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非常に高感度で安定した蛍光検出が可能です 発光ポリマーを利用した次世代蛍光ナノ粒子 ― CPN

掲載日情報:2024/01/24 現在Webページ番号:68164

CPN(Conjugated Polymer Nanoparticle)は、発光ポリマー(Light Emitting Polymer)と酸化鉄を両親媒性の物質でコートした蛍光ナノ粒子です。CPNは高い吸光係数を持つと共に、光や熱、化学物質に対して安定で、非常に明るく長期にわたって退色しにくい安定な蛍光を発します。抗体やタンパク質、核酸などの生体分子へ標識した後、各種実験に使用できます。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


CPN構造

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CPNの構造

Conjugated Polymer Nanoparticle蛍光チューブ

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CPN蛍光プレート

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特長

  • 発光ポリマーを利用しており、既存の蛍光色素よりはるかに高い輝度を有します。
  • 蛍光が非常に退色しにくく、長期間のイメージングにも対応します。
  • 酸化鉄粒子を内包しており、磁石による濃縮、精製が可能です。
  • 検出に蛍光を用いたELISAやWestern Blot、フローサイトメトリーや、蛍光免疫染色など、感度が特に求められる実験に適しています。
  • 細胞毒性がほとんど無いため、長時間にわたる生細胞のイメージングやin vivoでの用途にも使用できます。
  • 2光子励起法による高解像度イメージングにも使用できます(対応する顕微鏡が別途必要です)。
  • 粒径:約70~80 nm
  • 親水性の高い外殻を有しています。
  • 表面にカルボキシル基、アルキンまたはマレイミド基を有する製品と、ストレプトアビジン修飾された製品があり、いずれも抗体やタンパク質、核酸などの生体分子の標識に使用できます。
CPN粒子表面 生体分子の標識方法
表面にアルキンを有しているCPN クリックケミストリーによりアジドを標識する。
表面にカルボキシル基-COOHを有しているCPN アミノ基を架橋する架橋剤EDCを用いて、生体分子を標識する。
表面にマレイミド基を有しているCPN 生体分子のチオール基と反応させる。
ストレプトアビジン標識CPN ビオチン標識された生体分子を用いる。

参考文献

  • "The relative brightness of PEG lipid-conjugated polymer nanoparticles as fluid-phase markers in live cells."
    Fernando L.P., et al., Anal. Bioanal. Chem., 404 (10), 3003~3014 (2012). [PMID:23052882]

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製品ラインナップ

商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。

CPN蛍光波長

CPN420

CPN475

CPN530

CPN580

CPN660

CPN770

CPN830

CPN1000

CPN435

CPN510A

CPN550

CPN610

CPN680

CPN820

CPN840

CPN510B



色調 品名 励起波長
(nm)
蛍光波長
(nm)
商品コード(標識・修飾反応する官能基
アルキン カルボキシル基
(-COOH)
マレイミド ストレプトアビジン
アジド
(クリック反応)
第一級アミン
(-NH2
チオール基
(-SH)
ビオチン
InfraredⅡ CPN1000 750 1,000 1000A0 1000B0 1000M0 1000S0
InfraredⅠ CPN840 630 840 8400A0 8400B0 8400M0 8400S0
CPN830 610 830 8300A0 8300B0 8300M0 8300S0
CPN820 640 820 8200A0 8200B0 8200M0 8200S0
CPN770 610 770 7700A0 7700B0 7700M0 7700S0
Red CPN680 400 680 6800A0 6800B0 6800M0 6800S0
CPN660 540 660 6600A0 6600B0 6600M0 6600S0
Orange CPN610 480 610 6100A0 6100B0 6100M0 6100S0
CPN580 488 580 5800A0 5800B0 5800M0 5800S0
Yellow CPN550 470 550 5500A0 5500B0 5500M0 5500S0
Green CPN530 455 530 5300A0 5300B0 5300M0 5300S0
CPN510A 455 510 5100A0 5100B0 5100M0 5100S0
CPN510B 400 510 510BA0 510BB0 510BM0 510BS0
Blue CPN475 390 475 4750A0 4750B0 4750M0 4750S0
Indigo CPN435 390 435 4350A0 4350B0 4350M0 4350S0
Violet CPN420 390 420 4200A0 4200B0 4200M0 4200S0


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使用例

使用例の動画


CPN510(Green)を取り込ませたCHO-K1細胞を40時間にわたって観察した。
観察中、蛍光はほとんど退色せず、細胞も問題なく分裂している。


磁石によりCPNの濃縮・精製が可能。


フローサイトメトリーでの解析例

HEK 293T細胞へのCPN475のエンドサイトーシスによる取り込みをフローサイトメトリーで解析した。

CPN細胞取り込み

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添加量

  • A:1μl
  • B:10μl
  • C:100μl

蛍光ELISAでの解析例

ポジティブコントロール(CPN-GAR +RIgG)において、極めて強いシグナルが得られていることが分かる。

CPN蛍光ELISA

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CPN-GAR:検出抗体を標識したCPN

  • CPN:CPN単独
  • +RIgG:測定対象物質を含有する試料
  • -RIgG:測定対象物質を非含有の試料

4種類のCPNを700~900 nmで2光子励起した場合の蛍光強度の推移

4種類のCPNを各波長で2光子励起し、各CPNの蛍光強度を測定した。CPNの発光ポリマーコアは、2つの光子からのエネルギーを吸収する幅広い波長域を持ち、2光子励起法によるイメージングでの使用に理想的な標識となります。

2光子励起法によるイメージング


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CPN(Conjugated Polymer Nanoparticle)に関するFAQ

各項目をクリックすると、開閉します。

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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