脂質過酸化マーカー DHN-MA定量キット DHN-MA EIA Kit
掲載日情報：2020/06/12 現在Webページ番号：63910
代表的な脂質過酸化のマーカー HNE（4-hydroxy-2-nonenal）の尿中最終代謝産物 DHN-MA（1,4-Dihydroxynonane mercapturic acid）を、抽出操作なしに比色定量するELISAキットです。酸化ストレスやROS（Reactive Oxygen Species）の研究に最適です。
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DHN-MAの測定について
ROSは心筋梗塞や脳卒中への関与が指摘されている一方、細胞情報伝達や生体防御にも重要な役割を果たしているため、関連するバイオマーカーの測定には大きな意味があります。一方、生体膜の主要成分である脂質はROSの標的となりやすく、これまでも脂質過酸化のマーカーとして、8-isoprostaneやPUFA（多価不飽和脂肪酸）由来のアルカンやケトンといったβ開裂物、マロンジアルデヒド（malondialdehyde, MDA）や4-ヒドロキシノネナール（4-hydroxy-2-nonenal、HNE）の測定が行われて来ました。
このうち、MDAを検出する2-チオバルビツール酸反応性物質（2-thiobarbituric acid reactive substances, TBARS）アッセイは広く使用されています。しかし、反応の特異性に問題があるため、別の指標としてHNEあるいはHNE付加タンパク質の測定が注目を集めています。
このHNEの主要尿中代謝物である1,4-Dihydroxynonane mercapturic acid（DHN-MA）は、ヒトやラット尿では生理的濃度で存在しており、ラットのBrCCl3（ブロモトリクロロメタン）誘発脂質過酸化モデルでは、主要なマーカーであるMDAや8-Isoprostaneとも相関することが示されています。また、抽出作業も不要なことから、DHN-MA はPUFA由来の脂質過酸化の最終産物として大きな関心が持たれています1, 2, 3。
DHN-MAの構造式
参考文献
1)Peiro G., et al., Biofactors, 24 (1-4), 89～96 (2005).
2)Pierre F., et al., Cancer Epidemiol. Biomarkers Prev., 15 (11), 2274～2279 (2006).
3)Guéraud F., et al., Free Radic. Biol. Med., 40, 54～62. (2006).
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特長
- DHN-MA（ラセミ体）を、競合法により測定します。
- トレーサーとしてAChE（Acetylcholinesterase）標識されたDHN-MAを添加し、基質のエルマン試薬の発色で比色定量します。
- 測定試料：尿*1
- 測定範囲：7.8～1,000 pg/ml
- 検出限界（80% B/B0）：10 pg/ml
- 測定波長：414 nm（405～414 nm）
*1その他の試料の測定をご検討の場合は、当社テクニカルサポート（試薬担当）までお問い合わせ下さい。
DHN-MA EIA Kitの標準曲線
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交差性
| DHN-MA (racemic) | 100％ |
| MA(N-acetyl-cysteine) | < 0.1％ |
| 3-methylindole-MA | < 0.1％ |
| 4-HNE hemiacetal-MA | < 0.1％ |
| HNA-lactone-MA | < 0.1％ |
| HNA-MA | 30％ |
| butan-1-ol-MA | < 0.1％ |
| 1-hexanol-MA | < 0.1％ |
| 1-nonanol-MA | < 0.1％ |
| DHN | < 0.1％ |
| HNA | 7％ |
| 1,4-dihydroxyoctane MA | < 0.1％ |
| 1,4-hydroxyundecane MA | < 0.1％ |
| 1,3,4-trihydroxynonane MA | < 0.1％ |
| 1,4-dihydroxyhexane MA | 0.60％ |
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キット内容
- Covered 96 well microtiter plate, pre-coated with mouse anti-rabbit IgG
- DHN-MA tracer
- DHN-MA antiserum
- DHN-MA standard
- DHN-MA quality control
- EIA buffer
- Wash buffer concentrated
- Tween 20
- Ellman’s reagent
- Well cover sheet
※別途、UltraPure water＊2、ポリプロピレンチューブが必要です。
＊2 本キット中のEIA用試薬やバッファーの調製には、脱イオンされた有機物の混入のない超純水が必要です。有機物のコンタミネーションにより、トレーサー（アセチルコリンエステラーゼ）の活性は大きく影響を受けます。蒸留水、HPLCグレード水、滅菌水は使用できません。
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価格
[在庫・価格 ：2024年05月08日 00時01分現在]
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