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標識抗体やタンパク質の活性を長期にわたり安定的に保持できる安定化試薬 StabilZyme® シリーズ

掲載日情報:2024/10/09 現在Webページ番号:3543

ELISA(EIA)、ELISpot、RIA、免疫ブロット、マイクロアレイなどのさまざまなアッセイに用いられる抗体、抗原およびその他のタンパク質を安定化し、長期保存を可能にした安定化試薬です。StabilZyme®シリーズは、酵素、タンパク質の種類によりそれぞれに合わせて最適化された配合の製品があり、最大2年間、使用濃度の溶液中の酵素活性を維持します。また、必要に応じてタンパク質フリーやBSAフリーの製剤もご選択いただけます。

コーティング用抗原・抗体の安定化試薬については、Immunoassay Stabilizerシリーズ(SurModics社)をご覧下さい。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

StabilZymeシリーズ製品外観

StabilZyme®シリーズ製品外観

タンパク質の安定性について

タンパク質の安定性に影響を与える要因

タンパク質の安定性は、一般にその構造と環境要因に影響を受けると考えられています。温度、pH、塩、金属イオン、その他の汚染物質の存在などの外因によりタンパク質が変性することや、容器の側面への吸収によりタンパク質が変性することもあります。タンパク質は、本来の構造を安定化させる環境で保管および使用することが不可欠です。タンパク質は乾燥した状態や溶液で使用および保管されますが、準備、保管、取り扱いの重要な段階において適切な安定化が実施されないと、乾燥および凍結プロセスによってタンパク質が変性する可能性があります。これらすべての要因は、タンパク質の安定性に大きく影響し、最終的にはその機能と特性を変化させ、沈殿、劣化、変性を引き起こし、タンパク質が機能しなくなる危険性があります。


タンパク質の安定性の重要性

タンパク質は、多くの産業および研究用途で広く使用されています。タンパク質の安定性は、タンパク質ベースのアッセイを構築する上で最も重要な要素の1つです。多くのアッセイの主要な目的は、タンパク質試料が容易に本来の状態を保つのに適した環境を作り出すことです。タンパク質試料が本来とは異なる構造になると通常の機能を失います。したがって、タンパク質の精製、発現および保存を通してタンパク質の安定性の維持は不可欠となります。天然型および組み換えタンパク質が使用されている機能研究においても非常に重要です。

ELISAなどのアッセイでは、固体支持体に結合されたタンパク質(抗原や抗体など)と、発色分子または蛍光分子、または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)やアルカリホスファターゼ(AP)などの他の生体分子と結合した検出用タンパク質を使用します。さまざまな種類のタンパク質、酵素、細胞を用いたアプリケーションにおいて最大限の機能を維持するため、適切に取り扱い、保管することが必要となります。


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特長

  • 尿などの生体試料、未標識およびAPやHRPで標識したタンパク質(抗体、抗原およびその他のタンパク質)を本製品に溶解するだけで、タンパク質本来の活性を長期間維持します。
  • ウシ由来タンパク質やBSAを含有する製品と非含有の製品があり、実験条件により選択できます。
  • HRP標識抗体/抗原、AP標識抗体/抗原、および一般(未標識)タンパク質用の保護に最適化された試薬がありますので、保存する試料に適合する製品をご使用下さい。

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使用方法

StabilZyme® stabilizerは、希釈せずにご使用下さい。保存する試料に適合するStabilZyme® stabilizerの原液を用いて試料を目的濃度に希釈し、暗所下、2~8℃で保存して下さい。その際に必要に応じてpHを調整して下さい。



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製品ラインナップ

商品コードをクリックすると各製品の価格表をご覧いただけます。

保存試料 StabilZyme® 品名 含有タンパク質 バッファー pH 防腐剤 包装 商品コード
AP標識
抗体/抗原
AP Conjugate stabilizer

StabilZyme<sup>®</sup> AP Conjugate stabilizer🔍

Bovine MES 5.5~6.5 •メチルイソチアゾロン
•ブロモニトロジオキサン
50 ml
1,000 ml
2,000 ml
SA01-0050
SA01-1000
SA01-2000
AP Conjugate stabilizer CMIT/MIT
5.5~6.5 •CMIT/MIT 50 ml
1,000 ml
SA01-CF01
Protein-Free AP Stabilizer

StabilZyme<sup>®</sup> Protein-Free AP Stabilizer🔍

Protein-Free MOPS 6.3~7.3 •メチルイソチアゾロン
•ブロモニトロジオキサン
50 ml
1,000 ml
2,000 ml
SAPF
HRP標識
抗体/抗原
HRP Conjugate Stabilizer

StabilZyme<sup>®</sup> HRP Conjugate Stabilizer🔍

Bovine MOPS 6.2~6.7 •メチルイソチアゾロン
•ブロモニトロジオキサン
•その他の活性イソチアゾロン
50 ml
1,000 ml
2,000 ml
SZ02
Protein-Free Stabilizer

StabilZyme<sup>®</sup> Protein-Free Stabilizer🔍

Protein-Free 6.3~7.3 •メチルイソチアゾロン
•ブロモニトロジオキサン
50 ml
1,000 ml
2,000 ml
SZPF
各種(未標識)
タンパク質
SELECT Stabilizer

StabilZyme<sup>®</sup> SELECT Stabilizer🔍

Bovine 6.5~7.5 •メチルイソチアゾロン
•ブロモニトロジオキサン
50 ml
1,000 ml
2,000 ml
SZ03
NOBLE Stabilizer

StabilZyme<sup>®</sup> NOBLE Stabilizer🔍

BSA-Free MOPS 6.0~7.0 •メチルイソチアゾロン
•ブロモニトロジオキサン
50 ml
1,000 ml
SZ04


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使用例

HRP標識物質の保存安定性の検証および比較(37℃)

各安定化試薬で希釈したHRP標識物質の37℃で81日間の加速安定性試験を実施した。StabilZyme® HRPおよびStabilZyme® Protein-Free Stabilizerは、2年以上にわたり少なくとも85%の活性が保持されることが確認できた。

HRP標識物の保存安定性の検証および比較(37℃)

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HRP標識IgGモノクローナル抗体の保存安定性の検証および比較(室温)

各安定化試薬で希釈したHRP標識IgGモノクローナル抗体を用い、室温下で2年間にわたる実際の安定性試験を実施した。StabilZyme® HRP Stabilizerは90%以上、StabilZyme® SELECT Stabilizerは75%以上の活性が保持されることが確認できた。

HRP標識物の保存安定性の検証および比較(室温)

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AP標識物質の保存安定性の検証および比較(4℃コントロール vs 37℃安定化試薬)

各安定化試薬で希釈したAP標識物質およびAP標識ポリクローナル抗体を用い、37℃で56日間の加速安定性試験を実施した。StabilZyme® APおよびStabilZyme® Protein-Free AP Stabilizerは、1.5年以上にわたり、少なくとも80%の活性が保持されることが確認できた。

AP標識物質の保存安定性の検証および比較(4℃コントロール vs 37℃安定化試薬)

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。
表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。