異種固形腫瘍試料からコロニー形成細胞を効率的に分離するキット CytoSelect Clonogenic Tumor Cell Isolation Kit

腫瘍性形質転換は、通常、増殖を抑制する外因性および内因性のシグナルに依存せずに増殖できる細胞集団を生み出す一連の遺伝的、およびエピジェネティックな変異を介して発生します。アンカレッジ非依存性は、腫瘍形成性と相関する形質転換の重要な特長です。
ほとんどのヒト固形腫瘍細胞は0.01～1％のプレーティング効率で、軟寒天培地にコロニーを形成することが知られています。さらに、各コロニーから回収された細胞は、マウスに移植すると腫瘍を形成する可能性があります。
幹細胞は、自己複製能と多分化能の両方をもつクローン原性細胞として定義されています。悪性血管疾患と固形腫瘍の両方の最近のデータによると、腫瘍を発生させることのできる各悪性腫瘍中の細胞集団はごくわずかであるといわれています。これらの腫瘍発生能は、腫瘍幹細胞の特性を持っています。それらは非対称分裂能と自己複製能を持ち、腫瘍の大部分を占めているより分化が進んだ細胞と比べると少数です。こうした結果は腫瘍生物学研究および腫瘍の治療の成功に深く関係しています。