ヒトSRB1測定キット Cell BioLabs社 Scavenger Receptor Class B Member 1 (SRB1) ELISA Kit

コレステロールは、細胞膜やステロイドホルモン、胆汁酸合成にとって必須な成分ですが、一方で細胞膜に過剰に蓄積されると有毒です。そのため、コレステロールの合成や取り込み、貯蔵は精巧に制御されています。コレステロールは、de novo合成または循環リポタンパク質の摂取により得られます。HDLコレステロールはスカベンジャーレセプタークラスBメンバー1（SRB1, Scavenger Receptor Class B Member 1）との結合、およびエンドサイトーシスによって血液中から除去されます。

SRB1は、509アミノ酸からなる4量体の膜貫通タンパク質であり、マクロファージや末梢組織からのコレステロール除去回路（下図参照）において重要な役割を果たしています。SRB1は、HDLの結合とコレステリルエステル（CE）の選択的取り込みを媒介しますが、CEの取り込みのメカニズムは完全には明らかにされていません。LDL粒子全体を小胞へのエンドサイトーシスを媒介するLDLRとは異なり、SRB1は一般的にリポタンパク質粒子の内在化とその後の分解を伴わずに、HDLの疎水性のコアからHDL-CEの移動を媒介します。SRB1の過剰発現は、CEの移動における役割に加え、原形質膜の組成自体を変化および原形質膜内のコレステロールレベルを増加させることが示されています。