ヒトまたはマウスの細胞内FTO定量用EIAキット Intracellular FTO EIA Kit

FTO（fat mass and obesity associated gene）遺伝子は、Fused toes（Ft）変異型マウスにおいて、欠損している遺伝子の一つとしてクローニングされました¹。その名の通り、脂肪塊や肥満に関与していると考えられており、ほとんどの組織で発現しています^{1, 2}。
FTO遺伝子産物は、一本鎖DNAおよびRNAに強い選択性を持つAlkB-like DNA / RNA脱メチル化酵素です^3～5。FTO遺伝子の第1イントロン中における一塩基多型（SNPs）は、小児肥満症や深刻な成人肥満症の原因の1つという報告があります^{2, 6}。また、FTOのノックアウトまたは機能損失は、多発奇形や深刻な発育遅延など、常染色体劣性の致死的な症状を引き起こします^{7, 8}。
FTOは摂食行動やエネルギー消費を制御を司る中枢神経系において機能する、肥満に関与する最初の遺伝子座であると考えられています^{9, 10}。
参考文献
1. Peters, T., et al., Mamm. Genome, 10, 983～986 (1999).
2. Frayling, T. M., et al., Science, 316, 889～894 (2007).
3. Gerken, T., et al., Science, 318 (5855), 1469～2472 (2007).
4. Sanchez-Pulido, L., et al., BMC Biochem., 8, 23 (2007).
5. Jia, G., et al., FEBS Lett., 582 (23-4), 3313～3319 (2008).
6. Dina, C., et al., Nat. Genet., 39 (6), 724～726 (2007).
7. Boissel, S., et al., Am. J. Hum. Genet., 85, 106～111 (2009).
8. Fischer, J., et al., Nat. Lett., 458, 894～899 (2009).
9. Fawcett, K., et al., Trends Genet., 26 (6), 266～274 (2010).
10. Gao, X., et al., PLoS One, 5 (11), e13955 (2010).