カリクレイン活性測定キット SensoLyte Rh110 Plasma Kallikrein Activity Assay Kit

ヒト血漿などに含まれる生物学的試料中のカリクレイン（kallikrein）酵素活性を、蛍光法で簡便、迅速かつ高感度で測定するキットです。カリクレインの阻害物質のスクリーニングにも最適です。

※本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

酵素活性測定例：
左：本製品を用いて血漿試料中に存在するカリクレイン活性を検出した。血漿試料をアッセイバッファーで希釈し、基質を加えて1時間インキュベーション後に蛍光シグナルを測定した。
右：本製品の特異性を、プレカリクレイン（pre-kallikrein）枯渇ヒト血漿で試験した。プレカリクレイン枯渇血漿中においては、カリクレインへの変換が見られなかった。

阻害曲線：

• カリクレイン（Kallikrein）とは
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カリクレイン（Kallikrein）とは

血漿カリクレインは、血液凝固、心血管および脳血管の生理学的および病理学的現象などのいくつかのプロセス、および補体の古典的経路の開始および副経路の活性化に大きく関与しています。血漿カリクレインは、血管作用性炎症促進性ペプチドであるブラジキニンを遊離させる、カリクレイン－キニンタンパク分解系を代表する重要な血管プロテアーゼです。血漿カリクレインと天然に存在する血漿阻害物質との間の不均衡は、遺伝性血管浮腫（HAE）、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患および関節リウマチなどの疾患状態に関連しています。血漿カリクレインは、血管バイオマーカーと考えられています。活性化血漿カリクレインは、凝固、線維素溶解およびキニン生成の表面媒介活性化の開始を担っています¹。また、血漿カリクレインはプロレニンをレニンに変換し、レニンアンジオテンシンアルドステロン系（RAAS）活性の調節²や線維素溶解機構に向かうFXIIの活性化を促進することが知られています³。

※参考文献

1. Costa-Neto CM., et al., Int. Immunopharmacol., 8(2), 135～142 (2008).
2. Bryant JW., et al., Cardiovascular & hematological agents in medicinal chemistry, 7(3), 234～250 (2009).
3. Kolte D., et al., Cardiol Rev., 24(3), 99～109 (2016).

キットには、ローダミン110蛍光色素（Rh110）を含む蛍光基質が含まれています。血漿カリクレインは、このRh110を含む基質を切断し、Rh110を遊離させ、明緑色の蛍光を発します。この遊離したRh110（励起 490 nm／蛍光 520 nm）の蛍光強度を測定することにより、血漿カリクレインの酵素活性を測定できます。他の反応物質による干渉を抑えた高感度な測定が可能です。

※測定には、プレート表面が未結合の黒色平底96-well plateと蛍光プレートリーダーが必要です。