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迅速かつ高い抗体価が得られる強力なアジュバント!! TiterMax Gold

掲載日情報:2019/11/06 現在Webページ番号:619

強力なアジュバントTiterMax Goldは、新しい合成コポリマーCRL - 8300 の強力なエマルジョン形成能により、油中水型( water in oil, O/W )に抗原を捕捉し、強い免疫原性を示します。

製品外観

IgG抗体価の比較

オボアルブミンを免疫原として用いた各種アジュバントによるIgG抗体価の比較

6~8週齢のメスC57BL/6マウス(1群につき10匹)をオボアルブミン25μgと市販のアジュバントを用いて免疫した。追加免疫は抗原および各アジュバントを用いた。図中の矢印は、TiterMax Goldの初回および追加免疫の実施を示す。他のアジュバントはそれぞれのプロトコルに従って追加免疫を実施した。免疫後、28日目、56日目、84日目に血清を採取し、ELISAを用いてオボアルブミンに対するIgG抗体価(units/ml)を測定した。

28日目では、各群にほとんど差異は見られなかったが、TiterMax Gold使用群では56日目および84日目と力価が上昇し続けた。一方、従来法の FCA/FIA、FIA/FIA使用群では、力価の上昇は頭打ちとなり、またいずれの時点においてもTiterMax Gold使用群より低値であった。

「お客様ご使用例」は、こちら

東京理科大学 生命医科学研究所 分子病態学部門 理化学研究所 統合医科学研究センター サイトカイン制御研究チーム
久保允人 教授 谷津宏紀 様

製品の種類

品名または商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

品名 商品コード 包装/キット内容
TiterMax Gold G-1 1 ml
G-1X5 5×1 ml
G-3 3 ml
G-5 5 ml
G-20 20 ml
TiterMax Gold
Educational Package, with US Format DVD
Ed-1 ・TiterMax Gold(2×1 ml)
・Syringe
・Technical packet
・使用法ビデオ(DVD)
TiterMax調整用器具
All Plastic Syringe, 1 cc M1-1.0 100 pieces
All Plastic Syringe, 3 cc M1-3.0 100 pieces
Double Hub Emulsification Needle M3 1 piece

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特長

  • フロイント完全アジュバント(FCA:Freund's complete adjuvant)よりも高力価の抗血清が得られます。
  • FCAの成分である鉱物油や菌体成分を含まないため、免疫動物における副作用(関節炎など)や、実験者への危険性を最小限に抑えられます。
  • 投与回数が少なくてすむため、時間や費用を節約できます。
  • 単回投与( One - shot )で高い抗体価が得られます(下図参照)。

「TiterMax よくある質問」は、こちら

One-shotの比較

各プロトコルに従って、TiterMaxと市販のアジュバントとウシ血清アルブミン(ペプチド複合体)50μgを用いてウサギを免疫した。免疫は、TiterMaxは一回(One-shot)で実施し、他のアジュバントは推奨プロトコルに従って追加免疫(Boosted)を行った。初回免疫の8週後に、血清のIgG抗体価(mean±sem)をELISAによって測定した。


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他の代表的なアジュバントとの比較

TiterMax Gold は合成コポリマーを免疫モジュレーターとして用いることで、高い免疫原性を発揮する一方、望ましくない副作用の発生を抑えています。合成コポリマーは、従来のアジュバントで用いられている菌体成分、脂質および多糖類よりも安全性や抗原保持能力の点で優れています(下表参照)。


代表的なアジュバントの特長

アジュバント 免疫モジュレーター エマルジョン 抗原の保持能力
TiterMax Gold 合成コポリマー water-in-oil 油滴中に長時間保持
Freund's Complete Adjuvant (FCA) 殺菌済結核菌体 water-in-oil 油滴中に長時間保持
脂質系アジュバント 脂質 oil-in-water 油滴中に短時間吸着
グルカン多糖系アジュバント グルカン多糖 多糖マトリックス中に短時間保持
水酸化アルミニウムアジュバント 水酸化アルミニウムに吸着


