補体関連因子を幅広くラインナップ 補体系研究に有用な抗体
掲載日情報:2016/07/08 現在Webページ番号:63574
補体系は、自然免疫と獲得免疫をつなぎ、生体防御に重要な役割を果たす免疫機構です。本記事では、補体系の概要と、Bioss社の補体系研究用抗体をご紹介します。Bioss社では、C1~C9関連因子をはじめ、補体系研究に関連する各種抗体を取りそろえています。製品ラインナップ例はこちらをご覧下さい。
補体活性化の3つの経路(古典的経路、レクチン経路、代替経路)の模式図
補体活性化の3つの経路はC3で合流し、膜侵襲複合体(MAC)の形成へと至る。
追加しました。
補体系とは
新たな侵入者に対する特異的な抗体が産生される前から、体内では強力な防御システムがすでに働いています。それが補体系です。補体系は免疫系の中でも迅速で、精巧な防御機構の一つです。古くから存在するこの一連のタンパク質反応(カスケード)は、数分以内に病原体を検出し、標識し、破壊することができます。また、自然免疫と獲得免疫をつなぐ役割も果たしています。
補体系は、血液、組織液、細胞表面を循環または存在する30種類以上のタンパク質から構成されています。その多くは、感染、抗体、または異常な細胞表面によって誘導されるまでは不活性な形で存在しています。いったん活性化されると、精密に制御されたカスケード反応を開始し、免疫応答を急速に増幅します。
これは、ドミノ倒しの連鎖のようなものと考えることができます。小さなきっかけが、広範な影響をもたらす強力な連鎖反応を引き起こします。
追加しました。
補体系の主な働き
補体系は、主に次の3つの機能を通じて生体防御に関与しています。
オプソニン化
C3bのような断片が細菌、ウイルス、または損傷した細胞の表面を覆い、「捕食の標的」であることを示す目印となります。これにより、マクロファージや好中球などの食細胞が標的を認識し、取り込むことが容易になります。
炎症と免疫細胞の動員
C3aやC5aなどの小さな断片はアナフィラトキシンとして知られ、強力な警報シグナルとして働きます。これらは血管の透過性を高め、感染または損傷部位に免疫細胞を呼び寄せ、局所的な炎症を増強します。
直接的な細胞溶解
補体反応の最終段階(終末経路)では、膜侵襲複合体(Membrane Attack Complex:MACまたはC5b-9)が形成されます。この複合体は標的細胞の膜に孔を形成し、特に一部の細菌を直接溶解します。
補体はまた、免疫複合体の除去、アポトーシス細胞の排除、ならびにB細胞の活性化や抗体産生を含む獲得免疫応答のサポートにも関与しています。
追加しました。
補体活性化の3つの経路
補体は、誘導因子が異なる3つの経路を介して活性化されます。いずれの経路も、C3の切断という中心的な反応に収束します。
古典的経路
古典的経路は、主に抗原に結合したIgMやIgGなどの抗体によって誘導されます。C1qタンパク質がこれらの免疫複合体を認識し、反応の連鎖(カスケード)を開始します。この経路は、獲得免疫系と補体活性化を直接結びつけます。
レクチン経路
レクチン経路は、感染初期に重要な、抗体に依存しない経路です。マンノース結合レクチン(Mannose-binding lectin:MBL)やフィコリンが微生物表面の特定の糖鎖パターンを認識し、関連するプロテアーゼを活性化して、古典的経路と同様の下流作用を引き起こします。
代替経路
代替経路は、最も古くから存在し、常に一定の活性を保っている経路です。C3の低レベルな自発的活性化(加水分解)から始まり、宿主の制御タンパク質を持たない微生物表面上で強力に増幅されます。この経路は監視システムとして機能すると同時に、他の2つの経路の強力な増幅器としての役割も果たします。
3つの経路はすべて、補体カスケードの中心分子であるC3に収束します。C3は、炎症促進性のC3aと、オプソニンとして働くC3bに切断されます。その後、C3bはC5転換酵素の形成を助け、C5の切断を引き起こし、最終的に膜侵襲複合体の形成へとつながります。
追加しました。
補体系の制御と疾患との関連
補体は極めて強力な作用を持つため、生体は健全な組織を傷つけないよう、補体を厳密に制御しています。補体系は、細胞膜上のCD55/DAF、CD46/MCP、CD59/Protectinや、液相中で働くFactor H、Factor Iなどの制御タンパク質によって適切に調節されています。これらの制御因子により、補体は異物または損傷した表面上でのみ完全に活性化され、健全な宿主細胞上では速やかに不活化されます。
補体系の調節異常は、さまざまな疾患に関与しています。補体欠損症では感染症への感受性が高まり、特に終末補体成分の欠損では髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)感染のリスクが増加します。また、補体の過剰活性化または調節不全は、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、C3腎症、IgA腎症、加齢黄斑変性(AMD)、全身性エリテマトーデス(SLE)、アルツハイマー病などの自己免疫疾患、炎症性疾患、神経変性疾患と関連しています。
近年、補体は主要な治療標的としても注目されています。C5、C3、Factor B、C5a受容体などを標的とした薬剤が開発され、腎疾患、眼疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患に対する治療選択肢の拡大が期待されています。
追加しました。
Bioss社 補体関連抗体の一例
補体C1~C9関連抗体
| 因子名 | 免疫動物 (クロナリティー) |
クローン名 | 商品コード |
|---|---|---|---|
| C1QC | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-11337R |
| C1r | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15086R |
| C1s | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15088R |
| C2 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-8613R |
| C2a | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-10428R |
| C3 | ヤギ (ポリクローナル) |
- | bs-0367G |
| C3 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-6416R |
| C3d fragment | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-4877R |
| C3dg fragment | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-4875R |
| C4 β chain | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15186R |
| 因子名 | 免疫動物 (クロナリティー) |
クローン名 | 商品コード |
|---|---|---|---|
| C4 γ chain | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-10454R |
| C4/C4a | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-11274R |
| C4d-A | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-10453R |
| C5 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15197R |
| C5a anaphylatoxin | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-0324R |
| C5b-9 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-2673R |
| C8 β Chain | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-13969R |
| C9a | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-11190R |
| C9b | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15307R |
