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B細胞の活性化および増殖に適した多量体ヒトCD40Lサイトカイン B-Xpander(Multimeric Human CD40L)

掲載日情報:2024/11/05 現在Webページ番号:70933

B細胞の活性化、増殖、および細胞療法研究に有用な多量体ヒトCD40Lサイトカインです。Adipogen Life Sciences社では独自のプロトコルと特性評価および認証済みCHO細胞株を用いてGMP様のフォーマットで社内製造しており、最も活性の高い多量体ヒトCD40Lをご提供いたします。従来法ではB細胞の増殖は非効率的で時間を要し、またB細胞数が不十分なことによるT細胞の持続的な枯渇につながる可能性がありました。B-Xpanderは、B細胞上のCD40L分子とCD40分子間の相互作用を模倣することにより、従来法を改善することができます。

高活性なTNFファミリーリガンドの組換え体タンパク質については、Multimeric Ligandをご覧下さい。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

養子細胞免疫療法(ACT、Adoptive Cell Therapy)とB-Xpander

養子細胞免疫療法(ACT、Adoptive Cell Therapy)とは

腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を増殖させるACTのワークフロー

腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を増殖させるACTのワークフロー

ACTでは、患者の血液または腫瘍組織からT細胞を分離し、体外で増殖および活性化した後、これを患者に再注入して標的がん細胞の排除を行います。T細胞は、腫瘍特異的抗原を認識するキメラ抗原レセプター(CARs、Chimeric Antigen Receptors)またはT細胞レセプター(TCRs、T Cell Receptors)を発現させたり、腫瘍特異的な自然反応性を有する腫瘍浸潤リンパ球(TIL、Tumor-Infiltrating Lymphocytes)を高比率で増殖させたりすることができます。

患者の腫瘍細胞は、その後に増殖するTIL細胞との相互作用により、腫瘍細胞を攻撃するエフェクターTIL細胞をスクリーニングすることができます。最近、B細胞は養子細胞免疫療法における新たなキープレーヤーとして注目されています。TILが浸潤したB細胞の存在が高いほど、TILの増殖と活性化が向上します。B-Xpanderで刺激および増殖し、腫瘍特異的抗原が負荷されたB細胞は、腫瘍特異的TILを改善します。


B-Xpander(Multimeric Human CD40L)の構造

B-Xpander(Multimeric Human CD40L)の構造

B-Xpander(Multimeric Human CD40L)の構造

  • B-Xpander(Multimeric Human CD40L)は、ヒトCD40L細胞外ドメイン(aa 116~261)が、マウスACRP30のコラーゲンドメインを結合した、三量体(Trimer)の高活性融合タンパク質です。
  • ACRP30のヘッドレス多量体化ドメイン配列によって、構造の多量体化(三量体が10~12個重合)が可能になります。
  • この構造は、生体内でヒトCD40Lの自然な膜凝集を非常に効果的に模倣するため、in vitroおよびex vivoの目的での使用に最適です。


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特長

  • ヒトCD40L(aa 116~261)の細胞外ドメインのN末端にマウスACRP30(aa 18~111)およびFLAG-tagを融合したタンパク質です。
  • 市販されている多くの組換え体CD40Lタンパク質とは異なり、多量化して活性化するためのエンハンサー(抗体)は不要です。
  • 産生:CHO細胞(動物由来成分不含培地で培養)
  • UniProt:P29965(CD40L、Human)、Q60994(ACRP30、Mouse、precursor)
  • 交差反応性:Human
  • 特異性:ヒトCD40に特異的に結合
  • 生物活性:B細胞の活性化および増殖*
  • MW:約35~40 kDa(SDS-PAGE)
  • 純度:≧95%(SDS-PAGE)
  • エンドトキシン:<0.01 EU/μg(精製タンパク質)(LAL法)
  • 動物由来成分不含

使用濃度はプロトコルによって異なりますが、50~100 ng/mlから開始することが推奨されています。


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使用例

B-XpanderによるB細胞の増殖促進

B-Xpanderは、通常の多量体ヒトCD40Lと同様に、ヒト初代CD19+ B細胞の増殖を効率的に促進します。

B-XpanderによるB細胞の増殖促進効果

図をクリックすると拡大します(🔍)

B-Xpanderと2種類の異なるhCD40L多量体の活性を、ヒト初代CD19+ B細胞の増殖によって測定した。細胞(5×104/well)は、RPMI培地、グルタミン、10% FBS、IL-4(Human、10 ng/ml)、IL-21(Human、10 ng/ml)、およびさまざまな濃度のB-Xpander CD40L(Human、組換え体、#AG-40B-0010AF)、CD40L(Human、多量体組換え体、動物由来成分不含培地で培養、#AG-40B-0010CSG)、CD40L(Human、多量体組換え体、#AG-40B-0010)、またはコントロールタンパク質で培養した。細胞増殖を、PMS/MTS(CellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay、Promega社)を使用して4日後に定量した。4日後、細胞は10倍に増殖し、5×105 cells/wellとなった。


B-XpanderによるB細胞の活性化

B-XpanderによるB細胞の活性化

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多量体を形成したB-Xpanderは膜結合型CD40Lに類似した生物学的活性を有しており、ヒトCD40を活性化する最も強力な融合タンパク質の代替品となります。また、B-Xpanderは効率的なB細胞活性化因子です。

PBL細胞を、96ウェルプレート(10% FCSを添加した100 μl RPMIで2×105 cells/well)で、指定濃度のB-Xpander CD40L(Human、組換え体、#AG-40B-0010AF)、CD40L(Human、多量体組換え体、#AG-40B-0010)、コントロールとして三量体ヒトCD40Lとともに、37℃で24時間培養した。細胞をPBSで洗浄し、50 μl FACSバッファー(PBS、5%ウシ胎児血清、0.02%アジド)中のCD86-PEおよびCD19-FITCをそれぞれ2 μlずつ使用して、暗所下4℃で20分間染色した。FACSバッファーで2回洗浄後、試料をフローサイトメトリーで分析した。


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[在庫・価格 :2024年12月10日 00時01分現在]

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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