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合成コポリマーCRL-8300とは

合成コポリマーCRL-8300とは (クリックで開閉します)

TiterMax Gold を構成する非イオン系コポリマーは、ポリオキシエチレンからなる親水性領域と、ポリオキシプロピレンからなる疎水性領域から構成された分子です。TiterMax開発チームでは、この非イオン系コポリマーにアジュバント作用があることを発見し、最もアジュバントに適したコポリマーの研究開発を進めました(図1)。

図1.コポリマーの一例

コポリマーは親水性のポリオキシエチレン()と疎水性のポリオキシプロピレン()から構成されている。上記の一例以外にも、分子の長さや親水性/疎水性領域比率が異なる多数の類縁ポリマーが存在する。


合成コポリマー系アジュバントでは、コポリマーの親水面に抗原が濃縮され、補体などの免疫メディエーターが活性化し、免疫系を強く刺激します(図2)。油滴の疎水面はコポリマーを安定化するのに必要です。TiterMax Goldでは、アジュバント効果を最大化するような物理化学特性を持った合成コポリマーを使用しています。また、TiterMax Gold は、どのような種類の抗原と組み合わせても安定したエマルジョンを形成できるように、調製されています。


迅速かつ高い抗体価が得られる強力なアジュバント!! TiterMax Gold

図2.合成コポリマー系アジュバントの模式図

TiterMax Gold では、独自に開発された合成コポリマー CRL-8300 により、油滴表面に親水面が形成される。ここに抗原(A)と補体(C)などの免疫メディエーターが結合して、免疫系細胞に効率的に抗原提示を行うことが可能となる。



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投与量の目安

動物種 注射経路 総注射回数 1回の注射量 注射部位
マウス IM 1 100μl 後肢大腿四頭筋
SC 1 100μl 尻尾または首の付け根
ラット IM 2 100μl 両後肢四頭筋
モルモット IM 2 100μl 両後肢四頭筋
SC 4 100μl 両肩と両後肢四頭筋
ウサギ IM 2 100μl 両後肢四頭筋
SC 4 200μl 両肩と両後肢四頭筋
ニワトリ/シチメンチョウ IM 2 100μl 両胸
SC 1 200μl
イヌ/ネコ IM 2 200μl 後肢大腿四頭筋
SC 1 200μl 首沿い
アカゲザル IM 2 200μl 両後肢四頭筋
SC 4 100μl 内股沿い
ヒツジ/ヤギ IM 4 400μl 両後肢四頭筋に2回ずつ
ウシ/ウマ SC 10 200μl 首沿い

IM:筋肉内投与、SC:皮下投与

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操作方法動画



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FAQ

FAQ (クリックで開閉します)
目次 全般的な質問 有効性 エマルジョン 毒性 抗原

■ 全般的な質問

Q1. TiterMax には何が含まれていますか。
A1. 以下のコンポーネントが含まれています。

  • CRL-8300(免疫賦活作用を持ち、かつ安定な油中水型(water-in-oil)エマルジョンを形成するブロック共重合体)
  • CRL-8300でコートされた微粒子シリカ
  • Sorbitan Monooleate 80(別名 Tween 80)
  • スクアレン

Q2. ブロック重合体CRL-8300とは何ですか。
A2. CRL-8300は、疎水性のポリオキシプロピレン(POP)と親水性のポリオキシエチレン(POE)のポリマーブロック、あるいはポリマー鎖から成る合成ポリマーです。ブロック共重合体のアジュバント活性については、1981年に Hunter らによって報告されました(Hunter R. et al., J. Immunol., 127, 1244~1250)。CRL-8300は、多くのブロック重合体の中から、アジュバント性能と、スクアレンと共に安定な油中水型エマルジョンを形成する能力の高さで選ばれました。

