NICE( Nisin Controlled gene E xpression system)は,乳酸菌 Lactococcus lactis を発現宿主とし,抗菌ペプチドであるナイシン(Nisin)により発現誘導を行うタンパク質発現システムです。 ■特 長
■原 理ナイシンは 34 アミノ酸残基で構成される抗菌ペプチドです。ナイシンの生合成は 11 遺伝子のクラスターから成り,最初の nisA 遺伝子がナイシンの前駆体をコードしています。一方,他の遺伝子はナイシンの発現制御や修飾,プロセシング等に寄与しています。発現制御に関わる NisK はナイシンと結合すると自己リン酸化され,もうひとつの発現制御因子の NisR へリン酸基を転移します。この反応によって活性化された NisR は,nisA プロモーターを介してNisA の発現を誘導します。 本システムでは,nisA プロモーター,NisK,およびNisR を利用して,発現誘導を行います。 乳酸菌株 NZ9000 は,ナイシン非産生株である L. lactis subsp. cremoris MG1363 のゲノム内に nisK および nisR 遺伝子を組み込んで樹立した発現宿主株です。任意の遺伝子を発現ベクター上の nisA プロモーターの下流に組み込み,培地中にナイシンを添加することで,組み込んだ遺伝子の発現が誘導されます。 参考文献
■Expression Vector, Reference Plasmid■ pZ8148 クロラムフェニコール耐性遺伝子を有する,広宿主域ベクターです。nisA プロモーター(Pnis)の下流にマルチクローニング部位があります。 ![]() ■ pZ8149 lacF が含まれている広宿主域ベクターです。lacF 欠失宿主を使用して Lactose 添加培地で形質転換株を選択できます。 ![]() ■ pZ8150 クロラムフェニコール耐性遺伝子を有する,広宿主域ベクターです。 ![]() ■ pZ8008 ナイシンによる発現誘導試験のためのレポーターベクターです。nisA プロモーターの下流に,レポーター遺伝子として gusA (β -glucuronidase)遺伝子が組み込まれています。 ■ pZ9530 nisR および nisK 遺伝子を含んでいます。pAM β1 を複製開始点とする低コピー数プラスミドです。 ■Expression Strain■ NZ9000 NICE システムの標準的な宿主株です。 nisK および nisR 遺伝子が組み込まれています。 ■ NZ3900 lactose による形質転換体選択を行うための lacF 欠損株です。nisK および nisR 遺伝子が組み込まれています。 |
| [掲載日情報:2009/04/20 現在] | ||||
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