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20S proteasome(プロテアソーム)阻害物質と蛍光基質 Proteasome Inihibitor / Fluorescent Probe

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:64583

プロテアソーム阻害物質およびプロテアソームの蛍光基質です。プロテアソームの機能解析に有用です。

プロテアソームの20S coreとは

26Sプロテアソーム複合体(下図の中央)は、20Sプロテアソーム・コアが2個の19S 調節キャップ(regulatory cap)に挟まれたような形をしており、ユビキチン化されたタンパク質を認識し分解します(下図左側)。このうち、タンパク質分解の機能は20Sに存在し、サブユニットのβ1がカスパーゼ様、β2がトリプシン様、β5 がキモトリプシン様活性を有しています。

26Sプロテアソーム複合体

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20S proteasome(プロテアソーム)阻害物質と蛍光基質

■プロテアソーム阻害物質

品名をクリックすると製品の詳細、商品コードをクリックすると価格表がご覧いただけます。

品名商品コード
Salinosporamide AAG-CN2-0444
BortezomibAG-CR1-3602
EpoxomicinAG-CN2-0422
LactacystinAG-CN2-0104
clasto-Lactacystin β-LactoneAG-CN2-0442

■主な20Sプロテアソーム研究用蛍光基質

商品コードをクリックすると製品の価格表がご覧いただけます。

品名用途/特長励起波長(nm)蛍光波長(nm)商品コード
Me4BodipyFL-Ahx3Leu3VS膜透過性の蛍光基質で、無傷な細胞または細胞ライセート中のプロテアソーム酵素活性を高感度に測定。515519AG-CR1-3601
Ac-Arg-Leu-Arg-AMC20Sプロテアソームのトリプシン様ペプチダーゼの蛍光基質で、使用文献が多い。380460AG-CP3-0013
Boc-Leu-Arg-Arg-AMCトリプシン様酵素のための蛍光基質で、プロテアソーム研究にも使用できる。380460AG-CP3-0014
Suc-Leu-Leu-Val-Tyr-AMC20Sプロテアソームのキモトリプシン様ペプチダーゼの蛍光基質で、阻害物質のスクリーニングなどに有用。380460AG-CP3-0016
Suc-Leu-Tyr-AMC 20Sプロテアソームのキモトリプシン様ペプチダーゼの蛍光基質で、阻害物質のスクリーニングなどに有用。360460AG-CP3-0017
Z-Leu-Leu-Leu-AMC20Sプロテアソームのキモトリプシン様ペプチダーゼの蛍光基質で、阻害物質のスクリーニングなどに有用。345 付近445 付近AG-CP3-0019
Z-Leu-Leu-Glu-AMC20Sプロテアソームのカスパーゼ様活性用蛍光基質380460AG-CP3-0022

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Salinosporamide A

20Sプロテアソームの酵素活性を有するβサブユニット3種(β1,β2,β5)を、選択的かつ不可逆的に阻害することが知られており、抗がん作用を有する化合物として研究されています。

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Salinosporamide Aとは

Salinosporamide Aは、カリフォルニア大学サンディエゴ校スクリップス海洋研究所のWilliam Fenical教授のグループによって、西インド諸島のバハマ国周辺の海洋堆積物から採取された、新規な海洋性放線菌Salinospora tropica 由来の化合物です。

Salinosporamide A

参考文献

  • Feling R.H. et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 42, 355 (2003).
  • Fenical W, et al., Bioorg. Med. Chem. 17, 2175 (2009).
  • Potts B.C. and Lam K.S., Mar. Drugs, 8, 835 (2010) (Review).
  • Gulder T.A. and Moore B.S., Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 49, 9346 (2010) (Review).

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Bortezomib

プロテアソーム選択的阻害作用を有する化合物で、キモトリプシン様、カスパーゼ様活性を阻害します。

Bortezomib

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Epoxomicin

プロテアソーム選択的阻害作用を有する化合物で、キモトリプシン様活性を阻害します。

Epoxomicin

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Lactacystin

Lactacystinは、20Sプロテアソームのβ5サブユニットのキモトリプシン様活性を、選択的かつ不可逆的に阻害することによりプロテアソーム阻害作用を示します。

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Lactacystinとは

Lactacystinは、2015年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大村 智博士が、1991年にストレプトミセス属の培養液から、マウス神経芽細胞腫 Neuro 2aの神経突起伸長を指標にしてスクリーニングした結果得られた物質です。

Lactacystin

参考文献

  • Omura S. et al., J. Antibiot., 44 (1), 113~116 (1991).
  • Fenteany G. et al., Science, 268 (5211), 726~731 (1995).
  • Corey E. J. and Li W. D., Chem. Pharm. Bull., 47 (1), 1~10 (1999). (Review)
  • Groll M. and Huber R., Biochim. Biophys. Acta, 1695, 33~44 (2004). (Review)

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clasto-Lactacystin β-Lactone

clasto-Lactacystin β-Lactoneの阻害活性はLactacystinの20倍程度強力で、膜透過性です。

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clasto-Lactacystin β-Lactoneとは

Lactacystinの活性体と考えられ、Lactacystinを弱アルカリ性環境に置くと加水分解の過程で自然に生じます。Lactacystinの全合成を行った、ノーベル化学賞受賞者のCorey博士から、大村博士の名前を記念して Omuralideという名称(別名)が提唱されました。

clasto-Lactacystin β-Lactone

参考文献

  • Fenteany G. et al., Science, 268 (5211), 726~731 (1995).
  • Dick L. R. et al., J. Biol. Chem., 271 (13), 7273~7276 (1996).
  • Corey E. J. and Li W. D., Chem. Pharm. Bull., 47 (1), 1~10 (1999). (Review)
  • Groll M. and Huber R., Biochim. Biophys. Acta, 1695, 33~44 (2004). (Review)

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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