Q3. TiterMaxは何度で保存すればいいのですか。
A3. 4℃で保存して下さい。

Q4. TiterMaxは、抗原と混合しエマルジョンを形成させてから保存できますか。
A4. 50:50の油中水型エマルジョンは、使用した抗原の安定性により、室温, 4℃, -20℃, あるいは -70℃で保存が可能です。保存によりエマルジョンの約20%が油分として分離します。再度免疫したいときには、エマルジョンをシリンジに入れたままで再乳化することができます。エマルジョンの安定性は使用した抗体によります。

Q5. TiterMaxの信頼性はどうですか。
A5. TiterMaxにはFCA(Freund's complete adjuvant)と同等の信頼性と再現性があります。TiterMaxは FCAと同様、どのような抗原でも油中水型のエマルジョンに取込むことができるからです。一方、最近開発された多くのアジュバントは、単に抗原を吸着作用で結合するだけのものです。もし、抗原が吸着されなければ、高タイターは得られません。TiterMaxは、油中水型のエマルジョン性能と、ブロック重合体自体の性能とを組み合わせることにより、高い再現性を示します。

Q6. 何ml入りの TiterMaxを買えば良いのでしょうか。
A6. TiterMaxには、1.0, 3.0, 5.0, および 20.0 ml 入りの商品があり、研究の目的に合わせて購入できます(2016年7月現在)。

■ 有効性

Q7. 以下の各項目につき、TiterMax の作用を教えて下さい。
A7.

細胞性免疫応答:Cell Mediated Immune Response (CMI) 良好な反応性を示したという報文があります。
遅延型過敏反応:Delayed-Type Hypersensitivity (DTH) 弱い反応性を示します。
自己免疫疾患:Autoimmune Disease 特異的抗原を免疫したときに限り起こります。アジュバント自身は自己免疫疾患を惹起しません。
ブドウ膜炎:Uveitis 特異的な自己抗原を免疫したときに限り起こります。アジュバント自身はブドウ膜炎を惹起しません。
アジュバント関節炎:Adjuvant Arthritis 惹起しません。
細胞傷害性Tリンパ球:Cytotoxic T-cells 良好な反応性を示したという報文があります。

モノクローナル抗体作製には「標準プロトコール」はなく、多くの異なる方法が有効であることが知られています。更に、モノクローナル抗体作製プロコトールは、抗体産生細胞数を増加させるために使用される場合を除き、アジュバントには依存しません。TiterMaxは、FCAを使用して免疫が成功した抗体なら全て使用できると思います。

Q8. TiterMaxを使えば高タイターの抗体が得られますか。
A8. 最適な免疫スケジュールは、使用する抗体、動物種、研究者のニーズによって様々です。TiterMaxを使用すれば、多くの場合ブーストしなくても、十分に使用に耐える高タイターの抗体を得ることができます。しかし、TiterMaxを使ってブーストした方が安全とも言えます。というのは、TiterMaxは油中水型エマルジョンで、FCAを使用して成功した抗体作製法ならどのようなプロトコールでも使用可能と考えられるからです。TiterMaxを使えば、高タイターの抗体が迅速に得られるため、お金と時間の節約になり、生産性を向上させながら、期待通りの免疫反応を達成することができます。

■ エマルジョン

Q9. エマルジョンの作製は、どのようにすれば良いのでしょうか。
A9. TiterMaxのエマルジョンは、FCAと同様の方法で作製できます。しかし、一回あたりの注射量がマイクロリットル単位なので注意が必要です。お持ちの注射用具およびエマルジョンの想定使用量によっていくつかの選択肢があります。簡単さとエマルジョンの無駄の無さから、以下の2つの方法がお薦めです。1つは “Double hub needle method”で、注射針の針管の両端に「針基(はりもと)、注射器の筒先を挿す部分」が付いている器具を使用します。もう1つは、先端に小さなペッスルが付いたグラインダー(フナコシが販売するMini Cordless Grinder、#CG-4Aの様な器具)を使用する”Kontes Pellet Pestle homogenizer method”です。後者は少量のエマルジョン作製に向いています、

