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細胞遊走能を再現性高く測定できるキット Oris & Oris Pro Cell Migration Assay

掲載日情報:2021/01/25 現在Webページ番号:67902

細胞の遊走能を,高い再現性(CV:≦12%)でモニタリングおよび計数できるキットです。各ウェルの中央部にシリコーン樹脂製stopperがセットされた96ウェルプレートの製品(Oris Cell Migration Assay:Oris CMA)と,生物適合性の可溶性ゲルを用いた自動化に適する96/384ウェルプレートの製品(Oris Pro Cell Migration Assay:Oris Pro CMA)があります。化合物スクリーニング,創傷治癒およびがん研究に有用です。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

操作方法概略

操作方法概略A

操作方法概略B

BCG*:Bio-Compartible Gel(生物適合性ゲル)

  A. Oris Cell Migration Assay Kit B. Oris Pro Cell Migration Assay Kit
1 Stopperをセットしてあるプレートの各ウェルに細胞をアプライし,インキュベートする。 ウェルに細胞をアプライする。
2 インキュベートしてウェルのOris cell seeding stopperで塞がれていない外縁部に細胞を定着させる。 インキュベートしてBCGの周りに細胞を接着させる。
3 ウェルからOris cell seeding stopperを取り出し,中心部にあるDetection zoneを露出させる。 BCGが溶解し,中心部の検出領域が露出する(遊走前)。
4 プレートをインキュベートする。細胞遊走が起こると,ウェル中央のDetection zoneにも細胞が存在するようになる。 検出領域へ細胞が遊走する。倒立顕微鏡やHCS/HCIシステムで細胞を検出する(遊走後)。
5 Detection zone内にある細胞の測定を行う。
  • HCS:ハイコンテントスクリーニングシステム
  • HCI:ハイコンテントイメージングシステム

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製品の種類

シリーズ名をクリックすると製品の詳細,商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

シリーズ名 アッセイ数 中央検出
領域
プレート
表面処理
適用可能機器 包装 商品コード
顕微鏡 HCS/HCI マイクロプレート
リーダー
Oris
Oris
96 Stopper 未処理 1 pack CMA1-101
5 packs CMA5-101
コラーゲンⅠ 1 pack CMACC1-101
5 packs CMACC5-101
フィブロネクチン 1 pack CMAFN1.101
5 packs CMAFN5.101
TriCoated* 1 pack CMATR1.101
5 packs CMATR5.101
プレートと分離した
stopper
未処理 1 pack CMAU101
5 packs CMAU505
4 packs CMAUFL4
Oris Pro
OrisPro
96 生物適合性ゲル 未処理 1 pack PROCMA1
5 packs PROCMA5
コラーゲンⅠ 1 pack PROCMACC1
5 packs PROCMACC5
384 未処理 1 pack PRO384CMA1
5 packs PRO384CMA5
コラーゲンⅠ 1 pack PRO384CMACC1
5 packs PRO384CMACC5

* TriCoatedタイプの製品は,1枚のプレートに3種類(未修飾/コラーゲン/フィブロネクチン)のコーティングが施されており,細胞外マトリクスに依存した細胞遊走能の比較ができます。



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特長

  • 細胞移動,浸潤または創傷閉鎖のいずれの場合でも,細胞運動の正確で再現性のある定量化のための一貫した無細胞領域を構築できます。

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適用

  Oris Cell Migration Assay Kit Oris Pro Cell Migration Assay Kit
96 wellプレートアッセイ
384 wellプレートアッセイ
細胞遊走,湿潤,創傷閉鎖
接着に長時間を要する細胞
リアルタイムモニタリング
呈色,蛍光プローブ
マイクロプレートアッセイ
マイクロプレートアッセイ
w/ Oris Detection Mask
倒立顕微鏡
ImageJ
カイネティックアッセイ
エンドポイントアッセイ
ハイコンテントスクリーニングシステム(HCS)
ハイコンテントイメージングシステム(HCI)
完全自動化システム(w/ High Z factor)

検出には蛍光色素の使用を推奨します。発色色素の場合はプレート底面の傷などにより検出しにくくなる可能性があります。
プレートリーダーによる検出の場合,細胞標識用の蛍光色素が別途必要です。

