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HOME > 試薬 > 細胞接着／細胞骨格 > 接着細胞 > 細胞外マトリックス > Fastin Elastin Assay Kit

エラスチンを比色法により定量するキット Fastin Elastin Assay Kit

Q: Q-6. Fastin Assayで測定する試料はどのように調製したら良いですか？

A-6. in vitroにおいては、培地に溶出した可溶性エラスチンを直接測定することが可能です。試料は細胞破片や不溶性細胞外マトリックスなどの粒子状物質から遊離している必要があります。in vitroの細胞培養においては、トロポエラスチンが培地中で通常存在するエラスチンの型となります。in vivoにおいては組織から不溶性エラスチンを抽出し、可溶性のα-elastinまたはκ-elastinに変換する方法をキット付属マニュアルの12～13ページに示しています。

掲載日情報：2016/07/07 現在Webページ番号：2519

バイオカラー /
Biocolor, Ltd.
[メーカー略称：QBS]

組織培養培地中に溶出したエラスチンまたは生物由来のエラスチンを、抽出、沈殿後、Fastin Dye Reagentにより比色定量するキットです。

※ 本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。

elastinの沈殿

左：Elastin Precipitation Reagent添加によるα-elastin（0、25、100μg）の沈殿
右：非結合の色素除去後の色素が結合したα-elastin（0、25、100μg）

特長
測定原理
キット内容
操作方法概略
使用例
FAQ
引用文献
価格
関連製品

特長

哺乳動物由来の培養細胞や組織抽出物のエラスチンやエラスターゼの研究に有用です。
培養細胞中のトロポエラスチンおよびラチロゲンエラスチンは可溶性のα-elastinに変換後、測定します。
組織などに含まれる不溶性エラスチンは、加温下でキットに含まれるシュウ酸溶液によりエラスチンポリペプチド（α-elastin、κ-elastin）に消化、可溶化し、α-elastinとして測定します。
測定時間：約4時間
測定感度： 5μg
検出範囲： 5～75μg /well 96 well microplate(250μl)
測定波長： 513 nm

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測定原理

TPPS（5, 10, 15, 20 - tetraphenyl - 21, 23 - porphine sulfonate）とエラスチンとの親和性は、生物の生体染色法として用いられた際に初めて発見されました。ほとんどの組織では、色素は最初に消費されますが、エラスチンだけはTPPS分子を長時間保持します^1～2。Fastin試薬中に含まれるTPPSのピンク色のポルフィリン色素は、哺乳動物由来のエラスチンの塩基性および非極性のアミノ酸配列と結合します。エラスチンと色素複合体の513 nmの吸光度を測定することで定量を行うことができます。

参考文献

Winkelman, J., Cancer Res. 22, 589～596 (1962).
Winkelman, J., et al., Stain Technol. 37, 303～305 (1962).

TPPS（5,10,15,20-tetraphenyl-21H,23H-porphine,tetra-sulfonate）の可視領域の吸光スペクトル

TPPSの化学構造

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キット内容

リンクがあるキットコンポーネントについては、クリックすることで別売品の価格をご覧いただけます。

Elastin precipitating reagent
Fastin dye reagent（#F2300）
α-Elastin standard（#F2010）
Dye dissociation reagent（#FDISS）
Oxalic acid

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操作方法概略

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使用例

in vitro 培養48時間後に CHO細胞から回収されたエラスチンの量

Format	Seeding density	Growth surface	Elastin recovered
T25 flask	5×105	25 cm2	204μg
12 well plate	1×105	3.8 cm2	42μg

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FAQ

Q-1. Fastin Assayの感度はどのくらいですか？
A-1. 5μgです。

Q-2. Fastin Assayの測定に要する時間はどのくらいですか？
A-2. 4時間です。

Q-3. Fastin Assayはどのくらいの期間、安定ですか？
A-3. 室温で１年間安定です。キットを凍結したり、スタンダードのメタルシールを剥がしたりしないで下さい。

Q-4. Fastin Assayはどのエラスチン型を測定できますか？
A-4. 可溶性トロポエラスチン、ラチロゲンエラスチンおよび加温下でシュウ酸を用いて可溶化した不溶性架橋型エラスチンが測定できます。

Q-5. 試料を測定する吸光度値は？
A-5. dye dissociation reagentに含まれるTPPSの最大吸収波長は513 nmですが、545～550 nmの吸光度の設定も測定に適しています。緑色フィルターが通常適していますが、両方のサイドにフィルターをセットすることで最も直線的で高い吸光度の測定を可能にします。

Q-6. Fastin Assayで測定する試料はどのように調製したら良いですか？
A-6. in vitro においては、培地に溶出した可溶性エラスチンを直接測定することが可能です。試料は細胞破片や不溶性細胞外マトリックスなどの粒子状物質から遊離している必要があります。in vitro の細胞培養においては、トロポエラスチンが培地中で通常存在するエラスチンの型となります。in vivo においては組織から不溶性エラスチンを抽出し、可溶性のα-elastinまたはκ-elastinに変換する方法をキット付属マニュアルの12～13ページに示しています。