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アデノウイルスによる形質導入促進試薬 AdenoBlast

掲載日情報:2014/09/22 現在Webページ番号:46130

細胞へのアデノウイルスの感染および細胞の形質導入を促進させる試薬です。
AdenoBlastはアデノウイルス結合ペプチドをベースとした試薬で、CAR(Coxsackie Adenovirus Receptor)非依存的に細胞膜へアデノウイルス粒子を結合させ、形質導入効率を向上させます。

特長

  • アデノウイルスを用いた形質導入効率を高めることができるため、ウイルスの使用量を低減できます。
  • 適用可能な細胞:許容細胞、非許容細胞、付着細胞、初代培養細胞

レンチウイルス用の形質導入促進試薬LentiBlastはこちらをご覧下さい。

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原理

A:アデノウイルスの感染開始プロセスにおいて、アデノウイルスはCAR結合ユニットを介して細胞上CARと結合します。
しかし、多くの細胞においてCARは低発現であるため、アデノウイルスを用いての形質導入が難しいことがあります。

B:そこでAdenoblastは、アデノウイルスをCAR非依存的に細胞膜へ結合させます。AdenoBlastがアデノウイルス-CAR結合ユニット複合体と結合することで、細胞膜上のユビキタスレセプターへ結合できるようになります。これにより、遺伝子発現を20~50倍まで向上させることができます。

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使用例

アデノウイルスを用いて付着細胞に形質導入を起こした例(NIH-3T3、C26、PC-3)

マウス線維芽細胞株 NIH-3T3:GFP発現用アデノウイルス5型(MOI :200)+AdenoBlast 20μl
マウス結腸腺がん細胞株 C26:GFP発現用アデノウイルス5型(MOI :200)+AdenoBlast 20μl
ヒト前立腺がん細胞株 PC-3:GFP発現用アデノウイルス5型(MOI :100)+AdenoBlast 10μl

実験結果から、AdenoBlastは付着細胞における形質導入を高めることが示された。


アデノウイルスを用いて浮遊細胞に形質導入を起こした例(K562)

ヒト赤血球細胞株 K562:GFP発現用アデノウイルス5型(MOI :200)+AdenoBlast 20μl

実験結果から、AdenoBlastは浮遊細胞における形質導入を高めることが示された。

アデノウイルスを用いて初代細胞に形質導入を起こした例(DRG)

GFP発現用アデノウイルスをAdenoBlast(1μlまたは3μl)と混合し、初代ラット後根神経節 DRGに形質導入を行った。 実験結果から、AdenoBlastは形質導入を高めることが示された。

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操作方法概略

  1. 培地に希釈したウイルス(推奨濃度:5×108ウイルス粒子/ml)の入ったチューブに、AdenoBlastを添加する。
  2. チューブを転倒混和した後、シェーカーを用いて30分間400 rpmで振盪する。
  3. 細胞から培地を除去してアデノウイルス混合液を添加し、4時間インキュベートする。
  4. 培地を除去し通常培地を添加した後、細胞を24~96時間インキュベートする。

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価格

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