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細菌学の研究に有用です Antibiotic Research Tool

掲載日情報:2025/03/04 現在Webページ番号:71754

Cayman社は細菌感染症、抗生物質耐性の研究に有用な製品を幅広く取りそろえています。細胞壁生合成、細胞膜機能、タンパク質合成など、細菌の生物学的側面の解明におすすめです。


抗生物質の作用

抗生物質は微生物を殺滅する作用(殺菌性)、溶菌する作用(溶菌性)、あるいは増殖を阻害する作用(静菌性)のいずれかを有することが知られています。また、化学構造と作用機序によりペニシリン系・カルバペネム系・セファロスポリン系などに分類されます。抗生物質は、細菌特異的な構造の細胞壁や細胞膜、増殖過程、エネルギー産生経路(タンパク質、必須代謝産物、エネルギー合成など)、あるいは細菌が攻撃に抵抗するメカニズムなどを標的として作用します。つまり、真核細胞の機能に影響を与えず原核細胞に特異的なメカニズムを標的とすることが理想になります。

細菌の構造

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抗生物質の標的:細胞壁の合成

ペニシリン系、セファロスポリン系、モノバクタム系、カルバペネム系などのβ-ラクタム系抗生物質は、分子構造にラクタム環を持ちます。β-ラクタム系抗生物質は、細胞壁を構成するペプチドグリカンの架橋を促進し、膜透過性のペニシリン結合タンパク質(PBP)の活性を阻害します。

グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系の抗生物質は、グリコシル化されたペプチドまたは非リボソーム型環状ペプチドから構成されます。グラム陽性菌の細胞膜外表面に存在する新生ペプチドグリカンのC末端D-Ala-D-Alaジペプチドとグリコペプチド系およびリポグリコペプチド系の抗生物質との間で複合体を形成することで、細胞壁の合成を阻害します。この複合体は、ペプチドグリカンの合成に重要なトランスグリコシル化反応とトランスペプチド化反応を阻害し、細胞壁を不完全にし、細胞死を引き起こします。またこの複合体は大きすぎるため、グラム陰性菌の外膜に存在するポーリンチャネルを通過できません。

ホスホマイシン(ホスホン酸)は、細胞壁(ペプチドグリカン層)を合成する最初の反応を触媒するエノールピルビルトランスフェラーゼ(MurA)を標的にして、細菌の増殖を阻害します。この酵素は、グリセロール-3-リン酸とヘキソース-6-リン酸トランスポーターを介して細胞内に侵入します。これらの輸送系(トランスポーター)の変異により細胞の取り込みが低下すると、耐性菌になります。またMurA遺伝子変異によるホスホマイシンに対する親和性の低下、増殖阻害能力の拡大、ホスホマイシンの不活性化も耐性の原因として知られています。

ペプチドグリカン層に対する抗生物質の作用機序

図1. ペプチドグリカン層に対する抗生物質の作用機序
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細胞壁の合成阻害物質

β-ラクタム系抗生物質

β-ラクタム系抗生物質は分子構造にラクタム環を持ち、細胞壁(ペプチドグリカン層)の架橋を促進し、膜透過性ペニシリン結合タンパク質の活性を阻害します。
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分類名 品名 商品コード
ペニシリン系 Amoxicillin (hydrate) 19188
Ampicillin (sodium salt) 14417
Carbenicillin (sodium salt) 20871
Piperacillin (sodium salt) 20766
分類名 品名 商品コード
カルバペネム系 Doripenem (hydrate) 16934
Ertapenem (sodium salt) 20523
Imipenem (hydrate) 16039
Meropenem (hydrate) 16068
分類名 品名 商品コード
セファロスポリン系 Cefotaxime (sodium salt) 16040
Ceftriaxone (sodium salt hydrate) 18866
Ceftazidime (hydrate) 14828
Cefsulodin (sodium salt) 16127

β-ラクタマーゼ阻害物質

β-ラクタマーゼはβ-ラクタム環構造を加水分解する酵素で、β-ラクタマーゼ阻害物質はβ-ラクタマーゼの働きを阻害します。
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品名 商品コード
Avibactam (sodium salt) 22825
Clavulanate (potassium salt) 19456
Tazobactam (sodium salt) 17185
Vaborbactam 23962

グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系抗生物質

グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系抗生物質は、グラム陽性菌の新生ペプチドグリカンのC末端D-Ala-D-Alaジペプチドと複合体を形成し、細胞壁合成時のトランスグリコシル化とトランスペプチド化反応を阻害します。
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品名 商品コード
Dalbavancin 21161
Teicoplanin Complex 15511
Vancomycin (hydrochloride) 15327

