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HOME > 試薬 > 天然物／有機化合物／糖質 > HOPO (2-Hydroxypyridine-N-oxide) | CAS No：13161-30-3

HOPO (2-Hydroxypyridine-N-oxide) | CAS No：13161-30-3

掲載日情報：2020/06/12 現在Webページ番号：62982

Biosynth社のHOPO (2-Hydroxypyridine-N-oxide)です。アミドカップリング反応やペプチド合成に用いられ、ラセミ化の抑制に有用です。
※本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

2-Hydroxypyridine N-oxideとは
価格

2-Hydroxypyridine N-oxideとは

商品コード	FH05522
CAS	13161-30-3
化学式	C5H5NO2
分子量	111.10
純度	≧98％

1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物 (HOBt, #FH07279)や、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール (HOAt)などのN-ヒドロキシ化合物は、アミド結合反応における副反応抑制や、ラセミ化を最小化するために用いられてきました。しかし、最近HOBtの輸送規制が厳しくなったことから、代替品として2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド (HOPO, #FH05522)への関心が高まっています。
HOPOの主な働きはアミド結合の合成です。ラセミ化レベルの低いジペプチドまたはトリペプチドを生成します（図1）。HOPOは酸塩化物などの活性化アミノ酸からエステル化合物への初期形成段階で用いられます。単純かつ効果的なHOPOとEDC (#FD05800)を用いた二相性(ジクロロメタンまたは酢酸エチルと水、1:1)カップリング法が報告されました。

Reiderらは近年、ヘプタペプチドとがんの化学療法に用いられるアントラサイクリン抗生物質ドキソルビシンとのEDC媒介カップリングにおいて、 HOPOとHOAtとの添加物を組み合わせた使用法を報告しました。生成したドキソルビシン-ペプチド複合体は前立腺がんの治療への利用が期待されます。

トリホスゲンおよびピリジンをホモHOPOカップリングすることにより、1,1’-Carbonyl-dioxydi[2(1H)-pyridone] (CDOP)が生成します（図2）。

CDOPは次にカップリング反応に用いられ、効率的にアミド（図3）やペプチドを形成します。この反応は、三級アミンや置換4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの基本的な促進物質が無ければ、ペプチド合成においてラセミ化をさらに減少させます。

有機合成以外でもHOPOは有用です。例えば、HOPOおよびHOPO誘導体がヒトトランスフェリン（血漿中の糖ペプチドのひとつ）からキレート化によって鉄イオンを除去する研究や、HOPOで機能化したメソ多孔性シリカ支持体単相を用いた水溶液からランタノイド(La, Ce, Pr, Nd, Eu, Gd and Lu)を除去する研究、白色腐朽菌カワラタケによる木の腐敗に対して有効な木材の保護においての利用などが研究されています。

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