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使用実績のある細胞

未修飾プレート コラーゲンコートプレート フィブロネクチンコートプレート
  • HT-1080
  • PC-3
  • A549
  • NCl H1650
  • MDA-MB-231
  • NMuMG
  • 3T3-Swiss albino
  • HCEC
  • HUVEC
  • MCF10A
  • HT-1080
  • T47D
  • MCF10A
  • HeLa
  • HUVEC
  • MDA-MB-231
  • HT-1080
  • PC-3
  • A549
  • NCI H1650
  • NCI H1650
  • MDA-MB-231
  • NMuMG

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測定例

MDA-MB-231がん細胞の細胞遊走能の測定

Oris CMA Kitはプレートリーダーおよび高性能アナライザーに対応しており,細胞遊走能を迅速に定量できる。

測定例

使用製品:Oris CMA Kit

  • 上:細胞遊走前
  • 下:細胞遊走後

Oris CMAとスクラッチ法との比較

Oris CMAは,スクラッチ法に比べて各測定点の偏差が十分に小さいことがわかる。

スクラッチ法

Oris Pro CMAを用いて測定したZ値の決定,およびOris CMAとOris Pro CMAを用いた閉鎖率の測定

閉鎖率

  • 左:Oris Pro CMAを用いて測定したZ値
  • 右:Oris CMAとOris Pro CMAを用いて測定した閉鎖率

Oris Pro CMAを用いたハイスループットスクリーニング

1,280化合物について試験した結果,9化合物について細胞遊走能に対する選択的阻害活性が見られた。

ハイスループットスクリーニング

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アプリケーションノート

Platypus社では,上記のほかにも多数の適用例の情報を提供しています。下のバナーをクリックしたリンク先のウェブサイトで,アプリケーションノートを閲覧およびダウンロードいただけます。

Link to Application Note

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使用動画








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使用文献

Oris Cell Migration Assay Kit

  • Y. Lee, et al, "Downregulation of PRMT1 promotes the senescence and migration of non-MYCN amplified neuroblastoma SK-N-SH cells", Sci. Rep., 9, 177 (2019). citation-pdf
  • A. Kanda, et al., "TGF-β-SNAIL axis induces Muller glial-mesenchymal transition in the pathogenesis of idiopathic epiretinal membrane", Sci. Rep., 9, 673 (2019). citation-pdf
  • M. Gnanamony, et al., "Chronic radiation exposure of neuroblastoma cells reduces nMYC copy number", Oncology Lett., 14(3), (2017). citation-pdf
  • H. Marei, et al., "Differential Rac1 signalling by guanine nucleotide exchange factors implicates FLII in regulating Rac1-driven cell migration", Nature Comm., 7, 10664 (2016). citation-pdf
  • S. Ravi, et al., "Incorporation of fibronectin to enhance cytocompatibility in multilayer elastin-like protein scaffolds for tissue engineering" , J. Biomed/ Mater. Res. A., 101(7), (2013). citation-pdf
  • W. Gough, et al., "A Quantitative, Facile, and High-Throughput Image-Based Cell Migration Method Is a Robust Alternative to Scratch Assay", J. Biomol. Screen., 16(2), pp.155~163, (2011). citation-pdf

Oris Pro Cell Migration Assay Kit

  • A. Looney and M. Bhattacharya, "Fibroblast Gap-closure Assay-Microscopy-based in vitro Assay Measuring the Migration of Murine Fibroblasts", Bio Protoc., 9(16), e3333 (2019). citation-pdf
  • M. T. Cook, et al., "Luteolin inhibits lung metastasis, cell migration, and viability of triple-negative breast cancer cells", Breast Cancer, 9, 9~19, (2017). citation-pdf
  • M. Massee, et al., "Dehydrated human amnion/chorion membrane regulates stem cell activity in vitro", J. Biomed. Mater. Res. Part B, 104B, 1495~1503, (2016). citation-pdf
  • M. E. Joy, et al., "A High-Content, Multiplexed Screen in Human Breast Cancer Cells Identifies Profilin-1 Inducers with Anti-Migratory Activities", PLoS One, 9(2), e0088350 (2014). citation-pdf
  • J. C. B. Davies, et al., "Cytohesin 2/ARF6 regulates preadipocyte migration through the activation of ERK1/2", Biochem. Pharmacol., 92, 651~660 (2014). citation-pdf
  • E. Lee, et al., "Small peptides derived from somatotropin domain-containing proteins inhibit blood and lymphatic endothelial cell proliferation, migration, adhesion and tube formation", Int. J. Bio. Cell Biol., 43(12), 1812~1821 (2011). citation-pdf