関連製品:ツニカマイシン誘導体および混合物

TunR2はツニカマイシン誘導体で、枯草菌に対して活性(MIC=0.3 μg/ml)を示します。0.4 μg/mlの濃度で、枯草菌に対するβ-ラクタム系抗生物質の有効性を増加させます。ツニカマイシンとは異なり、TunR2はS. cerevisiaeに対して無毒(MIC≧10 μg/ml)で、タンパク質のN-グリコシル化アッセイでグリコシル化を阻害しません。
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品名 化学構造式 商品コード
TunR2 TunR2の構造式 31538
TunR1 31537
Tunicamycin 14:1 Mixture 28355
Tunicamycin 15:1 Mixture 28356
Tunicamycin 16:1 Mixture 28357
Tunicamycin 17:1 Mixture 28358
Tunicamycin Mixture 11445

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抗生物質の標的:細胞膜機能

細胞膜構造が破壊されると急激な脱分極が起こり膜電位が低下し、タンパク質、DNA、RNA合成が阻害され、細胞死を引き起こします。環状リポペプチド系のダプトマイシンは、細胞膜構造を破壊し作用します。ダプトマイシン耐性は稀ですが、主な機構としてmprF遺伝子の点突然変異が報告されています。ダプトマイシン耐性はリシルホスファチジルグリセロールの生成制御、カチオン性抗菌ペプチドの抗菌活性低下、ヒスチジンキナーゼ(YycG)の変異が関与しています。


細胞膜に対する抗生物質の作用機序

図2. 細胞膜に対する抗生物質の作用機序
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細胞膜機能阻害物質

イオノフォア

イオノフォアは、細胞膜のNa+またはK+に対する透過性を高める機能をもつ物質で、膜貫通イオン濃度勾配に影響を与えます。
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品名 商品コード
Enniatin A1 17457
Enniatin Complex 9002040
Monactin 25742
Narasin (sodium salt) 19447

ポリミキシン類

ポリミキシン類は、化学的に多様な非リボソームペプチドの一種であり、カチオン特性によって外膜や内膜の安定性に影響します。
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品名 商品コード
Colistin (sulfate) 17584
Polymyxin B (sulfate) 14157
Polymyxin B1 14074

関連製品:ダプトマイシン(Daptomycin、DPT)

ダプトマイシンは環状リポペプチド系抗生物質で、多剤耐性菌を含む幅広いグラム陽性菌に有効です(MIC90=0.25~16 mg/L)。細菌の細胞膜に結合し、膜電位を変化させ細胞分裂や細胞壁合成などの多面的な機能を阻害します。
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品名 化学構造式 商品コード
Daptomycin Daptomycinの構造式 15615

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抗生物質の標的:核酸合成

リファマイシン系抗生物質は細菌のRNA転写やDNA複製を標的として増殖を抑制します。細菌の細胞壁と細胞膜を容易に通過し、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼに結合し、RNA転写の開始を阻害します。哺乳類のRNAポリメラーゼと相互作用せず、グラム陽性菌や一部のグラム陰性菌に対して幅広い殺菌作用を有します。リファマイシン耐性は、主に細菌のRNAポリメラーゼ変異で起こります。

キノロン系抗生物質とフルオロキノロン系抗生物質は、細菌のⅡ型トポイソメラーゼ(DNAジャイレースまたはトポイソメラーゼⅣ)を標的としたDNA鎖のコイル化および合成を阻害します。トポイソメラーゼは、スーパーコイルDNAを弛緩させ一過性の切断を開始し、閉環状DNAのスーパーヘリカルターンのホスホジエステル結合を再結合させます。キノロン系抗生物質はトポイソメラーゼの活性部位に直接結合して阻害し、フルオロキノロン系抗生物質は酵素-DNA複合体を安定化させ再結合を阻害します。キノロン系抗生物質の耐性は、DNAジャイレースとトポイソメラーゼⅣの変異、侵入/排出の異常、プラスミド性キノロン耐性遺伝子が報告されています。

DNA合成と複製に対する抗生物質の作用機序

図3. DNA合成と複製に対する抗生物質の作用機序

アントラサイクリン系抗生物質は最も頻繁に使用される抗生物質で、細菌と哺乳類の両方でDNA複製と転写を阻害します。DNA-トポイソメラーゼⅡ複合体やDNAそのものと相互作用し、インターカレーションを起こしたり、共有結合や塩基修飾を形成し、DNAの修復やアポトーシス(細胞死)を引き起こします。がん細胞だけでなく正常細胞も攻撃しますが、がん細胞は周囲の正常細胞よりも増殖速度が速いため、より高い割合で傷害されます。