Q10. TiterMaxの最適なエマルジョン比や抗原濃度域はありますか。
A10. 抗原水溶液:TiterMax比が 50~90%のとき良好な免疫反応が起こります。しかし、多くの場合は 50:50の比率の油中水型エマルジョンが最適です。水の割合を増やすに連れて、有効成分である油分が減っていることを忘れてはいけません。研究者は個々の抗原によって注意深く使用量を少しずつ変化させ、エマルジョンの配合組成を決定しなければなりません。我々の経験では、1回投与あたり抗原量を15~125μgの範囲で用い、高タイターの抗体を得ることができています。

Q11. TiterMaxでエマルジョンを作ろうとしていますが、未だ液状です。抗原のタンパク質はトリス緩衝液に溶かしてあります。どのようにすれば適切な硬度になるでしょうか。
A11. まず、きちんと乳化のプロトコルに則って行ったか、特に事前に適切にボルテックスを行ったかを確認して下さい。何人かの研究者から、トリス緩衝液を使用した場合、混合物が液体粘度(liquid consistency)を示したという報告が上がっています。少しずつTiterMaxを加えて、ホイップクリームのような適切な粘度になるようにして下さい。乳化した液滴を水に落とすと水面に浮きます。

Q12. 私の抗体は0.5% Triton X-100を含んでいます。界面活性作用で TiterMaxのエマルジョンが破壊されませんか。
A12. まず、抗体を加えず0.5% Trion X-100 だけで安定なエマルジョンが形成されるかどうかを確認して下さい。もし、エマルジョンが安定なら、抗体を加えても大丈夫でしょう。過去には1.0% Trion X-100存在下でも成功したという報告があります。

Q13. 抗原としてSDS-PAGEのグラジエントゲルのバンドを含んでいる場合、TiterMaxで乳化することはできますか。また、ガラス製注射筒を使うことは可能ですか。
A13. まず、所属施設のIACUC(動物実験委員会)がアクリルアミドの動物への注射を許可しているかどうかを確認して下さい。もし、許可されているのなら、ゲルからバンドを切り出して使用して下さい。もし、バッファーが除ききれず、ゲルに残っていても気にする必要はありません。容積を見ながらピンセットなどでゲルを挟んで注射筒に入れ、適量のTiterMaxを混ぜ、通常通りの乳化法でエマルジョンを作製します。注射筒はガラス製でもプラスチック製でも使用可能です。

■ 毒性

Q14. 何故TiterMaxは、FCAよりも毒性が低いのでしょうか。
A14. FCAの毒性は、ミネラルオイルと結核死菌の組み合わせによります。TiterMaxには、タンパク質、ペプチド、植物由来成分などは何も含まれていません。含まれているのは、通常の生物の構成成分で生分解性のスクアレンと新規に開発されたブロック重合体アジュバントです。TiterMaxは、乳化剤と安定化剤、有効性と毒性とのバランスを考えた最適な混合比率で作られています。TiterMaxによる局所炎症は、使用する抗原の性質と量により変化します。他の独立した試験機関により確認された我々の研究によると、弱い一過性の反応が見られるだけです。TiterMaxでは、ツベルクリンの過敏症や肉芽腫、アジュバント関節炎は見られません。

TiterMaxは、抗体とアジュバントとを油中水型のエマルジョンに取り込むことにより、抗原を免疫系に効率的に届け、免疫を効果的に行う一方 、FCAが示す副作用を最小にすることができます。

Q15. ウサギやマウスで、毒性を示さない最高投与量はありますか。
A15. 注射箇所あたり50μl 以下では毒性を示さないはずです。しかし、これは投与経路と使用する抗体によります。

Q16. どのような注射経路が望ましいのでしょうか。
A16. TiterMaxに関しても、他のアジュバントで成功を収めているような投与方式を取ることが良いと思われます。主な研究者によると、腹腔内投与よりも皮下注射で行った方が優れた抗体産生を導くようです。

