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細胞のストレスをモニタリングする蛍光バイオセンサー Cell Stress Assay Kits

掲載日情報:2019/01/10 現在Webページ番号:68588

Cell Stress Assay Kitは、HEK293細胞、iPSC由来心筋細胞または神経細胞において、化合物や遺伝子変異による細胞ストレスに対応して明るい蛍光を発する蛍光ライブセルストレスセンサーです。96-well plate assayに最適化されており、毒性化合物や疾患関連ストレス誘導型突然変異の影響の研究に有用です。
本製品は研究用です。研究用以外には使用できません。


Stressed cells

測定原理

Green Cell Stress Assay(#U0900G)

測定原理

本製品は、ER(endoplasmic reticulum)タンパク質のIRE1によって媒介されるXBP1 RNAのスプライシングに基づいています。スプライシングでイントロンが除去され、それによってmNeonの緑色蛍光タンパク質が翻訳、発現されます。

Ratiometric Cell Stress Assay(#U0901G)

測定原理2

緑色蛍光センサーと恒常発現する赤色蛍光タンパク質を使用したレシオメトリック測定用に設計されています。赤色および緑色の蛍光シグナルは共に核に局在します。赤色蛍光はセンサーを発現する全ての細胞を示し、緑色蛍光はストレス応答細胞を示します。

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使用例

化合物によるストレスのモニタリング

蛍光変化率
  • 使用キット:Green Ratiometric Cell Stress Assay Kit(#U0900G)

HEK293細胞に緑色蛍光ストレスセンサーを形質導入後、タプシガルギン(SERCAポンプ阻害物質)またはツニカマイシンで処理した。コントロールのDMSO、およびタプシガルギンまたはツニカマイシン添加前と1時間後の蛍光の変化率をプロットした。

遺伝的ストレスのモニタリング

Detecting genetic stress
  • 使用キット:Green Ratiometric Cell Stress Assay Kit(#U0900G)

HEK293T細胞の野生株(WT)と、Cell stress sensorを発現しているロドプシンまたはSOD(Superoxide dismutase)変異株による細胞のストレスを検出した。各疾患変異タンパク質は、結果としてミスフォールドまたはタンパク質の凝集をもたらすことが知られている。ロドプシンP23Hは、網膜色素変性症をもたらし、SOD G85RはALSをもたらす。18時間の発現後に細胞の分析を行った。


ストレス回復の検出

Detecting genetic stress
  • 使用キット:BacMam Ratiometric Cell Stress Assay Kit(#U0901G)

赤色蛍光核は、細胞がストレスを受けると緑色に変化し、ストレスから回復すると赤色に戻る。ER媒介性ストレスおよびUPRを回復する化合物の同定を容易に行うことができる。

HEK293T細胞を用いたタプシガルギン(ERストレス誘導化合物)による細胞ストレスの測定

蛍光顕微鏡像
  • 使用キット:Ratiometric Cell Stress Assay Kit(#U0901G)
  • 左:プレートリーダーによるEC50の決定。データのプロット幅は標準偏差(±SD)を示し、三重試験を行った。
  • 右:蛍光顕微鏡により細胞のストレスをモニタリングした。緑色のストレスマーカーを発現する細胞の割合は、タプシガルギン処理濃度用量依存的に増加することがわかる。
  • タプシガルギンに対するEC50値は、プレートリーダーと画像解析データの間で高い相関性が見られた。

