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膜タンパク質の合成も可能な無細胞タンパク質合成キット(NUProtein 株式会社)

掲載日情報:2018/12/14 現在Webページ番号:65171

Frontiers

Vol. 41 膜タンパク質の合成も可能な無細胞タンパク質合成キット

NUProtein 株式会社は、膜タンパク質の合成も可能な「無細胞タンパク質合成キット」を開発し、販売している名古屋大学発のベンチャー企業です。
今回は、同社社長の南賢尚 氏にお話を伺いました。

NUProtein 株式会社について


当社は2016 年8 月に、当時名古屋大学特任講師であった南(写真左)が起業しました。 社名NUProtein の“NU”は、名古屋大学発を意味するNU、英語のNew、そしてNow に相当するオランダ語のNu(ニュー)をかけたものです。すなわち、「新奇のタンパク質をすぐに」の意味を社名に託しています。

もともと本拠地は名古屋でしたが、現在は神戸医療産業都市に移転しました。同時に開設した徳島研究所にて、無細胞タンパク質合成技術の研究開発、試薬製造を行っています。
NUProtein 株式会社 南社長、多田氏
徳島研究所所長の多田(写真右)は、アフィニティービーズの研究開発製造を行うBioSieg 社(2009 年~)の創業者でもあります。

当時高価だった無細胞タンパク質合成試薬の廉価化に乗り出し、全く新しい技術により、安価・簡便な無細胞タンパク質合成試薬の開発に成功しました(下記参照)。
従来の一般的なE.coli を用いたクローニングによる方法では、約2 週間を要し、必ずしも合成がうまく行かない場合もありました。
NUProteinキット

本製品は、
PCR だけを用いて、わずか1 日で、様々なタンパク質を高い成功率で合成
することができます。



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無細胞タンパク質合成キットの特長

◆ ベクター構築・クローニング不要で、菌体・細胞を使いません。

一般的に設備されているラボの機器以外の特殊な装置や試薬類は必要ありません。
遺伝子増幅から約1 日で目的タンパク質が得られます。

◆ タンパク質の局在性に依存せず、細胞内、膜、分泌タンパク質のいずれも合成が可能です。

数10~200 kDa 超までのタンパク質の合成に適応可能です。
ヘテロダイマーも、2 種のmRNA の混合により合成できます。

◆ システインリッチタンパク質の合成実績もあります。

正しい三次元構造・SS 結合や活性を維持したタンパク質が得られます。

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鋳型作製プロセスのココがすごい!

◆ タンパク質の合成確率を飛躍的に向上させる塩基配列の付加!

mRNA を安定化させる非翻訳領域の短い塩基配列が発見されました。
これを3’側に付与することでmRNA の安定性を高め、目的タンパク質の合成能を飛躍的に向上させることに成功しました。また、本製品を用いることにより、目的タンパク質のN 末端に加えC 末端にもタグ標識をPCR だけで付与することが可能になりました。これは、目的タンパク質のN 末端側に活性ドメインがあり、タグの付加により相互作用を阻害する可能性がある場合などに有効です。
PCRで作れる!あらゆるタンパク質合成がわずか1 日で


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翻訳プロセスのココがすごい!

作製したmRNA は、最適化されたコムギ胚芽抽出液を用いてタンパク質の発現を行います。この組み合わせにより、高いタンパク質合成の成功率が得られ、かつ膜タンパク質の合成も可能となりました。

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使用文献(一例)


● Takemiya A., et. al.,Nature Communications,4: 2094 (2013). [PMID:23811955]
● Wang S., et. al., Cell Host and Microbe, 16: 787~794(2014).[PMID:25455564
● Gu Y., et. al., Cell, 16: 1526~1538(2016).[PMID:27569911
● Uchida N., et. al., Nature Chemical Biology, 14: 299~305(2018). [PMID : 29355850] など

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今後も、皆さまの研究開発の促進のために


本製品は、以前は限られた研究者のみにご提供していましたが、より多くの研究者の皆様に本試薬をお使いいただきたく、このたび、フナコシ株式会社を通じてお届けできることになりました。
現在、徳島研究所ではコムギ胚芽抽出液の大量製造機器を導入し、大量合成向けに翻訳液をシングルユースバッグで納品することも可能となっています。
操作の簡便さは変わらないまま、システインリッチな分泌タンパク質の合成や、PCR を活かした活性ドメインだけの合成など、多様なタンパク質を μg~g 単位で合成できます。
多田は当社参画後も、コムギ胚芽由来無細胞タンパク質合成技術にさらに磨きをかけております。
当社は今後も、皆さまの研究開発の促進とタンパク質合成に関わる研究費の圧縮に貢献していきたいと考えています。

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無細胞タンパク質合成キットの詳細はこちら

クローニング不要!無細胞タンパク質合成キット

「遺伝子断片から転写鋳型の作製」「転写」「翻訳」の3 ステップで目的タンパク質を合成するキットです。
タンパク質の局在性に依存せず、細胞内、膜、分泌タンパク質のいずれも合成が可能です。

NUP無細胞タンパク質合成キット

本製品は2018 年12 月にリニューアルしました。
新製品・新プロトコルでは、従来品・従来プロトコル(コムギ胚芽抽出液20 μl を使用)と比較して、より高い収量を得られるようになりました。

NUP無細胞タンパク質合成キット

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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