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エフェロサイトーシス/アポトーシスの研究に有用です! Cayman Chemical社 Efferocytosis Assay Kit(エフェロサイトーシスの解析キット)

掲載日情報:2020/02/10 現在Webページ番号:69260

細胞のエフェロサイトーシス(Efferocytosis)、アポトーシス(Apoptosis)、分解促進メディエーター、および交差提示(クロスプレゼンテーション)のモジュレーターをフローサイトメーターまたは蛍光顕微鏡を用いて解析、観察するキットです。

J774A.1エフェクターとJurkatベイト細胞を使用したスタウロスポリンの用量反応曲線

J774A.1エフェクターとJurkatベイト細胞を使用したスタウロスポリンの用量反応曲線

Jurkat細胞を、CFSEで染色し、その後37℃で3時間スタウロスポリンで処理した。次に、細胞をCytoTell Blue標識J774A.1細胞に2:1の比率(ベイト:エフェクター)で添加し、37℃で一晩インキュベート後にフローサイトメーターで解析した。解析に当たり、CytoTell Blue陽性細胞をゲートし、CFSE陽性細胞をカウントした。

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エフェロサイトーシス(Efferocytosis)とは

エフェロサイトーシス(Efferocytosis)は、マクロファージや他の食細胞が、死んだ細胞や死にかけている細胞を除去し、恒常性、胚発生、免疫系の調節、炎症消散を促進する特殊な形態の食作用です1。細胞の効率的なクリアランスは、成人においてアポトーシスを起こしている毎秒約100万個の細胞の除去に不可欠です2

アポトーシスを起こした細胞が壊死し、内容物を放出する前にアポトーシス細胞を除去することにより、これらの非病原性抗原に対する免疫応答を防御できます。マクロファージは、その細胞表面の様々なレセプターを介し、外部ホスファチジルセリンなどの「eat me」シグナルを介してアポトーシス細胞を認識します。いくつかの細胞内病原体は、これらの「eat me」信号の誘導により免疫反応を回避し、エフェロサイトーシスの非炎症性プロセスを刺激します2

一方で、泡沫細胞症では抗原の交差提示(クロスプレゼンテーション)にも関係しています。アポトーシスを起こした感染細胞の貪食と消化は、外部抗原として通常はMHCクラスIIに処理され、提示されますが、泡沫細胞症ではMHCクラスIによって細胞傷害性T細胞に提示されます。この経路は、結核菌などの病原体を除去する免疫システムの能力に不可欠です3。アネキシンA1と、レゾルビンE1やプロテクチンD1など、他の特殊な炎症収束メディエーターは、エフェロサイトーシスを上方制御し、炎症の収束を促進することが示されています3,4

参考文献

  1. Korns, D., et al., Front. Immunol., 2(57), 1~10 (2011).[PMID:22566847]
  2. Karaji, N. and Sattentau, Q.J., Front. Immunol., 8(1863), 1~10 (2017).
  3. Tzelepis, F., et al., J. Clin. Invest., 125(2), 752~768 (2015). [PMID:25562320]
  4. Schwab, J.M., et al., Nature, 447(7146), 869~874 (2007).

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測定原理

キットには、CytoTell Blue、CFSE、スタウロスポリン(Staurosporine、プロテインキナーゼC阻害物質)が含まれています。CytoTell Blueはエフェクター(食細胞)細胞を、CFSEはベイト(アポトーシス)細胞を視覚化します。スタウロスポリンを用いてアポトーシスを誘導します。

試薬 蛍光顕微鏡フィルターセット フローサイトメーターフィルターセット 染色細胞
CFSE 励起 493 nm/蛍光 518 nm 励起 488 nm/蛍光 525 nm ベイト(アポトーシス)細胞
CytoTell Blue 励起 403 nm/蛍光 454 nm 励起 405 nm/蛍光 450 nm エフェクター細胞(食細胞)

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特長

  • 泡沫細胞症、アポトーシス、分解促進メディエーター、およびクロスプレゼンテーションのモジュレーターの研究に有用です。
  • エフェクター(食細胞)細胞とベイト(アポトーシス)細胞の同時視覚化が可能です。
  • キットにはCytoTell BlueおよびCSFE色素が含まれています。
  • 5×107個のエフェクター細胞と2×108個のベイト細胞の染色に十分な試薬が含まれています。

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キット内容

  • CFSE stock solution
  • CytoTell Blue stock solution
  • Staurosporine apoptosis inducer
  • Cell-Based assay buffer tablet

測定には、フローサイトメーターまたは蛍光顕微鏡が必要です。

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使用例

ノイラミニダーゼによる分化THP-1細胞のエフェロサイトーシスの上方制御の解析

ノイラミニダーゼによる分化THP-1細胞のエフェロサイトーシスの上方制御の解析

THP-1エフェクター細胞をCytoTell Blueで染色後、37℃で72時間、200 nM PMAで分化させた。ヒト好中球ベイト細胞は、CFSEで染色し、無血清RPMI中で37℃で一晩インキュベートした。翌日、ベイト細胞を回収し、1 U/mlノイラミニダーゼで37°Cで1時間前処理後、2:1の比率でエフェクター細胞(ベイトエフェクター)に添加した。細胞を37℃で一晩インキュベートし、フローサイトメーターで解析した。解析に当たり、最初にCytoTell Blue陽性細胞でゲートし(コントロール:パネルC)、CFSE陽性細胞数をカウントした(コントロール:パネルD)。ノイラミニダーゼ処理細胞(パネル B)は、未処理細胞(パネル A)と比較してCFSE陽性細胞数が増加したことがわかる。

in vivoにおける骨髄細胞へのアポトーシスを起こした胸腺細胞の取り込み

in vivoにおける骨髄細胞へのアポトーシスを起こした胸腺細胞の取り込み

ナイーブマウスの胸腺細胞をCFSEで標識し、250 nMスタウロスポリンで一晩培養した。次に、1×107個の細胞を静脈注射でナイーブ同系のマウスに移した。3時間後にマウスから脾細胞を分離し、骨髄性マーカーを染色し、フローサイトメトリーで解析した。パネル Aにおけるドナー細胞は非骨髄性(CD11b-)のCFSEbright細胞として識別された。一方、これらのアポトーシスを起こした細胞を貪食した細胞(パネル B)はCD11b+、CFSEmidとなった。

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[在庫・価格 :2024年04月26日 09時55分現在]

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Efferocytosis Assay Kit
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Efferocytosis Assay Kit

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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