細胞ストレスバイオセンサーによるタンパク質発現および細胞ストレスの変化のモニタリング

Detecting genetic stress

  • 使用キット:Ratiometric Cell Stress Assay Kit(#U0901G)
  • 左:Ratiometric Cell Stress Assay(#U0901G)をHEK293T細胞に形質導入し、DMSO(コントロール)または1μMのタプシガルギン(Tg)で処理した。Synergy MX plate reader(BioTek社)で24時間緑色および赤色蛍光をモニターした。ストレスの誘導は緑色蛍光の増加によって示され、これは60分以内に出現し、7時間後に減少し始めたことがわかる。 タンパク質の発現レベルは、タプシガルギンによる長期処理によっても変化した。赤色蛍光は、DMSO処理細胞とタプシガルギン処理細胞ともに、タプシガルギンによるストレスが回復し始める7時間までは同速度で増加した。タプシガルギン処理を行った細胞では、その後に一般的なタンパク質の発現が上方制御される。緑色赤色蛍光比を用いることで、タンパク質発現の変化を標準化できる。
  • 右:本キットのバイオセンサーと、ロドプシン、SODおよびα-シヌクレインの3つのタンパク質の野生型または変異型をHEK293T細胞に形質導入した。ロドプシン変異体では、緑色蛍光によってストレスが有意に増加したことがわかる。一方、SODまたはα-シヌクレイン変異体では、赤色チャンネルで示されるタンパク質発現の有意な減少が観察された。緑色赤色蛍光比は、タンパク質発現の減少を制御し、SOD変異体がその野生型のコントロールに対する細胞ストレスの検出を可能にする(全データは平均値±SDとn=3~6 wellsの結果を図示した)。

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蛍光バイオセンサー製品の種類

Target factorの種類をクリックすると個々の製品の詳細な説明、商品コードをクリックすると価格表を直接ご覧いただけます。

測定方法Plate=プレートリーダー、Imaging=顕微鏡

Target factor 標的経路 プロモーター 細胞種 蛍光シグナル 測定方法 商品コード
Plate Imaging
Cellular stress 小胞体(ER)のストレスまたは ER変性タンパク質(UPR)に反応して、明緑色の蛍光を発現する。 CMV HEK293細胞
(iPSC由来心筋細胞, 神経細胞)
Green Upward Cell Stress Sensor Upward U0900G
恒常的に赤色シグナルを発現し、小胞体(ER)のストレスまたは ER変性タンパク質(UPR)に反応して、明緑色の蛍光を発現する。 U0901G

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特長

  • ERストレスとUPRの普遍的かつ可逆的バイオセンシングが可能です。
  • 初代培養細胞、iPSC由来心筋細胞または神経細胞を用いることができます。
  • red cADDis、GECO Ca2+またはDAGセンサーなどの異なる蛍光センサー製品を組み合わせて用いることにより、Gs, GqおよびGiの複数のセカンドメッセンジャーシグナル伝達経路の多重同時測定を簡便に行うことができます。
  • 自動蛍光プレートリーダーおよびイメージングシステムに対応しています。
  • 哺乳動物生細胞(CMVプロモーター)および神経細胞(Synapsinプロモーター)を標的としたスクリーニングが可能です。
  • 死細胞の計数に比べ、迅速かつ高感度です。

測定波長

蛍光色素の種類 励起波長(nm) 測定波長(nm) 蛍光スペクトル図
Green 506 517 Detecting genetic stress
Red 550~590 600~650 Detecting genetic stress

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操作方法概略



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キット内容

  • Green Cell stress sensor BacMam(ERと細胞性ストレスに対応して緑色シグナルが増加)(#U0900Gのみ)
  • Red/Green Cell stress sensor BacMam(恒常的に赤色シグナルを発現し、小胞体(ER)のストレスまたは ER変性タンパク質(UPR)に反応して、明緑色の蛍光を発現する。(#U0901Gのみ)
  • Sodium butyrate aqueous solution (HDAC inhibitor)*
  • Thapsigargin dissolved in DMSO, diluted to 100 μM in in H2O.

*:他のHDAC阻害物質もご使用いただけます。

測定には、96 wellマイクロプレート、蛍光プレートリーダーまたは蛍光顕微鏡(蛍光イメージングシステム)が必要です。


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iPSC由来細胞を用いたストレスおよび毒性試験の動画による説明

画像をクリックすると動画による説明をご覧いただけます。

iPSC誘導心筋細胞を用いた例 iPSC誘導神経細胞を用いた例

ER-Protein Capture Kitバナー

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価格

[在庫・価格 :2024年03月29日 00時00分現在]

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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