核酸合成阻害物質

フルオロキノロン系およびキノロン系抗生物質

フルオロキノロン系およびキノロン系抗生物質は、細菌のⅡ型トポイソメラーゼ(DNAジャイレースとトポイソメラーゼⅣ)を標的とし、DNA合成を阻害します。
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品名 商品コード
Ciprofloxacin (hydrochloride) 14286
Evitegravir 17798
Gemifloxacin (mesylate) 21047
Moxifloxacin (hydrochloride) 14830
Norfloxacin 25975

リファマイシン(Rifamycins)系抗生物質

リファマイシン系抗生物質は、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼに結合し、転写を阻害します。
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品名 商品コード
Rifabutin 16468
Rifampicin 14423
Rifamycin SV (sodium salt hydrate) 21441
Rifapentine 20307

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抗生物質の標的:タンパク質合成

テトラサイクリン系抗生物質は、mRNA-リボソーム複合体上のアクセプター(A)部位のtRNA結合を阻害し、リボソーム30Sサブユニットに可逆的に結合し、タンパク質合成を阻害します。テトラサイクリン耐性は、細菌が抗生物質を菌体外に排出させ、蓄積を阻害することで引き起こされます。

リンコマイシン系抗生物質はtRNAの一部の構造類似体として作用し、50Sサブユニットにおけるペプチド鎖合成の開始プロセスを阻害またはペプチジルtRNAをリボソームから解離させます。リンコマイシン耐性は23S rRNAのメチル化、特異的酵素による抗生物質の修飾、活性型排出システムによって引き起こされます。

マクロライド系抗生物質は50Sサブユニットの23S rRNAと相互作用し、ペプチド鎖の伸長反応を阻害します。またペプチジルトランスフェラーゼ阻害物質であるリンコサミド系抗生物質と競合します。マクロライド耐性は、リボソーム標的の修飾、活性型排出システム、23S rRNAの変異で引き起こされます。

ストレプトグラミン系抗生物質は、リンコサミド系抗生物質やマクロライド系抗生物質と同様の働きをします。ストレプトグラミンAは、50Sサブユニット上のペプチジルトランスフェラーゼセンターに結合し、ペプチドの伸長反応を阻害します。ストレプトグラミンBは、50Sリボソームの結合でマクロライドと競合し、ポリペプチド合成を阻害します。ストレプトグラミンAはストレプトグラミンBに対するリボソームの親和性を高め、相乗的抗菌作用を示します。ストレプトグラミン系抗生物質の耐性は、主に阻害物質の不活性化とリボソームタンパク質またはrRNA遺伝子の変異で起こります。

ニトロフランは、細菌の増殖を遅らせるユニークなメカニズムを持ちます。プロドラッグであり、細菌のフラボタンパク質によって還元的に活性化され、反応性中間体を減少させます。この反応性中間体はDNA損傷の引き金となり、酸化ストレスを誘発し、RNAやタンパク質の合成を阻害するなど多様な作用を持ちます。反応性中間体がDNA、RNA、タンパク質を直接修飾するのか、あるいは主に複製、転写、翻訳、エネルギー代謝を行う細胞機構を標的とするのかは解っていません。稀に、プロドラッグ活性化酵素をコードする遺伝子に変異が生じると耐性になります。

タンパク質合成に対する抗生物質の作用機序

図4. タンパク質合成に対する抗生物質の作用機序


タンパク質合成阻害物質

テトラサイクリン系抗生物質

テトラサイクリン系抗生物質は、mRNA-リボソーム複合体上のアクセプター(A)部位のtRNA結合を阻害し、リボソーム30Sサブユニットに可逆的に結合し、タンパク質合成を阻害します。
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品名 商品コード
Doxycycline (hyclate) 14422
Minocycline (hydrochloride hydrate) 14454
Tetracycline (hydrochloride) 14328

マクロライド系抗生物質

マクロライド系抗生物質は、リボソーム50Sサブユニット内の23S rRNAと相互作用し、ペプチド鎖の伸長反応を阻害します。
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品名 商品コード
Azithromycin 15004
PC-766B 20587
Tulathromycin A 19202
Venturicidin A 15377

アミノグリコシド系抗生物質

アミノグリコシド系抗生物質はリボソーム30Sサブユニットの16S rRNAの活性部位に結合し、タンパク質合成を阻害します。
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品名 商品コード
Kanamycin A (sulfate) 15321
Kasugamycin (hydrochloride) 15322
Nourseothricin (sulfate) 16227
Spectinomycin (hydrochloride hydrate) 14324

ストレプトグラミン系抗生物質

ストレプトグラミンAはリボソーム50Sサブユニット上のペプチジルトランスフェラーゼセンターに結合し、ペプチドの伸長反応を阻害し、ストレプトグラミンBはポリペプチド合成を阻害します。
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品名 商品コード
Virginiamycin M1 9002172
Virginiamycin S1 17455