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キット内容

Oris Cell Migration Assay Kit Oris Pro Cell Migration Assay Kit
  • 96 well plate with Oris cell seeding stopper
  • Oris detection mask
  • Oris stopper tool
  • Oris Pro plate

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FAQ

Oris Assayを始めるにあたって

(クリックで開閉します)

Q-1. Oris Assayシリーズにはどのような製品がありますか?
A-1. 細胞の化学運動性の検出や二次元でのclosure / woundアッセイなど,細胞遊走能を測定できる「Migration Assay Kit」シリーズと,三次元で細胞外マトリックスへの浸潤能を測定できる「Invasion Assay Kit」シリーズがあります。しかしながら,いずれのOris Assayも,ケモタキシスアッセイは不可能で,浮遊細胞には適用できません。

Q-3. OrisとOris Proの違いは?
A-3. Orisは,ウェル底面の細胞が遊走してくる部分をシリコン製のStopperで覆ってある製品です。Stopperを外すことにより細胞遊走がスタートします。プレートリーダーでの測定に適しています。また,遊走能を測定する前に,プレート内で細胞を目的物質で処理しておきたい場合などにも適しています。Oris Proは,細胞が遊走してくる部分に生物適合性ゲル(BCG)があらかじめセットされている製品です。細胞をアプライするとゲルが溶解し,遊走がスタートします。Stopperを外すという手動での操作が不要なため,ロボットシステムなどによる自動化が可能です。また,光学品質に優れたマイクロプレートを使用しており,ハイコンテントイメージングに適しています。

OrisとOris Proは,目的や使用する装置などに応じて使い分けることができます。尚,Platypus社では数種類の遊走阻害物質を用いた細胞遊走アッセイを行い,OrisとOrisProで測定結果に相違がないことを確認しています。

アッセイの最適化について

(クリックで開閉します)

Q-4. 最適な細胞播種数はどのように決定すればよいですか?
A-4. 遊走能の測定前に,StopperまたはBCGの周辺部において細胞が単層で95~100%コンフルエントになっている状態が理想です。細胞数が多すぎると測定する際に検出領域に細胞が入り込んでしまい,細胞数が少なすぎると細胞遊走に時間がかかってしまいます。実験前に数種類の細胞密度で播種し,最適な条件を検討する必要があります。

Q-5. 細胞の遊走,浸潤にはどのくらい時間がかかりますか?
A-5. Oris Assayシリーズに共通の利点として,アッセイの途中に各ウェルの検出領域を顕微鏡で観察することができ,どのくらい細胞が遊走しているか確認できるという点が挙げられます。初めてOris Assayシリーズを使用する際には,一定時間ごとに顕微鏡下で細胞の遊走状態を確認することをお勧めします。細胞の遊走距離やスピードは,細胞の種類や使用しているECMの種類によって異なります。再現性(CV<15%)と精度(Z factor>0.4)の高い結果を得るためにも,細胞が検出領域の2/3を占めるエンドポイントとなる時間を決定する必要があります(実際には,細胞が検出領域を完全に埋めてしまう前にアッセイを終了することを推奨します)。例として,Cell Invasion Assayでは,細胞が上方領域のECM内に浸潤していくには24~72時間かかります。アッセイ時間を延長して行う場合は,48~72時間ごとに新しい培地に交換し,阻害物質など実験に使用している試薬を新たに添加することを推奨します。

Q-6. キットに含まれるプレートについて,一部分のみを使用して,残りのウェルを次回のアッセイに使用することはできますか?
A-6. 一部(FLEX)を除くOrisキットと全てのOris Proキットは,一回の使いきり用として設計されています。
Orisキットでは,stopperは検出領域と完全に密着した状態を維持するために,使用するまで冷蔵庫に保存する必要があります。また,Oris Proキットではインキュベータ内の湿気が未使用のウェルを湿らせ,検出領域のサイズとゲル分離時間を変化させます。
96ウェルに満たないサンプル数で複数回の実験をご希望の場合は,Oris Cell Migration Assembly Kit-FLEXがお勧めです。96ウェルプレート×4枚と24ウェル分×4袋のstopperが含まれています。
1回毎に新しいプレートを使用することにより,最大で4回分割使用が可能です。