Q17. 初回免疫をFCAで行いました。TiterMaxでブーストすることはできますか。
A17. 可能ですが、TiterMaxのみを用いた場合に対し、異なったサブクラスの抗体を産生する可能性があります。

Q18. マウスに免疫して、いつから採血できますか。毎週可能ですか。それともブーストした方がいいですか。
A18. 初回の免疫から採血まで4~6週間待つべきです。採血量が0.25~0.3 mlを超えなければ毎週採血することは可能です。タイターが下降し始めたら、通常使用量かその半量でブーストすることができます。ブーストしてから4週間待った方が良い結果が得られます。

Q19. マウスにTiterMaxを腹腔内投与する場合、1回あたりどのくらい注射すればいいですか。
A19. 腹腔内投与の場合には 0.1~0.5 mlのエマルジョンを投与することをお薦めします。多くの研究も0.5 mlの投与で最上の結果が得られたとしています。もし必要な場合は、1.0 mlまで増量しても良いのですが、お薦めではありません。できれば、腹腔内ではなく皮下注射での投与を検討してみて下さい。

Q20. ウサギを免疫する予定なのですが、ブーストした方がいいですか。何人かの同僚は、ブーストで出血や壊死を伴うアルサス反応が起こったと言っています。
A20. TiterMaxは非常に低毒性ですが、高タイターの抗体産生が起こることから、初回免疫箇所に局所的なアルサス反応を起こしやすい可能性があります。少量のエマルジョンを複数の部位に投与すれば、高タイターの抗体産生能を維持したままアルサス反応を最小にし得ると思います。多くの研究者は、TiterMaxではブーストは不要と報告していますが、もしブーストが必要な場合は、まず抗体のタイターを測定し、これが高ければTiterMaxの投与量を半量あるいはそれ以下にしてみて下さい。アジュバントを使わない、可溶性抗原のみを投与することも考慮して下さい。いずれの場合も、投与は複数の部位で行って下さい。

■ 抗原

Q21.アジ化ナトリウムやチメロサールなどの防腐剤を加えて、抗原を保存しています。これらは TiterMaxのエマルジョンの使用期限に影響しますか。
A21. どちらもTiterMaxのエマルジョンの使用期限には影響しませんが、防腐剤濃度が高ければ混合して作製したエマルジョンは毒性を持つことになります。

Q22. TiterMaxを使って最高の結果が得られる抗原にはどのようなものがありますか。
A22. 現在までのところ、下に列記した抗原について成功例が報告されています。TiterMaxはペプチドや免疫原性の低い物質に対しても機能するようです。タンパク質やペプチドに関しては、フロイントのアジュバントでは作製できなかったエピトープに対しても高タイターの抗体が得られたという報告があります。一方、TiterMaxはタンパク質を含まないような純粋な炭水化物では抗体産生は見られません。このようなユーザーからの情報はいつでも受け付けていますので、最新の成功例についてはお問い合わせ下さい。

  • 低分子ペプチド(small peptide)
  • 植物酵素類(plant enzymes)
  • KLHやBSAなどのハプテンに結合した低分子ペプチド(small peptide conjugated to KLH or BSA)
  • 細胞抗原類(cellular antigens)
  • バクテリアの抗原(bacterial antigen from E. coli etc.)
  • アクリルアミドゲル(acrylamide gels)
  • 甲状腺受容体(thyroid receptors)
  • リポポリサッカライド(LPS)
  • エラスターゼ阻害物質(elastase inhibitor)
  • タンパク質(proteins)
  • DNA(核タンパク質、核ペプチドnuclear peptide or protein)
  • 膜タンパク質(membrane proteins)
  • 炭水化物とタンパク質の結合物質(carbohydrate-protein conjugates)
  • がん細胞全体(whole tumor cell lines)

