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修飾リポソームの使用例 ICG内包リポソームを用いた腫瘍イメージング

掲載日情報:2017/01/12 現在Webページ番号:80669

腫瘍近傍の血管内皮細胞に発現するE-セレクチンをターゲットとし、ICG(Indocyanine Green)内包リポソームの腫瘍組織への集積・作用を調べた。

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背景

腫瘍近傍の血管内皮細胞の表面には、炎症性サイトカインの刺激により、糖鎖認識タンパク質として知られるE-セレクチンが過剰発現する。白血球の表面には糖鎖シアリルルイスX(SLX)が存在し、SLXとE-セレクチンが相互作用することにより、白血球は腫瘍部位に集積する。 ICG(Indocyanine Green)を内包したリポソームの表面に、抗E-セレクチン抗体やSLXを修飾することで、リポソームを効率的に腫瘍部位に集積させることができるか解析した。

抗体をリポソームに修飾できるキット リポソーム抗体ラベリングキット(Liposome antibody labeling kit)

腫瘍近傍の血管内皮細胞に発現するE-セレクチンと、それを認識して腫瘍部位に集まる白血球の模式図



ICG内包リポソームを用いた腫瘍イメージング

■担がんモデルマウスの作製

5×106個のEAT(Ehrlich Ascites Tumor:エールリッヒ腹水がん)細胞を、マウスの右大腿部皮下に移植し、1週間飼育した。

■リポソームの投与と蛍光観察

ICGリポソーム溶液(表面未修飾、抗体修飾、糖鎖修飾)それぞれ200μlを、担がんマウスに尾静脈投与し、経時的にIVIS-LUMINAⅡを用いて観察した。

抗体をリポソームに修飾できるキット リポソーム抗体ラベリングキット(Liposome antibody labeling kit)

■結果 リポソームの表面に抗体または糖鎖を修飾することにより、リポソームが腫瘍へ効率的に集積することが確認された。

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