HOME > 試薬 > アポトーシス > アポトーシス細胞の検出/抽出キット > アポトーシス検出キット > OxiSelect Comet Assay Kit(コメットアッセイキット)

細胞レベルのDNA損傷度を測定するキット OxiSelect Comet Assay Kit(コメットアッセイキット)

掲載日情報:2025/04/10 現在Webページ番号:68880

細胞のDNA損傷をシングルセル電気泳動アッセイ(SCGE:Single Cell Gel Electrophoresis Assay、「通称:コメットアッセイ」)で簡単に評価できるキットです。

Comet slide image

エトポシド処理したJurkat細胞のコメットアッセイ像


20 μM エトポシドで未処理(左図)または4時間処理後(右図)にComet Assayを行った(アルカリ性条件下での電気泳動、33V / 300 mA、15分間)

Comet Assayとは

細胞内におけるDNA損傷は、環境的要因や通常の代謝過程が原因で、1つの細胞当たり、1日で1,000~1,000,000分子の割合で発生します。これは、ヒトゲノムの約60億塩基(30億塩基対)のごく一部に過ぎませんが、重要な遺伝子における未修復の損傷は細胞機能を妨げ、またがんのリスクを大幅に増加させます。
コメットアッセイ(単一細胞ゲル電気泳動アッセイ:SCGE, single cell gel electrophoresis assayとも呼ばれる)は、個々の細胞におけるDNA損傷を測定するための一般的な技術です。電気泳動により、核内に残ったインタクトなDNA(コメットヘッド)と、損傷を受けたDNA(断片や鎖の切断を含む)は分離され、下図に示されるようなコメットテール形状が得られます。DNA損傷自体は落射蛍光顕微鏡によるテール部の観察で視覚的に確認できますが、画像解析ソフトウェアを用いてさまざまなパラメータを測定することにより、さらに個々の細胞のDNA損傷度の解析が可能になります。

Comet Assay

DNA損傷度は、インタクトなDNA(コメットヘッド)と損傷を受けたDNA(コメットテール)の比率により求められます。コメットアッセイの結果解析には、一般的に次の2つのパラメータ(テールDNA%、テールモーメント)が用いられます。

Tail DNA%  =  100 × Tail DNA Intensity/Cell DNA Intensity


テールモーメントは、次のいずれかの方法でにより求められます。

  • (a) Olive Tail Moment = Tail DNA% × Tail Moment Length*
  • (b) Extent Tail Moment = Tail DNA% × Length of Tail

Tail Moment Lengthは、頭部中央から尾部中央までの距離です。



目次に戻る

製品ラインナップ

画像(Comet slideの外観)をクリックすると拡大図、商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

品名 OxySelect Comet Assay Kit
Comet slideの外観 Comet slide image Comet slide image Comet slide image
フォーマット 3-well slides 10-well slides 96-well
アッセイ数 15 assays 75 assays 5×75 assays 50 assays 250 assays 96 assays 5×96 assays
商品コード キット STA-350 STA-351 STA-351-5 STA-850 STA-851 STA-355 STA-355-5
Comet slide単体 STA-352 STA-353 STA-353-5 STA-852 STA-853 STA-356 STA-356-5
検出方法 落射蛍光顕微鏡
キット内容 OxiSelect 3-Well Comet slide
(5 slides)

(25 slides)

(125 slides)
OxiSelect 10-Well Comet slide
(5 slides)

(25 slides)
OxiSelect 96-Well Comet slide
(1 slide)

(5 slides)
OxiSelect Comet agarose
Vista Green DNA dye, 10000X
EDTA solution, 500 mM
Lysis solution, 10X

測定には、水平型電気泳動装置および落射蛍光顕微鏡が別途必要です。


目次に戻る

特長

  • さまざまな種類のDNA損傷のスクリーニングに有用です。
  • スライドは低融点アガロースの接着のために特殊な処理を行っています。
  • 落射蛍光顕微鏡により、簡単に可視化できます。

  ☞ 製品ラインナップ  


目次に戻る

操作方法概略

①試料の調製 ②スライドへのアプライ ③変性処理 ④電気泳動 ⑤落射蛍光顕微鏡観察
3-well slide 図A-1 図A-2 図A-3
図A-4

正常細胞

10-well slide 図B-2 図B-3
96-well slide 図C-1 図C-2 図C-3 図A-5

損傷した細胞



  • ① 37℃で細胞をOxySelect Commet Agaroseと結合させる。
  • ② 個々の細胞を溶融アガロースと混合した後、OxiSelect Comet Slideにアプライする。
  • ③ アプライした包埋細胞をバッファーとアルカリ溶液で処理する。これによりDNAが弛緩し変性する。
  • ④ 無傷のDNAと損傷したDNA断片を分離するために、試料を水平チャンバー内で電気泳動する。
  • ⑤ 試料を乾燥し、DNA Dyeで染色後、落射蛍光顕微鏡で観察する。損傷を受けたDNA(切断と鎖切断を含む)は無傷のDNAよりも移動距離が大きいため、「コメットテール」形状を生成する(上図参照)。
  •   ☞ 製品ラインナップ  


    目次に戻る

    FAQ

      ☞ 製品ラインナップ  


    目次に戻る

    お問い合わせ先

    (テクニカルサポート 試薬担当)

    reagent@funakoshi.co.jp

    製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
    表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

    アポトーシス細胞の検出/抽出キット