注意:stopperは4ウェル分が1つに繋がっています。

Q-7. OrisのStopperは再利用できますか?
A-7. オートクレーブやその他の化学薬品などによる滅菌操作により,Stopperのシーリング効果がなくなったり,形状が変化してしまう恐れがあります。Stopperは再利用しないで下さい。また,StopperはOrisキットに付属のプレートにフィットし,密着するよう最適化されています。キット付属以外のプレートの使用も避けて下さい。

データ解析について

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Q-8. Oris Assayにおいて,細胞が増殖したのではなく,遊走しているのだと明らかにする方法はありますか?
A-8. 一般的に,細胞の増殖は細胞の倍化時間(doubling time)によって定義されます。まずは使用している細胞の倍化時間を確認し,アッセイ時間内では増殖できないということを明らかにして下さい。また,アッセイ中に細胞増殖が起こっているかを,抗Ki67抗体による免疫染色で確かめることも可能です。Ki67は増殖中の細胞に見られるマーカーとして知られています。

実験テクニックについて

(クリックで開閉します)

Q-9. Oris AssayでsiRNAによる機能抑制実験を行えますか?
A-9. OrisおよびOris Proのいずれも,siRNAを細胞に導入した後,細胞をアッセイプレートにアプライしてアッセイが行えます。Orisの場合はStopperで検出領域がカバーできるため,アッセイプレート内で直接siRNA導入が行えます*1

*1Jiang, et al., Int. J. Cancer., 127, 505~512 (2010).

Q-10. Oris Assayで目的物質を評価したい場合,どのタイミングで添加すればよいでしょうか?
A-10. Orisの場合は,細胞が接着・伸展した時点で目的物質を添加し,Stopperを外してアッセイをスタートさせればよいでしょう。Oris Proの場合は,BCGが溶解し,細胞が接着・伸展した時点で,細胞遊走が始まる前に添加する必要があります。細胞接着に要する時間は細胞の種類や使用するECMの種類によって異なりますが,コラーゲンⅠコーティングプレートの場合で約1時間,未修飾(TC treated)プレートの場合で約3時間程度かかります。接着しなかった細胞を除去するために,培養液を交換してから目的物質を添加することを推奨します。また,浸潤アッセイの場合,目的物質はBMEまたはコラーゲンⅠ溶液に組み込んで添加するか,基質ゲルの重層後に加える培地に添加するとよいでしょう。

Q-11. Orisアッセイで使用できる細胞染色試薬や色素は?
A-11. 近赤外光色素からFITC,ローダミン,シアニンファミリーの蛍光色素まで,あらゆる蛍光色素が使用できます。Oris,Oris Proのいずれも,様々な細胞染色試薬にフレキシブルに対応可能です。Orisアッセイにおいて,検出領域内の細胞数を正確にカウントする際には,DAPIによる核染色が最適です。核が点状にはっきりと確認でき,顕微鏡イメージング用のソフトウェアなどで容易に検出できます。しかし,マイクロプレートリーダーの場合には,シグナル強度が低く,装置自体の検出感度も低いため適しません。TRITCファロイジンやCalcein AMにより,それぞれ細胞のF-アクチンと細胞質を染色し,検出領域を占める細胞の割合を検出することができます。

Q-12. Orisアッセイで細胞を播種する前に細胞染色を行う方法はありますか?
A-12. CellTracker GreenやDil(ライフテクノロジーズ社)などを使用して,アッセイ前の細胞を染色することが可能です。また,GFPなどの蛍光タンパク質を恒常発現している株細胞を使用することもできます。

