある合併症です。インスリン不足または不足した結果として起こる高血糖、ケトーシス、アシドーシスが特徴です。DKAはⅠ型糖尿病患者に多く見られます（最大40％の有病率）が、Ⅱ型糖尿病患者にもリスクがあります（有病率：5～12%）。DKAの評価に用いられる診断ツールの1つに、血液中の酵素であるβ-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素（HBDH）を用いたβ-ヒドロキシ酪酸の測定があります。血清中のβ-ヒドロキシ酪酸レベルの上昇は、組織損傷の兆候です。

DKAの症状

①：頭痛、吐き気、疲労感などの神経症状は、昏睡に至るか、または治療せずに放置すると低pH／アシドーシスにより死亡する。
②：速く深い呼吸。フルーティーな香りの息。
③：高血糖値
④：重度の高血糖とケトン濃度の上昇により、腎臓において浸透圧利尿が起こる。

ケトーシス（Ketosis）は糖尿病患者だけでなく、他の病状でも発生する可能性があります。ただし、特にⅠ型糖尿病患者は、ケトン体が過剰に発生する傾向があります。ケトアシドーシス（Ketoacidosis）が疑われる場合や治療の成功のモニタリングにおいて、ケトン体の測定が行われます。ケトン体の古典的な測定方法の1つは、ニトロプルシド法です。ニトロプルシドはアセトンおよびアセト酢酸と反応して紫色の生成物を形成します。ただし、ニトロプルシド法には、ケトン生成において最も豊富なβ-ヒドロキシ酪酸を検出できない欠点があります。一方で、血清中のβ-ヒドロキシ酪酸レベルの測定は、ケトアシドーシスとその治療を診断およびモニタリングする方法として信頼性が高く、定量が可能です。

DKA発病の機構

インスリン不足のためエネルギー需要が細胞内の利用可能なグルコース供給量を超えると、代わりに体脂肪が肝臓で代謝されます。この代謝により、以下の3つのケトン体が生成されます。

アセトン
アセト酢酸
β-ヒドロキシ酪酸

これら3つのケトン体の中でもβ-ヒドロキシ酪酸が最も豊富です。β-ヒドロキシ酪酸が過剰に産生されると、身体においてこれらの代謝物の分解能力が限られるため、ケトンの蓄積が増加し、血液の酸性化など、患者に深刻な影響を及ぼします。

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β-ヒドロキシ酪酸の測定原理

β-ヒドロキシ酪酸は、β-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素（D-3-Hydroxybutyrate dehydrogenase、HBDH）により酸化脱水素されます。この際に同時にNAD⁺はNADHに還元されます。生じたNADHをその基質の発色で定量することにより、試料中のβ-ヒドロキシ酪酸を測定することができます。

	HBDH
D-3-hydroxybutyrate + NAD⁺	⟶	Acetoacetate + NADH + H⁺

☞ 製品概要 ☞ 価格

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特長

タンパク質純度が90%超えており、混入物質による干渉のリスクが最小限に抑えられます。
安定供給が可能です。
厳格な試験による検証、および他の市販製品との比較も実施しています。
ミリグラムからグラム単位までのバルクでのご購入にも対応可能です。☞ バルク包装をご要望の場合はこちらをご覧下さい。
英国製で、ISO 13485品質管理規格に準拠しています。
BBI Solutions社では、このほか☞ グルコースオキシダーゼ（GOD）などの糖尿病研究に関わる酵素製品を幅広く取りそろえています。

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製品概要

品名	3-Hydroxybutyrate Dehydrogenase（HBDH）
別名	(R)-3-Hydroxybutanoate:NAD⁺ oxidoreductase
商品コード	rHBDH
E.C. No.	1.1.1.30
CAS No.	9028-38-0
由来	Alcaligenes faecalis
産生	E. coli
形状	凍結乾燥粉末
適用	糖尿病性ケトアシドーシス（DKA）の治療、診断およびモニター方法の開発、研究を目的とした血清中のβ-ヒドロキシ酪酸レベルの測定
酵素活性^*	>400 U/mg material
純度	>90%（SDS-PAGE）
バッファー	0.02 M Tris/HCl buffer（pH 8.50）
溶解性	5 mg/ml in 0.1 M Tris/HCl buffer（pH 8.50）（透明な溶液を形成する）

＊ 1 unitは、37℃、pH 8.5で1分間に1 μmolのNADを減少させる酵素の量。

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参考文献

Laffel, L., "Ketone bodies: a review of physiology, pathophysiology and application of monitoring to diabetes", Diabetes Metab. Res. Rev., 15(6), 412～426 (1999).[PMID：10634967]
Passanisi, S., et al., "Prevalence and clinical features of severe diabetic ketoacidosis treated in pediatric intensive care unit: a 5-year monocentric experience", Ital. J. Pediatr., 49(1), 58 (2023). [PMID：37210518]
Dhatariya, K., "Blood Ketones: Measurement, Interpretation, Limitations, and Utility in the Management of Diabetic Ketoacidosis", Rev. Diabet Stud., 13(4), 217～225 (2016). [PMID：28278308]