Calbindin D（カルビンディンD）定量用のELISA構築用キット Human Calbindin D DuoSet ELISA Kit

カルビンジンD（Calbindin D）は、パルブアルブミン、カルモジュリン、S100プロテインG、トロポニンCを含むビタミンD依存性カルシウム結合タンパク質ファミリーの28〜30 kDaのメンバーです。6つのEFハンドドメインが含まれ、そのうち4つはアクティブなカルシウム結合ドメインです。カルビンジンは、マウスとラットの両方のカルビンジンDと98％のアミノ酸配列同一性を示します。EFハンドカルシウム結合タンパク質は、カルシウムバッファーとカルシウムセンサーの2つのグループに分類されます。カルビンジンDは、両方として機能するという点で珍しいです。カルシウム緩衝液として、カルビンジンDはCa²⁺の選択的再吸収に関与している腎臓と腸で、膵臓の膵島細胞でのインスリンの放出を調節します。脳では、カルビンジンDは神経機能に不可欠であり、海馬のシナプス相互作用を変化させ、カルシウムチャネル活性とニューロンの発火を調節します。ただし、従来のカルシウムセンサーとは異なり、カルビンジンDは、IMPaseやRanBPMなどの標的タンパク質にアポ状態とCa²⁺負荷状態の両方で結合できます。カルビンジンDはまた、カスパーゼ3と直接相互作用し、神経細胞、骨細胞、および骨芽細胞のアポトーシスを阻害します。この相互作用は、Caのうち特異的であるCa²⁺結合タンパク質とCa²⁺によって誘発されるカルビンジンDのコンホメーション変化を必要とします。マウスにおけるカルビンジンDの枯渇は、神経細胞およびシナプスの喪失、アポトーシス細胞死、およびミトコンドリア機能障害を悪化させることにより、アルツハイマー病の病因に関与していることを示唆しています。カルビンジンDは腎遠位尿細管上皮にも発現しており、腎臓の損傷後に尿中のレベルを上昇させる可能性があります。