遊走・浸潤前コントロールの設定について

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Q-13. Stopperを使用するOrisでは,どのように遊走・浸潤前コントロールを設定すればよいですか?
A-13. OrisのStopperは,アッセイ開始前に検出領域に細胞が遊走していくのを防ぐ,物理的なバリヤの役割を担っています。この場合,アッセイが終了するまでStopperを外さないウェルを用意することで,遊走前コントロールが作製できます。コントロール用のウェルでは,アッセイの間に細胞が増殖し過ぎてしまうのを防ぐため,通常よりも低い密度で細胞を播種する必要があります。アッセイ用のウェルではStopperを外す際に95~100%コンフルエントに達しているように細胞播き込み数を調整しますが,コントロール用のウェルでは50~75%程度になるよう調整します。コントロール用ウェルはアッセイが終わるまで(浸潤アッセイでは,ECMを重層する際も引き続き)Stopperをセットしたままにしておきます。アッセイが終了した時点でコントロール用ウェルからStopperを外し,アッセイ用ウェルと一緒に細胞染色,解析を行います。

Q-14. Stopperを使用しないOris Proでは,どのように遊走・浸潤前コントロールを設定すればよいですか?
A-14. Oris Proではコントロールの設定にいくつか方法があります。①BCGが溶解し,細胞が接着・伸展した後,コントロールウェル(またはプレート)の細胞を固定する方法。アッセイが終了した後で,アッセイ用ウェルと一緒に細胞染色を行います。②BCGが溶解し,細胞が接着・伸展した後,すべてのウェルの画像を撮影する方法。この場合,アッセイ前に細胞染色しておくか,GFP発現細胞などを使用する必要があります。③アッセイ用ウェルのいくつかを,濃度の異なるサイトカラシンD(Cytochalasin D)で処理する方法。サイトカラシンDはアクチン重合阻害物質で,細胞運動を阻害します。サイトカラシンDで処理された細胞は検出領域周辺で遊走できず,停止した状態となります。細胞毒性を示さず細胞運動を停止できる最適なサイトカラシンDの濃度(約0.5~2μM)を検証する必要があります。

Q-15. Orisアッセイで遊走・浸潤前コントロールを設定する理由は?
A-15. 遊走・浸潤前コントロールは,細胞が遊走してくる前の検出領域のサイズを決定するために使用します。Stopperを使用するOrisでは,少なくとも4ウェルをコントロールウェルとし(Stopperが4ウェル単位のため),アッセイが終了するまでStopperをセットしたままとすればよいため簡単です。Oris Proでは,Q-14.で示したようなコントロールの設定方法がありますが,1枚のアッセイプレートで異なる種類の細胞を使用する場合,それぞれに対してコントロールを設定する必要があります。

細胞播種テクニックについて

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Q-16. OrisおよびOris Proのアッセイプレートサイズを教えて下さい。
A-16. 表をご参照ください。

シリーズ名 Orisプレート
(Stopper付き)
Oris Proプレート
(BCG付き)
ウェル数 96ウェル 96ウェル 384ウェル
ウェル直径 ウェル底部 6.3 mm 6.58 mm 3.3 mm
ウェル上部 6.45 mm 6.96 mm 3.7 mm
プレート高さ ふた無し 14.9 mm 14.4 mm 14.4 mm
ふた有り 17.9 mm 17 mm
オフセット距離
(A-1)
X軸 14.4 mm 14.38 mm 12.13 mm
Y軸 11.2 mm 11.24 mm 8.99 mm
ウェル間距離 9.0 mm 9.0 mm 4.5 mm
ウェル深さ 12.2 mm 10.9 mm 11.5 mm
ウェル底面の厚さ 250μm 190±10μm 190±10μm
ウェル容量 400μl 392μl 138μl
細胞播種容量(推奨) 100μl 100μl 20μl

Q-17. Orisプレートで,セットされているStopperの脇から細胞をウェルにアプライする良い方法は?
A-17. Stopper側面のopen seeding portにピペットチップ先端を置き,ウェル入り口にチップを沿わせて細胞溶液を加えます。ピペットチップを差し込む際に,Stopperを動かしてしまわないよう注意して下さい。テーパードタイプのゲルローディングチップが適しています。

Q-18. いくつかのウェルで細胞が均一に分散していませんでした。均一に分散させる方法は?
A-18. Orisの場合,細胞を播種し終わってStopperを外す前に,プレートを軽く叩くと細胞が均一に分散します。この方法はOris Proでは使用できませんので,ご注意下さい。

トラブルシューティング

(クリックで開閉します)

