ヒトグリピカン-3定量ELISAキット Human Glypican-3 ELISA Kit

Glypican（GPC）は、GPIアンカーを介して細胞膜表面に結合している、ヘパラン硫酸プロテオグリカン（HSPGs）ファミリーに属しています。哺乳動物では、これまでにGPC1～6の6種類が確認されており、主に発生段階において発現しています。
Glypican-3（GPC3）は、Simpson-Golabi-Behmel症候群（SGBS）において変異が見られる腫瘍胎児抗原として発見されました。このX連鎖症候群は、臨床所見で過成長を示すという特徴があります。
GPC3の発現は、乳癌、卵巣癌、中皮種といった特定の癌では低下しています。これは、プロモーターの過剰メチル化を介して下方制御されているためと考えられています。また最近の研究では、GPC3が非カノニカルWnt経路を活性化することにより、細胞増殖を阻害していると推測されています。
GPC3は、肝細胞癌（HCC）患者の血清中でも検出されることから、初期のHCCのバイオマーカーとして有用であると考えられています。また、肺扁平上皮癌、悪性黒色腫、精巣生殖細胞腫瘍などへの関与も示唆されています。

参考文献

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