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ケーススタディ:ProImmune Pro5 MHC Class I Pentamer ProImmune Pro5 MHC Class I Pentamerを使用して得られた疾患関連抗原エピトープに特異的なTCR選択への新しい知見

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:64394

数百万種の特異性が可能なT細胞レセプター(TCR)において、特にTCRに特異性が存在する場合に疾患エピトープに対する個体差に大きな偏りが見られます。Grasらは、ProImmune Pro5 MHC Class I Pentamerを用いてこれまで注目されなかった免疫におけるTCR配列多型の影響に着目しました。その結果、TCR内のアミノ酸の一つの違いがウイルスペプチド-MHC複合体間の結合能を減少し、それにより抗ウイルスT細胞応答におけるT細胞の優位性を排除し、免疫応答の変動や感染の結果に寄与することを解明しました。このように疾病とTCR peptide-MHC相互関係の完全な把握は、新しい治療薬開発の重要な手がかりとなります。

参照

Gras, S., et al., Journal of Experimental Medicine, 207, 1555~1567(2010). [PubMed ID 20566715]

ProImmune Pro5 MHC Class I Pentamer

単一抗原特異的なCD8陽性キラーT細胞(CD8+ Killer T cell)の検出・定量を可能にする、MHCタンパク質と抗原ペプチド複合体の5量体です。Pro5 MHC Class I Pentamerは、抗原ペプチドおよびMHCアリルに基づくMHCタンパク質-抗原ペプチド複合体で、MHC-Tetramerに比べて優れた特長を有しています。

Pro5 MHC Class I Pentamer

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本実験に使用したモデルシステム

HLA-B*34:01(Epstein Barr Virus (EBV)のEBNA-1タンパク質由来の制限エピトープHPVGEADYFEY (HPVG))(EBV感染個体に高い免疫原性を有する)

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実験内容

このエピトープに対するT細胞応答は、TCR Va遺伝子(TRAVおよびTRBV) がTRAV20およびTRBV9を用いる傾向があることから、再発において、B*35:01/HPVG MHC-ペプチド複合体に対する特異性に起因していることが示された。27個体のHLA-B*35:01陽性のEVB感染個体のTRBV遺伝子座のゲノム配列を解析したところ、21ドナーでTRBV9*01アリルが同型で、6個体が異型でまたTRBV9*02も保有していた。Pro5 B*35:01/ HPVGEADYFEY Pentamerを用いエピトープ特異的T細胞を分類し、それらのTRBV9遺伝子産物をクローニングにより配列決定した結果、全てがTRBV9*01陽性であった。従って、このアリルのみがHPVGに対する応答で用いられていることが明らかになった。

次に優先的なTRBV9* 01選択の構造的基盤を確立するため、JurkatヒトT細胞に形質導入を行いTRBV9*01野生型(WT)またはGln55HisとGln55Alaのいずれかの変異型を含むTCRを発現させた。B*35:01/HPVG Pentamerを用いてこれらの変種による抗原認識を評価した。4℃で、MHC-peptideに対しWTのTCRは強い結合を示したが、Gln55Hisは染色性が低く、結合性能が低下していた。活性化マーカーとしてCD69のアップレーションを用い、B*35:01/HPVG Pentamerとインキュベーション後に測定したところ、WTやGln55Ala変種とは異なり、Gln55His細胞株では同属ペプチドのMHCとは反応しないことが明らかとなった(下図参照)。Grassらは表面プラズモン共鳴を用いることにより、全てのHPVG変種において、Gln55HisがWTより親和性が低いことを確認した。

Pro5 MHC Class I Pentamer

図A HLA-B*35:01-HPVGを用いて37℃で4時間、 JurkatCD8細胞を染色

X軸:Pentamer濃度(最終濃度にて表示)
Y軸:HLA-B*3501/HPVG Pentamer染色の平均蛍光強度 (MFI:Mean Fluorescence Intensity)

Pro5 MHC Class I Pentamer

図B 様々な濃度のHLA B*35:01/HPVG Pentamerを用いたTCRを形質導入したJurkatCD8細胞の活性化

CD69のアップレギュレーションを細胞の活性化マーカーとして用いた。37℃で4時間HLA-B*35:01/HPVG Pentamerを結合し、その後細胞を洗浄し、抗CD-69抗体を用いて氷上で30分間共染色を行った。

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CD8陽性キラーT細胞の定量・検出「Pro5 MHC Class I Pentamer」のその他のケーススタディ

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ProImmune Pentamer Handbook

Pro5 MHC Pentamerを用いた研究開発、実験計画の作成に必要なノウハウを解説したハンドブックです。

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  • 実験計画
  • 細胞の調製
  • 細胞の染色
  • データの採取と解析
  • Pro5 Pentamerの応用
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(テクニカルサポート 試薬担当)

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