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[掲載日情報:2017/09/01 現在]

CELLnTEC社細胞培養についてのFAQ

CELLnTEC社細胞培養についてのFAQ

Q なぜ推奨播種密度が重要なのですか?

A

細胞の密度がin vitroでは成長に大きな影響を与えるためです。 細胞は培地中に様々な因子を分泌することによって,細胞が成長するのに適した状態(環境)にします。細胞を播種する際には,この状態(環境)を構築させるために必要な細胞密度があります。
全ての培地と細胞には最低播種密度があり,それ以下だと細胞接着率や成長率が低下してしまいます。 そのためCEL社全ての培地には様々な試験により確認された,細胞が良く接着し増殖するための推奨播種密度を設けています。 逆に播種密度が高すぎると頻繁に継代を行わなければならず,またコロニー形成も困難となるために弊害が生じます。推奨播種密度はlink('こちら','http://www.cellntec.com/node/431')); ?>からダウンロードできます。

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Q 細胞の正しいインキュベーション温度は何度ですか?

A

細胞は5%CO2濃度下35度~37度で培養できます。
皮膚から分離された表皮ケラチノサイトは35度での培養が生理的に適していると考えられていますが,35度よりも37度での培養の方が細胞の成長は若干早いようです。

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Q 前駆細胞ではなく初代上皮細胞の培養をしたいのですが,CEL社のProgenitor Cell Targeted (PCT)培地を使用できますか?

A

はい,増殖する細胞集団を含む全ての初代細胞の培養に使用可能です。PCT培地は前駆細胞の分離を改良するように作られていますが,初代細胞培養の確立や長期維持にも理想的で適しています。

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Q なぜCEL社の培地には初代細胞の分離用と増殖・分化用の異なる培地が用意されているのですか?

A

CEL社のユニークなPCT培地は特に細胞の増殖能を維持しつつ,分化を遅らせるように作られています。よって,このような培地は細胞を分化させたい場合には不向きです。この理由からCEL社では分化誘導用にnon-PCTタイプの培地を提供しています。分化プロトコルはlink('こちら','http://www.cellntec.com/node/431')); ?>からご確認下さい。

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Q CEL社の培地はどの位の濃度のカルシウムを含んでいますか?

A

PCT培地は上皮細胞の分離と培養に適した理想的な低濃度のカルシウムを含んでいます。カルシウム濃度を調整する必要はありません。お客様の実験系においてカルシウム濃度を下げる必要がある場合には,カルシウムフリーの培地をご利用ください。カルシウムフリー培地は,細胞を成長させ,接着させるためにカルシウムを添加する必要があります。

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Q 接着した単層細胞の剥離にはどの酵素を使用すれば良いですか?

A

細胞の剥離にはトリプシン/EDTA,Accutaseをご利用ください。
各酵素には下記のような特徴があります。
トリプシン/EDTA豚膵臓から分離したトリプシン,キモトリプシン,エラスターゼといったタンパク質分解酵素を含む溶液で,その活性にはロット間差がありますが細胞培養では一般的に使用されており,様々なメーカーから購入することができます。使用中にFCSやFCS添加培地,トリプシン阻害剤などで不活化する必要があります。また使用濃度が高すぎたり,インキュベーション時間が長すぎると不可逆的なダメージをもたらすため,TrypLE,Accutaseといった酵素に比べて細胞培養の経験が必要となります。
Accutaseタンパク質分解酵素と甲殻類から単離したコラーゲン分解酵素の混合物です。哺乳動物由来成分を含まず,継代の際に不活化や除去する必要がありません。細胞に優しく,殆どの細胞表面タンパク質が継代操作で影響を受けません。4度保存が必要で,37度 / 1時間で不活性化します。

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Q 2次元培養と3次元培養の違いは何ですか?

A

2次元培養とは別名 単層細胞培養,接着細胞培養ともいい培地中で細胞を単層培養することを指し,細胞は培地に浸されています。細胞は培地にのみ接しており,未分化のまま特別なフェノタイプで維持できたり,分化を誘導させることができます。 対照的に3次元培養では細胞が層を形成し,より分化した構造での培養を指しています。3次元培養はある特定のスフェア状に成長するような低分化細胞の維持や,表皮のような完全に分化した細胞シートの形成にも適用できます。3次元表皮培養は基底層で増殖性細胞が増殖し,非増殖性細胞へ最終分化して上行する全層の観察を可能にします。
このように,3次元培養は生体内構造によく似た構造を構築できます。

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Q CEL社の培地は何度で保存するべきでしょうか?

A

CEL社の培地は4度暗所保存する500 mL基礎培地と,使用時まで-20度で凍結保管するサプリメントのキットとなっています。サプリメントを基礎培地に加えた後は4度暗所保存をしてください。基礎培地,及びサプリメント添加済培地は凍らせないでください。特定のタンパク質に不可逆的な凝集をもたらすことがあります。

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Q 追加の添加物は必要ですか?

A

いいえ,細胞培養に必要な全てのサプリメントが提供されますので不要です。 抗生物質は含まれませんが,CEL社から購入可能です。(ただしCEL社では初代細胞の通常培養に抗生物質の使用は推奨しておりません。)サプリメントは解凍後,希釈せずに基礎培地へピペットにより直接加えてください。

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Q フィーダー細胞やコートしたプレート,コンディションメディウムも使用する必要がありますか?

