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[掲載日情報:2017/09/22 現在]

高感度な脂肪滴ライブセルイメージング色素 LipiDye® <Lipid Droplet Green>

LipiDye®は,脂肪滴(Lipid droplet)を高い感度で染色する新規蛍光色素です。従来の脂肪滴検出色素Nile Redに比べ高いS/N比を示します。生細胞と固定細胞の両方に使用可能です。

本製品は研究用です。臨床用途には使用できません。
本製品は名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)の研究成果を元に製品化されました。

Yamaguchi E., et al., Angew. Chem. Int. Ed., 54:4539~4543 (2015).

MEMO

脂肪滴(Lipid droplet)とは

脂肪滴(Lipid droplet)とは脂肪細胞(Adipocyte)で見られる巨大な中性脂質の塊で,トリグリセリド(Triglyceride)やステロールエステル(Sterol Ester)を主成分とする一重膜の構造体です。脂肪滴は細胞内の中性脂質を貯蔵する器官として働くと考えられており,肥満や疾患との関連が多く報告されています。近年,脂肪細胞に関わらず,肝細胞や平滑筋細胞,グリア細胞など様々な細胞で発見されており,従来考えられていた中性脂質の貯蔵器官としての役割だけでなく,代謝制御や遺伝子発現調節など様々な機能が明らかになってきました。非脂肪細胞の脂肪滴は1μm以下で脂肪細胞の10~100μmに比べて小さいことが知られています。脂肪滴は,どの細胞にもある普遍的な細胞小器官として認知されつつあります。実際に近年脂肪滴研究に関わる研究報告数が著しく増加しています(Pubmedによる当社調べ)。

リポファジー:脂肪滴のオートファジー

2009 年のNature に脂肪滴分解の一つのプロセスとしてオートファジーが初めて報告されて以来,オートファジーが制御する脂質代謝はリポファジー(lipophagy)として注目されています。リポファジーの形成および活性化機構は脂肪滴分解による脂質代謝の新たなプロセスとして,脂質異常疾患の予防に有効ではないかと期待されています。

Singh, et al., Nature., 458: 1131-1135.(2009).

LipiDye®の構造式
脂肪滴のイメージ図
LipiDye®の構造式
脂肪滴研究の推移

LipiDye® <Lipid Droplet Green>の特長

  • LipiDye®は溶媒の分子極性に依存して発光する蛍光色素で,脂肪滴に選択的に取り込まれ,中性脂質中で緑色の蛍光を発します。
  • 水溶液中では蛍光を有さないため,細胞質での非特異的な発光が著しく抑えられ,従来の色素に比べ高いS/N比を有します。
  • 脂肪滴のライブイメージング,固定細胞での観察ともに使用可能です。
  • 高い光安定性を有し,ライブセルイメージングに最適です。
  • 低濃度の使用量(1μM)で十分な感度が得られ,使用濃度(1μM)では細胞毒性をほとんど示しません。

化合物情報

  • IUPAC name: 1,3-Diphenyl-2-[4-(N,N-diphenylamino)phenyl]benzo[b]phosphole-P-oxide
  • Formulation : C38H28NOP
  • Molecular weight : 545.58 g/mol
  • Solubility : Soluble in DMSO
LipiDye®の構造式

スペクトル情報
Excitation/ Emission: 405 nm / 521~530 nm

LipiDye®の構造式

一般的な緑色蛍光色素用のフィルター(FITCやGFPなど)ではLipiDye®は測定できません。適切なフィルターをご使用下さい。詳細は当社テクニカルサポート(試薬担当)までお問い合わせください。

LipiDye® <Lipid Droplet Green>の使用例

■Nile Redとの比較

脂肪細胞の脂肪滴をLipiDye®またはNile Redで染色し,矢印(左図)で示した範囲の蛍光強度を測定した(右図)。Nile RedよりLipiDye®の方が感度もS/N比も高かった。脂肪滴での蛍光強度はLipiDye®の方が強く(distance 0~10μm),細胞質での非特異的な蛍光シグナルはNile Redの方が強かった(distance 10~20μm)。

LipiDye®とNile Redとの比較

■脂肪前駆細胞3T3-L1細胞の分化

脂肪前駆細胞3T3-L1の分化の過程をLipiDye®で観察した。分化に伴って,脂肪滴が大きくなっていく様子が分かる。

LipiDye®を用いた脂肪前駆細胞3T3-L1細胞の分化に伴う脂肪滴の変化

■固定細胞の比較

培養脂肪細胞をパラホルムアルデヒド固定後に染色した場合(左図)と,ライブセルで染色後にパラホルムアルデヒド固定した場合(右図)を比較した。いずれも,高感度で脂肪滴を検出できた。

メタノール固定は脂肪滴の構造に影響を及ぼす可能性があるため,推奨しておりません。パラホルムアルデヒドなどの架橋系固定試薬をご使用下さい。

LipiDye®を用いた固定細胞の染色

■光安定性の検証

LipiDye®とBODIPY493/503,Fluorescein,Prodanの経時的な光照射による光安定性を評価した。LipiDye®は他の蛍光色素に比べて高い光安定性を示した。

LipiDye®の光安定性の検証

■細胞毒性の検証

LipiDye®の細胞毒性をMTTアッセイで評価した。LipiDye®は,細胞生存率にほとんど影響を示さなかった。

LipiDye®の細胞毒性の検証

LipiDye® <Lipid Droplet Green>の価格

[在庫・価格 : 2017年11月20日 08時50分 現在]
メーカー 商品コード 商品名 包装 価格 在庫 リスト
FNAフナコシ
フナコシ株式会社

データシート

FDV-0010

LipiDye <Lipid Droplet Green>

0.1mg

\20,0002個以上追加
[在庫・価格 : 2017年11月20日 08時50分 現在]
メーカー 商品コード 商品名 包装 価格 在庫 リスト
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FDV-0010

LipiDye <Lipid Droplet Green>

0.1mg

\20,0002個以上追加
説明文

脂肪滴(Lipid droplet)を高感度に染色する蛍光色素です。従来の脂肪滴検出色素であるNile Redに比べて高いS/N比を示します。生細胞・固定細胞ともに使用可能です。Excitation/Emission:405 nm/521-530 nm。

保存条件室温法規制等
Genbank NoGene Accession NoProtein Accession No
掲載カタログ

製品記事

LipiDye® <Lipid Droplet Green>
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