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フローサイトメトリー用蛍光ミクロスフェアのセット製品 QuantumPlex Kitシリーズ

掲載日情報:2021/06/23 現在Webページ番号:4084

QuantumPlex Kitシリーズは、異なる蛍光強度の蛍光色素Starfire Redを包含するミクロスフェアのセット製品です。ビーズ径は、4.5μm、5.5μm(QuantiPlex)と6μm(QuantiPlex M、磁性ビーズ)の計3種類があり、ビーズ表面に付与されている-COOHまたはストレプトアビジンにより、化合物や抗体を各ビーズの表面に容易に結合させることができます。各標的物質をそれぞれ異なる蛍光強度のQuantumPlexビーズに吸着させ、サスペンションアレイを作製します。作製したアレイを使用してフローサイトメーターでマルチプレックスアッセイを行います。

QuantumPlexのプラットフォーム

QuantumPlexのプラットフォーム

製品ラインナップ

商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。QuantiPlex SPQuantiPlex M SPは、シンプレックスフローサイトメトリーアッセイ、またはマルチプレックスフォーマット移行前の結合化学およびアッセイパラメーターの最適化に有用です。

ビーズの特性 プレーン 磁性ビーズ
品名 QuantiPlex QuantiPlex SP QuantiPlex M QuantiPlex M SP
蛍光ビーズの種類(population) 5 2×5 1 5 1
表面修飾 ビーズ濃度
(ビーズ/ml)
平均粒径
(μm)
商品コード
カルボキシル基
(-COOH)
1×108 4.4 235 239 234
5.5 238 237
~6 250 251
ストレプトアビジン 1×106 4.4 215 219 214
5.5 218 217
~6 252 253

それぞれの製品に3種類(QuantiPlex SPQuantiPlex M SPは1 ml、5 mlの2種類)の容量があります。

包装 1 ml 5 ml 10 ml
商品コード XXXA XXXB XXXC


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特長

  • QuantiPlex SP(単色蛍光ビーズ)とQuantiPlex M SP(単色蛍光磁性ビーズ)は、シンプレックスフローサイトメトリーアッセイ、またはマルチプレックスフォーマット移行前の結合化学およびアッセイパラメーターの最適化に有用です。
  • QuantumPlexビーズに1種類の抗体を結合させることで、1つの試料で複数の分析物を測定できます。
  • QuantumPlexビーズに異なる特異性を持つ複数の抗体を結合させることで、複数の試料を一度にスクリーニングできます。
  • QuantumPlexビーズに抗原を結合させることで、特定の抗体の存在を調べることができます。

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ビーズ表面修飾の違いによる調製と試験方法

カルボキシル基(-COOH)

ビーズの調製方法

カルボキシル基ビーズ調製

-COOH付与ビーズへのリガンド結合イメージ図

  1. 使用前に各ボトルをボルテックスし、ビーズを均一に懸濁する。
  2. リガンドで標識する10μl*1の溶液を直ちに取り出す。
  3. ビーズを活性化バッファーで2回洗浄し、同じバッファーに再懸濁する。
  4. 攪拌しながらWSCを追加する。
  5. 攪拌しながら、室温で15分間反応させる。
  6. 結合するリガンドを溶解する(計算した単層の1~10倍過剰量を使用する)。 [TechNote 205 Covalent Couplingを参照]
  7. ミクロスフェア溶液とリガンド溶液を混合し、一定に攪拌しながら室温で2~4時間反応させる。
  8. 洗浄後、quenting solutionに再懸濁し、30分間穏やかに混合する。
  9. 洗浄後、元の濃度で保存バッファーに再懸濁する。
  10. 使用まで2~8℃で保管する。

*1 特定のビーズ集団を使用して1回の試験を実施する際の必要量です。標識後に1 ml(1 mlまたは3 ml:ストレプトアビジン標識の場合)の容量で保管し、各試験で使用することも可能です。

測定方法

カルボキシル基試験方法

  1. 調製したビーズを試料100μlに加え、30分間インキュベートする*2
  2. ビーズを洗浄後、非特異的に結合した分析物を除去する。洗浄操作を繰り返す。

  3. カルボキシル基試験方法

  4. 蛍光標識抗体20μlをビーズに加え、30分間インキュベートする。
  5. ビーズを洗浄し、非特異的に結合した抗体を除去する。洗浄操作を繰り返す。
  6. すべてのビーズを1つのチューブにまとめ、フローサイトメーターでデータを収集する。

