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三次元細胞培養を容易にするハイドロゲル製のスキャフォールド(TheWell Bioscience社)

掲載日情報:2017/03/15 現在Webページ番号:80911

Frontiers

Vol.5 三次元細胞培養の最先端


TheWell Bioscience 社は三次元・二次元細胞培養および実験動物などに使用できるハイドロゲルの開発・販売を行う会社で、2015 年にアメリカに設立されました。今回は、同社の創業者(現CEO)であるDr. John Huang に同社の理念や製品の特長について伺いました。

※フナコシニュース3月15日号で掲載しきれなかった、ユーザーからのコメントも紹介しています!


高効率で簡単な三次元細胞培養システムを目指して

TheWell Bioscience社は2015年の創業以来、研究者の日々の研究業務において、より高い効率で正確なデータが得られるような新しいバイオマテリアルの開発に注力しています。 私たちは科学者と起業家のバックグラウンドを有する人達のチームで構成され、基礎研究から学際的なアプリケーションまでの幅広い分野において、シンプルかつ汎用性がある手法を提供できるように努めています。

今日、ドラッグスクリーニング、ティシューエンジニアリング、前臨床試験、細胞療法および基礎的な細胞生物学研究の分野で、研究者のフォーカスは二次元培養から三次元培養へシフトしており、三次元細胞培養用製品の世界市場の規模は劇的に増大しています。様々な製品がある中で、ハイドロゲル製のスキャフォールドは三次元細胞培養に最も有望な手法です。

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他社製品に対するVitroGelの優位性

現在市場にある三次元細胞培養用製品は、ハイドロゲル、ポリマーマトリクス、ハンギングドロップ用プレート、低吸着性プレート、微細パターン表面加工製品(プレート、スキャフォールド)、磁気浮上法製品に分類されます。
ハイドロゲル以外の他の方法では、細胞増殖におけるin vitro での微環境の正確な模倣について限界があります。すなわち、「支持機構」、「ポアサイズ」、「マトリクスの剛性」などの要因により、自然条件で増殖した細胞とは異なる形態や性能を示す細胞となります。
一方、ハイドロゲル製のスキャフォールドは、三次元細胞培養を容易にするのに最も有望なアプローチであることが示されていますが、ほとんどの既存製品は「足場構造の不十分さ」「不要な増殖因子の含有」「ゲル形成前の溶液の温度やpH条件」「ロット間差」「複雑な操作」「培養細胞の回収の困難さ」「再現性」などに制限があります。
例えば、最も使用されているハイドロゲル製品のひとつであるA社製品は、Engelbreth-Holm-Swarm(EHS)マウス肉腫細胞から製造されており、「氷温での操作」「様々な成長因子の含有」「ロット間差」「三次元細胞培養時の操作が複雑かつ時間がかかる」という問題点があります。

TheWell Bioscience 社のVitroGel 3D は動物由来成分フリーのハイドロゲルで、天然の細胞外マトリクス(ECM)に極めて似た環境を提供します。製品はReady-to-useで、室温・中性pH の条件で安定です。製品と培地などを混合するだけで、ハイドロゲル溶液は高度に架橋されたマトリクス構造に変換されるため、操作時間はわずか20 分(ゲル安定化のための10~15分間の待ち時間を含む)で済みます。

VitroGel 3D


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in vitroおよびin vivo での研究に一貫したプラットフォーム

現在販売されているハイドロゲル製品のうち、実験動物などに使用できる製品は非常にまれであり、in vitro からin vivo まで一貫したプラットフォームを用いることは制限されています。
VitroGel 3D は、せん断によるゲルの微細化とその後のハイドロゲル再形成による物理的強度の急速回復というユニークな特性を有するため、細胞や化合物を用いたin vivo の研究にも使用できます。細胞をより自然な状態で増殖させることが可能で、がん研究、創薬、ティシューエンジニアリングなどの多くの研究分野に優れたツールを提供します。 あらかじめ、脱イオン水で希釈し、用いる細胞株に最適なゲル強度に調整できるため、ハイスループット解析も費用効率良く行うことができます。



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ユーザーからの高い評価

30 か国におよぶ大学、国立研究所、企業に所属の300 人以上のユーザーにご使用頂き、高い評価が得られています。初めて用いたユーザーの75%がポジティブな結果を報告しました。

  VitroGel 3D Users

2017年3月時点。その後、ユーザーは増え続けています!

使用前のコメント 使用後のコメント
  • 「BME(基底膜抽出物)に比べて使いやすそうだ。」
    - Matt Soellner(Michigan大学)
  • 「他社製品と同じかそれ以上の性能があるオルガノイド増殖システムだが、よりコストパフォーマンスが良さそうだ。」
    - Andrea Matthis(Cincinnati大学)
  • 「より厳密なコントロールを行える3Dマトリクスを探している。他社製品は不明確な要素が多すぎて、増殖因子も多く含まれているので・・・。」
    - Alison ONeil(Harvard大学)
  • 「シチメンチョウ盲腸腺窩上皮からの初代細胞(胚細胞)の回復は難しく、他社製品では満足な結果が得られなかった。」
    - Matthew Sylte(米農務省 農業調査局: USDA ARS)
  • 「極めて使いやすい。」
    - Devon Bowser(Tulane大学)
  • 「謳われていた通りにスフェロイド形成をしたようだ。」
    - Eric Lachacz(Michigan大学)
  • 「すごい!膵がん細胞の三次元培養に成功した。」
    - Danielle Bouchard(Johns Hopkins大学)
  • 「VitroGel 3Dを用いて三次元培養細胞のアッセイを行った。この製品に満足している。」
    - Amruta Ashtekar(Ohio州立大学)
  • 「予備実験で良好な結果が得られた。更なる実験を行う予定です。」
    - Felix Badinter(Medgenics社)


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ライフサイエンス研究をより簡単かつ楽しいものに

私たちは細胞培養に関する技術上の限界を解消して効率を上げ、コストを削減し、in vitro からin vivo における研究をシンプルかつスムーズにすることを目標にしています。
我々の望みは、このビジョンに基づいて、ドラッグディスカバリー、ティシューエンジニアリング、細胞療法および基礎的な細胞生物学研究に要する時間を短くし、ライフサイエンス研究をより簡単かつ楽しいものにする製品やサービスを提供することです。

VitroGel 3D


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TheWell Bioscience社のVitroGel 3D

3D細胞培養などに最適な多糖ベースのハイドロゲル
VitroGel 3D

動物成分不含有でReady-to-useかつ透明性に優れた多糖ベースのハイドロゲルです。in vitro では三次元細胞培養や二次元培養用プレートへのコーティングによる細胞遊走性・浸潤性研究に最適で、in vivo では実験動物への導入にも使用できます。従来の基底膜マトリクスベースの製品に対しゲル化速度や操作の簡便性に優れ、培養した細胞の回収が容易で、さらにお求め易い価格など様々な優位性があります。また、酸素、培地成分、各種分子のゲル内透過性に優れるため、長期培養や創薬研究にも有用です。

  VitroGel 3D

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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