その他の補体因子・補体関連抗体
| 因子名 | 免疫動物 (クロナリティー) |
クローン名 | 商品コード |
|---|---|---|---|
| Adiponectin | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-0471R |
| Apolipoprotein J | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1354R |
| C1 Inactivator | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-6187R |
| C1QBP/GC1q R | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-11263R |
| C1QL3 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15083R |
| C1QTNF9 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15085R |
| C1RL | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15087R |
| C3a Receptor | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-2955R |
| C4 binding protein | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-15184R |
| C5R1 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-10288R |
| Calreticulin | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-5913R |
| CD11b | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1014R |
| CD11c | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-20689R |
| CD18 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-0503R |
| CD18 (Thr758) | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-10462R |
| CD21/EBV receptor | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-3792R |
| CD35 | ウサギ (組換えモノクローナル) |
- | bsm-60247R |
| CD46 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1529R |
| CD55 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1552R |
| CD59 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-12327R |
| CD59 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1638R |
| CD93 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-10232R |
| 因子名 | 免疫動物 (クロナリティー) |
クローン名 | 商品コード |
|---|---|---|---|
| CFHL1 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-9905R |
| CRP | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-0155R |
| CRP | マウス (モノクローナル) |
C11F2 | bsm-0391M |
| Crry | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-14070R |
| CTRP1 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-7528R |
| CTRP5 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-11717R |
| CXCR3 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-0341R |
| CXCR3 | ウサギ (組換えモノクローナル) |
5F2 | bsm-54064R |
| CXCR3/CD183 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-2209R |
| CXCR4 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1011R |
| CXCR4 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-20318R |
| Factor B | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-6949R |
| Factor D | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-13130R |
| Factor H | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-9525R |
| Factor H | ウサギ (組換えモノクローナル) |
6F11 | bsm-54051R |
| Factor I light chain | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-13131R |
| Mannose-binding protein C | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1582R |
| MASP | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1723R |
| MASP2 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-1980R |
| phospho-CXCR4 (Ser339) | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-12256R |
| Properdin | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-8306R |
| VSIG4 | ウサギ (ポリクローナル) |
- | bs-0479R |
追加しました。
使用例
抗C1QC抗体(#bs-11337R)を用いた免疫組織染色像
試料:パラホルムアルデヒド固定パラフィン包埋マウス肝臓
使用抗体:抗C1QC抗体(#bs-11337R)
抗C5b-9抗体(#bs-2673R)を用いた免疫組織染色像
試料:パラホルムアルデヒド固定パラフィン包埋ラット肝臓
使用抗体:抗C5b-9抗体(#bs-2673R)
抗C3d fragment抗体(#bs-4877R)を用いた免疫蛍光染色像
試料:パラホルムアルデヒド固定パラフィン包埋マウス腎臓
使用抗体:抗C3d fragment抗体(#bs-4877R)
抗Properdin抗体(#bs-8306R)を用いた免疫蛍光染色像
試料:パラホルムアルデヒド固定パラフィン包埋マウス腎臓
使用抗体:抗Properdin抗体(#bs-8306R)
追加しました。
関連資料
画像をクリックすると、PDFをダウンロードできます。
追加しました。
製品検索方法
各抗体の詳細は「フナコシの製品検索」をご利用下さい。
①:「抗体」のタブを選択します。
②:メーカー略称に「BIS」と入力します。
③:キーワードにお探しの抗体製品の因子名を入力します。
④:「検索」をクリックします。抗原種や免疫動物などを選択すると、検索結果をより絞り込むことができます。
追加しました。
製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。


