ヒトリポカリンを定量するELISAキット Human Lipocalin-2/NGAL ELISA Kit

リポカリン2（Lipocalin-2, LCN2, neutrophil gelatinase-associated lipocalin; NGAL, neutrophil lipocalin; NL, p25, oncogen 24p3, 25 kDa alpha-2-microglobulin-related subunit of MMP-9）は分子量25 kDaの分泌性糖タンパク質で、主に脂肪細胞や肝臓で発現しています。
リポカリン2は、細菌感染に対する免疫応答を制御しており、血漿中のリポカリン2のレベルは、炎症や感染により上昇します。
最近の研究では、リポカリン2は腎損傷に対する高感度なバイオマーカーであることが示されました。
さらに、リポカリン2は乳がんにおいても重要な役割を果たしている可能性があり、MMP-9と複合体を形成してその分解を抑制し、これによりMMP-9の酵素活性が向上して血管新生および腫瘍増殖が促進されます。
血中のリポカリン2は、インスリン耐性や2型糖尿病、循環器疾患など肥満により誘発される代謝疾患の原因となります。また、血清中のリポカリン2濃度は、脂肪症やメタボリックシンドロームの新規血清マーカーである脂肪細胞の脂肪酸結合タンパク質（adipocyte-fatty acid binding protein; A-FABP）と正に相関しています。