*2 適用によって試料量を調節することができます。

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ストレプトアビジン

ビーズの調製方法

ストレプトアビジンビーズ調製

ストレプトアビジン付与ビーズへのビオチン標識物質結合イメージ図

  1. 使用前に各ボトルをボルテックスし、ビーズを均一に懸濁する。
  2. リガンドで標識する10μl*3の溶液を直ちに取り出す。
  3. プロトコル*4に従って、過剰のビオチン標識抗原または抗体を使用して抗原または抗体をビーズに結合させる。
  4. ビーズを洗浄後、未結合の抗体をすべて除去する。
  5. ビーズを約100μlのバッファーに再懸濁する。

*3 特定のビーズ集団を使用して1回の試験を実施する際の必要量です。標識後に1 ml(1 mlまたは3 ml:ストレプトアビジン標識の場合)の容量で保管し、各試験で使用することも可能です。
*4 試料の結合方法については、TechNote 101 ProActive Microspheresもご参照下さい。


測定方法

ストレプトアビジン試験方法

  1. 調製したビーズを試料100μlに加えて30分間インキュベートする*5
  2. ビーズを洗浄後、非特異的に結合した分析物を除去する。洗浄操作を繰り返す。

  3. カルボキシル基試験方法

  4. 蛍光標識抗体20μlをビーズに加え、30分間インキュベートする。
  5. ビーズを洗浄し、非特異的に結合した抗体を除去する。洗浄操作を繰り返す。
  6. フローサイトメーターでデータを収集する。

*5 適用によって試料量を調節することができます。

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データ解析例

解析例1

前方散乱対側方散布図の単一母集団をゲートする。

解析例2

用いたレポーター抗体に応じFL1および/またはFL2チャネルを使用し、ビーズ集団が分析物に対して「陽性」であるかどうかを判断する。
陽性のビーズは、FL1またはFL2チャネルに蛍光ピークを生成します。「陽性」と見なす最小蛍光強度は、ピークの相対チャンネル値(RCV:Relative Channel Value)に基づきご判断下さい。

解析例3

フローサイトメトリー解析ソフトウェアを使用し、どのビーズが陽性の結果をもたらしたかを判断する。 「バックゲーティング」を使用することで、この操作が簡略化される場合がある。陽性のビーズについて、どの試料に分析物が含まれているか、またはどの分析物に試料が含まれているかを判断する。

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使用文献

QuantumPlex

  • Moss, DM., et al.,
    "Detection of cryptosporidium antibodies in sera and oral fluids using multiplex bead assay.", J. Parasitol., 90(2), 397~404 (2004). [QuantumPlex COOH] [PMID:15165066]
  • Yu, J. et al.,
    "A rapid pneumococcal serotyping system based on monoclonal antibodies and PCR.", J. Med. Microbiol, 57(Pt 2), 171~178 (2008). [QuantumPlex COOH] [PMID:18201982]
  • Kellar, KL. and Iannone, M.,
    "Multiplexed microsphere-based flow cytometric assays.", Exp. Hematol., V30, 11, 1227~1237 (2002).(citations
  • Hale, M., et al.,
    "Homology-Directed Recombination for Enhanced Engineering of Chimeric Antigen Receptor T Cells.", Mol. Ther. Methods Clin. Dev., Vol 4, 192~203 (2017).(citations
  • Kellar, KL., et al.,
    "Multiplexed microsphere-based flow cytometric immunoassays.", Curr. Protoc. Cytom., Feb;Chapter 13, Unit13.1 (2006). [PMID:18770835]
  • Dolgushin, SA., et al.,
    "Preliminary Tests of Multiplex Immunoassay for Detection of TORCH Infections in Human Blood Serum Using Flow Cytometry.", Biomed. Eng., Vol 49, 2, 85~89 (2015).(citations
  • Spiro, A., et al.,
    "A Bead-Based Method for Multiplexed Identification and Quantitation of DNA Sequences Using Flow Cytometry.", Appl. Environ. Microbiol., Vol 66(10), p4258~4265 (2000).(citations

QuantumPlex M

  • Yang, S., et al.,
    "Micro flow cytometry utilizing a magnetic bead-based immunoassay for rapid virus detection." Biosens. Bioelectron., Vol 24, 4, 855~862 (QuantumPlex M Streptavidin) (2008).(citations
  • Joslin, J., et al.,
    "A Fully Automated High-Throughput Flow Cytometry Screening System Enabling Phenotypic Drug Discovery.", 05/29 SLAS DISC, Adv. Life. Sci. R&D (QuantumPlex M COOH) (2018).(citations

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関連製品 Quantum MESF / Simply Cellular Microspheres

フローサイトメーターによる定量の際の蛍光強度測定装置標準化用のQuantum MESF(Molecules of Equivalent Soluble Fluorochrome) Kitと、細胞の抗原発現量(ABC, Antibody Binding Capacity)定量用のQuantum Simply Cellular Kitがあります。詳細は、Quantum MESF / Simply Cellular Microspheresをご覧下さい。

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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