Q-21. アッセイを開始する前に,検出領域内に細胞が入り込んでいるのはなぜですか?
A-21. 使用している細胞の,未修飾プレート(TC treated)底面に対する接着性が弱いことが原因と考えられます。ECMコーティングプレートを使用し,細胞とのウェル底面への接着性を高めて下さい。Stopperを使用するOrisの場合,Stopperを外した際に,細胞数が多すぎる,または細胞の接着性が低いと検出領域に細胞が入ってしまう恐れがあります。細胞の播き込み数の調整や,播種後の接着時間を延長する必要があります。

Oris Proの場合,播種する細胞溶液量を減らすことで,BCGが溶解する前にウェル底面に細胞を確実に接着させることができます。Oris Pro 96ウェルプレートの場合は100μl以下,384ウェルプレートの場合は20μl以下の細胞容量を推奨します。また,BCGが溶解し,細胞が接着するまでは,プレートに衝撃を与えないよう注意して下さい。

Q-22. Orisアッセイシリーズのうち,Assembly KitやBME Invasion Kitなどでは,Stopperをユーザー自身でセットしますが,各ウェルに確実にセットする方法を教えて下さい。
A-22. Stopperをセットした後,プレートを反転させて,ウェル底面を見て下さい。Stopperを確実にセットできると,ウェル底面の中心部分に蛇の目模様が確認できます。セットに失敗してしまった場合は,再度やり直すこともできます。

Platypus社ウェブサイトでは,操作方法やウェル底面の蛇の目模様が動画で紹介されています。

Oris / Oris Pro Collagen ⅠCell Invasion Assay KitのCollagenⅠ溶液について

(クリックで開閉します)

Q-23. CollagenⅠ溶液を中和し,OrisおよびOris Proアッセイプレートに重層してゲル化させましたが,翌日には液状化してしまいました。なぜでしょうか?
A-23. おそらく,使用した細胞がMMP(matrix metalloprotease)を発現するタイプの細胞で,重層したCollagenⅠゲルを分解してしまったと考えられます。MMPによる分解の影響を受けにくいECMタンパク質を用いてみると良いでしょう。

Oris アッセイシリーズと,他の細胞遊走アッセイ系の違いについて

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Q-24. スクラッチアッセイとOris / Oris Pro Cell Migration Assay Kitでの結果に違いがあるのはなぜですか?
A-24. スクラッチアッセイ(創傷治癒アッセイ,wound healing アッセイ)は,細胞単層に傷を付けるため,細胞は損傷を受け,細胞死が起こります。損傷を受けた細胞や死細胞が放出する因子は,創傷を治癒しようとしている近隣の正常細胞に影響を及ぼします。StopperやBCGを用いて細胞が存在しない検出領域を作り出すOrisアッセイシリーズでは,こうした細胞のダメージは一切ありません。また,スクラッチアッセイの場合のみ活性が現れる化合物などもあります。これは,損傷細胞や死細胞が放出する因子によって活性化したシグナル伝達経路に化合物が反応しているためです。細胞骨格そのものを阻害する物質などを用いると,いずれのアッセイでも同様の結果が得られます。このことから,Orisアッセイにより,スクラッチアッセイで得られた結果を補うことができると考えられます。スクラッチアッセイで得られた結果が確かなものなのか,創傷細胞が放出する何らかの因子による影響なのか,確定する必要があります。Platypus社ウェブサイトでは,アプリケーション例を紹介しています。

Q-25. ボイデンチャンバーを用いた膜通過アッセイとOris / Oris Pro Cell MigrationおよびInvasion Assay Kitでの結果に違いがあるのはなぜですか?
A-25. ボイデンチャンバーを用いたアッセイでは,細胞が膜を通り抜けることができるかを検証しますが,その膜が細胞の運動能を変化,阻害するバリアとなります。Orisアッセイはこうしたバリアは存在しません。また,Oris Invasion Assayでは,膜通過アッセイのようにECMコートした膜上のみで細胞を播種するわけではなく,細胞はECMで完全に覆われます。更にOrisアッセイでは,イメージングシステムを使用したリアルタイム解析も可能です。

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関連製品

細胞湿潤の測定に最適化されたキットです。品名をクリックすると製品の詳細,商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