Q23. 抗原に界面活性剤が混入している場合、TiterMaxのエマルジョンに影響しますか。
A23. 高濃度の界面活性剤などを含む免疫原は、乳化に影響する可能性があります。我々の経験では、アクリルアミド中のSDSが 1.0%を超える場合、あるいは尿素濃度が1 Mを超える場合は TiterMaxの乳化作用が著しく低下します。このカテゴリーの物質では同様の結果となります。一般的に、ある種の界面活性物質は「乳化破壊物質」としてエマルジョンを壊します。TiterMaxに含まれる最新技術の乳化剤と微粒子安定剤は、界面活性剤が過剰に含まれることがなければ、乳化破壊作用を克服する能力があります。



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お客様ご使用例

お客様ご使用例 (クリックで開閉します)

TiterMax Gold をアジュバントに用いた免疫による
ウイルス抗原に反応する異なるT 細胞サブセットの活性化

東京理科大学 生命医科学研究所 分子病態学部門
理化学研究所 統合医科学研究センター サイトカイン制御研究チーム
久保允人 教授 谷津宏紀 様


TiterMax Gold について

TiterMax Gold(以下、TiterMaxとする)は、非イオン性合成コポリマーと代謝可能オイル:スクアレンから成る油中水型乳剤である。スクアレンはサメ類の肝油から精製される不飽和脂肪酸の一種であり、サプリメントなどに使われている。一方、合成コポリマーは有害な局所反応を引き起こす毒性を軽減するために、精製されたグリコシドであるシリカ粒子でコーティングされている。TiterMaxは、既存のFreund’s Complete Adjuvant(FCA)に比べて毒性が低く、TiterMaxと同様にスクアレンを含む油性アジュバントは、ヒトに対するインフルエンザワクチンに使用されている。


実験

本実験では、 インフルエンザウイルスの核タンパク質をコードするペプチド(NP264-279)に対するワクチンを、TiterMaxとともに足蹠に免疫した場合と腹腔内に免疫した場合で、どのようなT 細胞サブセットが反応してくるのかを、インターフェロンγ(IFN-γ)の発現追跡ができるレポーターマウスと、ペプチド-MHCクラスⅡから構成されるテトラマー(MHC2/NP264-279)を用いて解析した。


結果

TiterMaxを使って足蹠に免疫した場合、鼠径リンパ節にはIFN-γを産生する1型ヘルパーT(Th1)細胞が強く誘導されたのに対して、腹腔内に免疫した場合は脾臓内に別のヘルパーT細胞サブセットを誘導した。このサブセットは、Th1同様IFN-γを産生するCXCR3+CXCR5+のT細胞サブセットで、抗体産生系に主に働く濾胞型T(TFH)細胞に相当する。このことから、TiterMaxはT細胞の活性化において非常に高いアジュバンド活性を有しており、ウイルス抗原に対するTh1反応や抗体産生反応を司るTFH細胞を誘導できることが明らかにされた(図-1)。また、TiterMaxはAlumアジュバントに比べて、IFN-γ産生TFHの高い誘導能がみられた(図-2)。


 図-1  TiterMax の足蹠免疫と腹腔免疫の効果の違い 

IFN-γ venusレポーターマウスの足蹠と腹腔にTiterMaxとともにインフルエンザペプチドワクチンNP264-279を免疫した。
2週間後、鼠径リンパ節と脾臓における抗原結合T細胞をMHC2テトラマーを用いて濃縮後、CXCR3とCXCR5の発現をみた。

図1

 図-2  TiterMaxとAlum間でのアジュバントの効果の違い 

マウス腹腔にTiterMaxまたはAlumをアジュバントとして免疫を行った。脾臓におけるCD4 T細胞でのCXCR3とCXCR5の発現をみた。TiterMaxはAlumに比べ、IFN-γ産生TFHの高い誘導能がみられた。

図1

製品を使用してのご感想

TiterMaxは毒性が非常に低いにもかかわらず、IFN-γを産生するTh1細胞のみならず
TFH細胞も誘導できる、ウイルスワクチンに適したアジュバントであった。

  久保允人 教授
久保允人 教授


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価格

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[在庫・価格 :2024年12月12日 12時35分現在]

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All Plastic Syringe, 1 cc

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