ヒトマトリックスメタロプロテイナーゼ-3を測定するキット Human MMP-3（Matrix Metalloproteinase-3） ELISA Kit

MMPs（Matrix Metalloproteinases）は細胞外マトリックス（ECM、extracellular matrix）の分解に関与する一群の酵素です。これらはコラゲナーゼ（collagenases）、ゼラチナーゼ（gelatinases）、ストロマリシン（stromelysins）、マトリリシン（matrilysins）、膜型およびその他といった6個のグループに分けられます。
ストロマリシンのグループに分類されるMMP-3（Matrix Metalloproteinase-3、Stromelysin-1、SL-1、Transin-1、STMY1）は、刺激に応答して、線維芽細胞、軟骨細胞、内皮細胞、マクロファージ、血管平滑筋細胞、骨芽細胞、およびケラチノサイトにおいて発現します。
様々な物質がMMP-3の生合成を調節しています。MMP-3の合成は、IL-1およびTNF-αなどの炎症性サイトカイン、上皮成長因子、血小板由来成長因子、ホルボール、ならびに発がん性細胞形質転換などにより誘導されます。一方MMP-3合成は、レチノイン酸、グルココルチコイド、エストロゲン、プロゲステロンおよびTGF-βなどによって抑制されます。
MMP-3は、細胞から潜在性プロ酵素として分泌され、プラスミン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシンGまたはヒト好中球エラスターゼなどの様々なプロテイナーゼによって活性化され、プロドメインが除去されます。MMP-3は、in vitroにおいて、クロロトリプシン、好中球エラスターゼおよび血漿カリクレインなどのプロテアーゼ、および水銀化合物によって活性化されます。
MMP-3はプロテオグリカン、ラミニン、フィブロネクチン、ゼラチン、およびコラーゲンタイプⅢ、Ⅳ、Ⅸなどの細胞外マトリックス成分を加水分解します。 MMP-3は、プロMMP-8およびプロMMP-9を活性化し、また、プラスミン活性化MMP-1を超活性化します。 また、MMP-3はIL-1β前駆体の活性化能も知られています。