品名 商品コード 包装 製品概要
Oris 3D Embedded Cell Invasion Assay EIAST 1 pack 三次元 (3D) の細胞浸潤を測定するキットです。96ウェルプレートにはCollagen Ⅰがコートされており,中央部に専用ストッパー(Cell seeding stopper)がセットされています。
EIA1 1 pack
EIA3 1 pack
Oris Pro Invasion Assay PROIA1 1 pack 化学物質により誘導される細胞浸潤を測定できるキットです。各ウェルの中央部に無毒性の生物適合性ゲル(BCG)がセットされた96ウェルプレートを用いて,細胞浸潤を測定できます。
PROIA3 3 packs
Oris Pro Invasion Assay, plus PROIAPLUS1 1 pack
PROIAPLUS3 3 packs

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価格

Oris Cell Migration Assay Kit

[在庫・価格 :2021年05月08日 00時13分現在]

※ 表示されている納期は弊社に在庫が無く、取り寄せた場合の納期目安となります。
詳細 商品名
  • 商品コード
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  • 包装
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  • 法規制等
納期 文献数
Cell Migration Assay Kit, Oris (1pack)
2週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 7
説明文
検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
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掲載カタログ ニュース2020年10月1日号 p.11
ニュース2019年11月1日号 p.14

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Stopperが96ウェル分,プレートが4枚含まれており,複数回に分けてアッセイを行う際に適しているセット。キット内容:Oris compatible 96 well plate(4枚),Oris cell seeding stopper(4×24),Oris detection mask, Oris stopper tool
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
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[在庫・価格 :2021年05月08日 00時13分現在]

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Cell Migration Assay Kit, Oris (1pack)

文献数:7

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2020年10月1日号 p.11
ニュース2019年11月1日号 p.14

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Cell Migration Assay Kit, Oris (5packs)

文献数:7

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ

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Cell Migration Assay-Collagen Coated Kit, Oris (1pack)

文献数:6

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2020年10月1日号 p.11
ニュース2019年11月1日号 p.14

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Cell Migration Assay-Collagen Coated Kit, Oris (5packs)

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説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ

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Cell Migration Assay-Fibronectin Coated Kit, Oris (1pack)

文献数:0

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2020年10月1日号 p.11
ニュース2019年11月1日号 p.14

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Cell Migration Assay-Fibronectin Coated Kit, Oris (5packs)

文献数:0

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ

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Cell Migration Assay-TriCoated Kit, Oris (1pack)

文献数:0

説明文
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ ニュース2020年10月1日号 p.11
ニュース2019年11月1日号 p.14

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Universal Cell Migration Assembly Kit, Oris (1pack)

文献数:7

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。キット内容:Oris compatible 96 well plate, Oris cell seeding stopper, Oris detection mask, Oris stopper tool
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ

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Universal Cell Migration Assembly Kit, Oris (5packs)

文献数:7

説明文 検出には蛍光色素をご使用下さい。キット内容:Oris compatible 96 well plate, Oris cell seeding stopper, Oris detection mask, Oris stopper tool
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 4℃,凍結禁止 法規備考
掲載カタログ

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Cell Migration Assembly-FLEX Kit, Oris

文献数:7

説明文 Stopperが96ウェル分,プレートが4枚含まれており,複数回に分けてアッセイを行う際に適しているセット。キット内容:Oris compatible 96 well plate(4枚),Oris cell seeding stopper(4×24),Oris detection mask, Oris stopper tool
法規制等
保存条件 4℃ 法規備考
掲載カタログ

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Oris Cell Migration Assay Kit

[在庫・価格 :2021年05月08日 00時13分現在]

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詳細 商品名
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納期 文献数
Cell Migration Assay Kit,Oris Pro (96well) (1pack)
2週間程度 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 4
説明文
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 室温 法規備考
掲載カタログ ニュース2019年6月1日号 p.28
ニュース2018年9月15日号 p.25

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別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 室温 法規備考
掲載カタログ ニュース2019年6月1日号 p.28
ニュース2018年9月15日号 p.25

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ニュース2018年9月15日号 p.25

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※ 表示されている納期は弊社に在庫が無く、取り寄せた場合の納期目安となります。

Cell Migration Assay Kit,Oris Pro (96well) (1pack)

文献数:4

説明文
別包装品 別包装品あり
法規制等
保存条件 室温 法規備考
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別包装品 別包装品あり
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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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