A

いいえ,CnT培地はフィーダー細胞やプレートコート,馴化培地を使用する必要がありません。CnT培地での上皮細胞の成長にこのような操作は必要ありません。 例外もございますので詳細は(※)をご確認ください。

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Q 添加物を加えた後の保存期間はどれくらいですか?

A

4度暗所保存で8週間です。サプリメント添加済培地は凍らせないでください。特定のタンパク質に不可逆的な凝集をもたらすことがあります。また,露光は最小限に留めてください。大抵の培地は露光によって急速に分解してしまいます。

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Q なぜCEL社は通常の培養で抗生物質や抗真菌剤の使用を推奨しないのですか?

A

初代細胞は抗生物質や抗真菌剤処理に対して繊細です。これらを培地に加えることで増殖率の低下を招いたり,細胞の分化挙動に影響を及ぼすことがあります。 通常使用される抗生物質は熱に不安定で,効果のない濃度になることで,薬剤耐性微生物の発生リスクを高めます。
なお初代細胞の分離では,組織が無菌ではないため抗生物質や抗真菌剤が使用されています。よって,CEL社は第二継代まで抗生物質,抗真菌剤の使用を推奨します。

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Q 推奨プロトコルはありますか?

A

はい,CEL社では細胞の分離,継代,凍結,トランスフェクション,分化などのプロトコルを幅広く提供しています。こちらから入手できます。

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Q 培地中の成分が影響を与えるかもしれないシグナリングの研究をしているので,培地の組成を教えてもらえませんか?

A

培地における大部分の組成リストはlink('こちら','http://www.cellntec.com/products/resources/media-composition')); ?>から確認してください。完全な組成情報は企業秘密ですが,お客様の研究に関連する成分につきましては個別にお問い合わせ下さい。

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Q 研究成果の発表のために,培地の組成を教えてもらえませんか?

A

培地の組成について不明でも科学誌への投稿は可能です。CEL社のウェブサイトでは数多くの使用文献情報を提供しています。加えて,大部分の培地組成についてはlink('こちら','http://www.cellntec.com/products/resources/media-composition')); ?>でも公開しています。

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Q 早い継代が必要な増殖細胞を使用しています。CEL社の培地に直接変えることが可能ですか?(※)

A

いいえ,ある培地で成長した細胞はその培地に馴れているので,新しい培地にするためには旧培地から引き離す必要があります。移行の程度や細胞の増殖率にもよりますが,1-4週間かけて段階的に旧培地の濃度を下げていくことをお勧めします。
4週間で馴化させる場合,新培地/旧培地の比率は20 / 80%,40 / 60%,50 / 50%,60 / 40%,80 / 20%,100 %という段階で行います。
2週間の場合には25 / 75%,50 / 50 %,75 / 25%,100%という段階で行います。
1週間の場合には25 / 75%,50 / 50 %,75 / 25%,100%という段階で行いますが,この場合には2週間の馴化段階よりも早く行い,播種密度を通常よりも10%から20%程度高くしてください。細胞が十分に接着し,培養が可能な最適密度となって生存していることを確かめてください。なお,培地の変更は細胞の形態や増殖挙動を変化させることがありますのでご注意ください。

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Q なぜ私の細胞は継代後に成長しないのでしょうか。

A

無血清培地や低血清培地に切り替えた際に生じる共通の問題は,培地添加した際にトリプシンが不活化されていないことが挙げられます。過剰なトリプシン処理は細胞に不可逆的なダメージを与えるので,顕微鏡でしっかりと確認しながら剥離させる必要があります。
CEL社では細胞の継代にAccutaseのような温和な酵素の使用を推奨しています。

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Q 私は成体幹細胞に基づく治療法を開発しています。CEL社の培地は治療目的に使用可能なグレードとして製造されていますか?

A

基礎培地はISO9000認証の施設でcGMPガイドラインに従って製造されていますが,CEL社の培地は研究目的のみに作られています。

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Q 私が以前分離しこれまで使用してきた培地で育っていた細胞が,CEL社の培地ではよく育ちません。何が問題でしょうか?

A

初代細胞は特定の細胞培地にすぐ馴化します。それゆえ異なる培地に切り替える際には,旧培地から引き離す必要があります。 移行の程度や細胞の増殖率に応じて,1-4週間かけて段階的にCEL社培地中の旧培地濃度を下げていくことで対処可能です。詳細は(※)をご確認ください。

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Q なぜ私が現在使用している培地に比べて分離効率が低いのでしょうか?

A

それには様々な原因が考えられます。最も重要なことは,現在の培地に何が含まれているのかを知ることです。FBSやBPEを含んでいますか?CEL社の培地と現在の培地を対照比較してみましたか?分離の際にトリプシンを使用しましたか?
分離効率の低さが過剰なトリプシン処理によるものであれば,FBSやBPE由来のタンパク質によりトリプシン処理が阻害されていた可能性があります。他の原因としては,トリプシン処理時間が長すぎたことや,トリプシン濃度が高かったことが考えられます。

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