Akt経路関連抗体
掲載日情報:2013/09/20 現在Webページ番号:8114

セリン・スレオニンキナーゼのAkt(v-Akt Murine Thymoma Viral Oncogene)/ PKB(Protein Kinase-B)は、様々な生体内機構に関与しています。細胞増殖、細胞周期、アポトーシス、グルコース代謝などの様々な細胞プロセスは、細胞内の多くのタンパク質のリン酸化によって調節されています。
インスリンや成長因子をはじめとするいくつかのホルモンや、インテグリンなど細胞外マトリックスに対するレセプターからのシグナル、酸化ストレスや細胞膨張などの細胞ストレス、Rasの活性化によって、Aktは活性化されます。哺乳動物では、Akt1/PKB-α、Akt2/PKB-β、Akt3/PKB-γの3つのアイソフォームが知られています。これらのアイソフォームは全て、3つのドメインからなる共通の構造を持っています。受容体型チロシンキナーゼによりPI3Kが活性化されると、PIP2がリン酸化されてPIP3となり、Akt/PKBとPDKが原形質膜に取り込まれます。その後、Akt/PKBはPDKにより活性化され、Thr308がリン酸化されます。細胞膜に存在するPIP3は、Akt/PKBやPDKなどのプロテインキナーゼを取り込みます。PTENは、PI3Kのアンタゴニスト(拮抗分子)として機能します。さらにPDKはSGKおよびaPKCを活性化します。aPKCとSGKは、細胞増殖・細胞周期・細胞分化・アポトーシスに関わる幅広い細胞内情報伝達分子(FKHR、GSK3、mTOR、p70S6K、Bad、caspase 9、IκB、FKHR、Mdm2)をリン酸化します。Akt/PKBはさらにmTORを活性化します。mTORはグルコース、アミノ酸、コレステロール、鉄などの栄養摂取を促進するキナーゼです。mTORは、PDKにより活性化されるp70S6Kのリン酸化を調節しています。また、eIF4E結合タンパク質-1を活性化し、翻訳を調節しています。
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参考文献
1. Wang, Q., et al., Neuron, 38 (6), 915~928 (2003).
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