オキサゾリジノン系抗生物質

オキサゾリジノン系抗生物質はリボソーム50SサブユニットのP部位に結合し、tRNA結合を阻害し、開始複合体の形成を阻害します。
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品名 商品コード
Linezolid 15012

リンコマイシン系抗生物質

リンコマイシン系抗生物質はtRNAの構造類似体として作用し、リボソーム50Sサブユニットにおけるペプチド鎖合成の開始を阻害します。
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品名 商品コード
Clindamycin 15006
Pirlimycin 20138

関連製品:ピューロマイシン

ピューロマイシンはアミノヌクレオシド系抗生物質で、アミノアシルtRNAの3'末端構造に類似しています。リボソームのA部位に入り、ペプチジルトランスフェラーゼがポリペプチド鎖に結合し、原核生物と真核生物で転写の早期終結を引き起こします。
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品名 化学構造式 商品コード
Puromycin (hydrochloride) Puromycinの構造式 13884

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抗生物質の標的:必須代謝物の合成

細菌は、核酸合成に葉酸を必要とします。スルホンアミド系抗生物質は、ジヒドロプテロイン酸合成酵素(DHPS)の基質である4-アミノ安息香酸(PABA)と競合して葉酸生合成を阻害します。真核細胞はDHPSを持たないため、葉酸の内因性合成に依存しないので、標的になりません。スルホンアミド耐性は、DHPSの変異により生じます。耐性にならないようにジヒドロ葉酸をテトラヒドロ葉酸に還元するトリメトプリム(ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)の阻害物質)と併用し、葉酸合成を減少させます。


必須代謝物の合成に対する抗生物質の作用機序

図5. 必須代謝物の合成に対する抗生物質の作用機序


必須代謝物の合成阻害物質

スルホンアミド系抗生物質

スルホンアミド系抗生物質は4-アミノ安息香酸の構造的類似体であり、葉酸生合成経路のジヒドロプテロイン酸合成酵素を標的として葉酸生合成を阻害します。
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品名 商品コード
Sulfamethoxazole 23613
Sulfanilamide 23723

関連製品:トリメトプリム

トリメトプリムはジヒドロ葉酸還元酵素阻害物質(IC50=5 nM)で、後天性耐性を最小限に抑えるため、スルホンアミド系抗生物質と併用するのが一般的です。
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品名 化学構造式 商品コード
Trimethoprim Trimethoprimの構造式 16473

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抗生物質の標的:エネルギー代謝

細菌は発酵性炭素源を用いたリン酸化、あるいは電子伝達系・ATP合成酵素を用いた酸化的リン酸化によるATPを産生することができます。一部の細菌はリン酸化で十分なエネルギーを得ることができないので、増殖するには酸化的リン酸化が必要です。

マクロライド系抗生物質のオリゴマイシンはATP合成を抑制し、ミトコンドリアの酸化的リン酸化を阻害します。オリゴマイシンは複合体を形成し、ATP合成酵素複合体のF0部分とF1部分を切り離し、ミトコンドリア内膜を介したプロトン移動を阻害します。この作用は細胞毒性が強いため、酸化的リン酸化やミトコンドリアプロセスを研究する生物学的プローブとして利用されます。その一方、ATP合成酵素は細菌の増殖と代謝で重要な役割を果たしているため、薬剤耐性結核菌の治療薬として、結核菌のATP合成酵素のみを標的とするジアリールキノリン(TMC207)のような高選択的阻害物質が開発されています。

クロファジミン(Clofazimine)は、マイコバクテリアのⅡ型NDH-2(NADHデヒドロゲナーゼ)を標的とします。またピラジナミドは、マイコバクテリアのプロトン駆動力を破壊します。


エネルギー代謝に対する抗生物質の作用機序

図6. エネルギー代謝に対する抗生物質の作用機序


エネルギー代謝阻害物質

オリゴマイシン

オリゴマイシンは、マクロライド系抗生物質に属します。複合体を形成し、ミトコンドリアのATP合成酵素複合体のFOとF1の部分を切り離します。
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品名 商品コード
Oligomycin Complex 11341
Oligomycin A 11342
Oligomycin B 11343
Oligomycin C 19162
Oligomycin D 20184
Oligomycin E 20185

マイコバクテリアのエネルギー代謝阻害物質

マイコバクテリア阻害物質は、Ⅱ型NADHデヒドロゲナーゼを標的とし、プロトン駆動力を破壊します。
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品名 商品コード
Clofazimine 23301
Pyrazinamide 23416
TMC207 20247

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

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