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抗体ダイレクトクローニング技術による組換え抗体作製 ウサギモノクローナル抗体作製受託サービス

掲載日情報:2019/11/13 現在Webページ番号:64781

高親和性のモノクローナル組換え抗体を取得できる独自のシステム「抗体ダイレクトクローニング技術」を用いて、お客様の抗原に対するウサギモノクローナル抗体を作製する受託サービスです。抗原を免疫したウサギのリンパ組織から抗体ライブラリーを構築し、大腸菌に遺伝子導入後、コロニー形成時に発現誘導を行うことで、目的抗体を産生するクローンの同定とクローニングを同時に行い、高親和性のモノクローナル組換え抗体を取得します。

ウサギはマウスより免疫機構が複雑であることやVLのCDRが長いことから、抗体のバリエーションが大きく、親和性の高い抗体を取得しやすい事が知られています。
「抗体ダイレクトクローニング」は株式会社バイオピークの商標です。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

特長

  • 抗体ダイレクトクローニング技術により、高親和性を有するウサギモノクローナル抗体を得られることが期待されます。
  • 専用の発現ベクターを用いて、抗体遺伝子ライブラリーを構築します。抗体遺伝子ライブラリーを大腸菌に導入し、プレート上にコロニーを形成させると同時に発現誘導することで、短時間に多くのクローンを同時に評価することができます。
  • 寒天培地上にクローンを播種するため、ハイブリドーマ法に比べて10倍以上の陽性クローンを得ることが可能です。
  • 多数のクローンを評価することにより、多くの陽性クローンを得られることから、高親和性のモノクローナル組換え抗体の取得が可能です。
  • 選択した陽性クローンはそのまま抗体を再発現することが可能です。そのため、多種類の項目を簡単に短時間で評価することが可能です。
  • 得られる抗体は、一本鎖抗体(scFv : single chain Fv)です。クローンを樹立した後、FabやIgGへ構造を改変することが可能です。
  • 得られた抗体に検出酵素やヒトのIgG定常領域を融合することで、様々なアプリケーションに用いることが可能です。
  • 組換え抗体の大量生産が可能です。
  • 抗体は、分泌発現するため簡便に精製が可能です。
  • 得られたクローンが産生する抗体はAPが融合されているため(アルカリフォスファターゼ(AP)融合scFv)、クローンを樹立した後、そのまま検出抗体としても使用可能です。また、FabやIgGに容易に改変することも可能です。
  • 納品いたしました抗体可変領域の配列の権利は、お客様に帰属いたしますので、ご自由にお使いいただけます。

ラット・マウス・ニワトリのモノクローナル組換え抗体作製も可能です。

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抗体ダイレクトクローニング法とは

scFvライブラリーが組み込まれた大腸菌のコロニー形成・scFv発現・抗原抗体反応・クローニングをワンステップで行うことができるバイオピークの独自技術です。

抗体ダイレクトクローニング技術

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抗体ダイレクトクローニング技術によるウサギモノクローナル抗体の作製の流れ

1.ウサギの免疫 ウサギモノクローナル抗体作製のスケジュール
ウサギ:2羽
免疫回数:2週間毎5回、抗原 0.2 mg/回
試採血:2回(免疫前、最終免疫前)
全採血:9週間後、全採血からPBMCを精製
2. scFv libraryの作製
2-1. PBMCからRNAを精製し、RNAからcDNAを合成
2-2. cDNAを鋳型にVH, VL遺伝子をPCR増幅
2-3. VH, VL遺伝子を発現ベクターに組み込み、AP融合scFv発現vector libraryを作製
2-4. AP融合scFv発現vector libraryにて大腸菌を形質転換
3. 抗体ダイレクトクローニング法によるスクリーニング
3-1. 大腸菌libraryを培地に播種し、コロニー形成・発現・抗原抗体反応・クローニング
3-2. 抗原抗体反応シグナルを検出し、シグナルの強い12クローンを採取
4. 陽性クローン抗体遺伝子配列解析及びライセートの調製
12陽性クローンを液体培養
→プラスミド精製後、抗体遺伝子配列解析
    または
→テスト発現後、ライセートを調製し、ELISA
5. 納品
1. 12クローンのVH, VL遺伝子配列
2. ELISA結果
3. 12クローンのテスト発現ライセート(1 ml/クローン)

追加可能作業

  • 抗原作製
  • 抗体ダイレクトクローニングの追加
  • 陽性クローンの追加
  • 陽性クローンの少量発現培養上清(1~10 ml/クローン)
  • 取得抗体遺伝子の発現ベクター作製(scFvをご希望のベクターに組み込みます)
  • 取得抗体のIgG化、Fab化

ハイブリドーマ法と抗体ダイレクトクローニング法の比較

項目 ハイブリドーマ法 抗体ダイレクトクローニング法
期間 6ヶ月 3ヶ月
免疫動物種 マウス・ラットなど ウサギ・ラット・マウス・ニワトリ
発現細胞 ハイブリドーマ 大腸菌
スクリーニング
クローン数
103 105
取得抗体数
抗体の形態 IgG 組換え抗体(scFv)


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ご提供いただくもの

  • 抗原3 mg以上(可溶性抗原を1 mg/ml以上の濃度)
    免疫に2 mg、スクリーニングに1 mg使用いたします。

注意点

  • 抗原の溶液はPBSを推奨いたしております。
  • 抗原や溶液の毒性や感染性につきましての情報はお知らせ下さい。感染の危険がある抗原につきましては、受け入れ出来ない場合がございます。
  • 抗原をお客様でご用意いただけない場合や、量を確保できない場合は、ご相談下さい。
  • 抗原がペプチドや低分子化合物の場合、抗原にKLHやBSAへのコンジュゲートをお願いいたします
    (免疫用にKLH、スクリーニング用にBSAを推奨しております)。

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納品物

  • 12陽性クローンのVH, VL遺伝子配列ご報告書
  • 12陽性クローンのELISA結果ご報告書
  • 12陽性クローンのテスト発現ライセート(1 ml/クローン)

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ご注文方法/価格

詳細は当社受託・特注品業務担当(下記参照)までお問い合わせ下さい。

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