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Metammune社 RNASound RNA Sampling / Extracting Cardに関するFAQ

掲載日情報:2017/09/01 現在Webページ番号:80545

Metammune社 RNASound RNA Sampling / Extracting Cardに関するFAQ

RNASound RNA Sampling / Extracting Cardについて

Q-1. RNASound RNA Cardは、どのような製品ですか。

A-1. RNASound RNA Cardは、RNA試料を抽出し、安定的に保存できる乾燥ろ紙で、特殊な溶解バッファーが染み込ませてあります。他社類似品では、ろ紙上で抽出したDNAを保護しますが、RNAは保護しません。一方、本製品では、DNAもRNAも保護します。本製品にアプライした細胞は、ろ紙に接触すると溶解します。細胞内容物がろ紙にリリースされると同時に、ヌクレアーゼが不活性化されるため、DNAとRNAがろ紙上で安定に存在することができます。またカードが高温になっても、長期間安定性が保たれます。カード中に保存されたRNAは、ろ紙を切り抜いて滅菌水を加え、1分間ボルテックスすることで、容易に回収することができます。DNAやタンパク質の大部分は、分子サイズが大きいために、ろ紙内にトラップされます。溶出液には、阻害物質が含まれないため、そのままRT-PCR解析などのアプリケーションに使用することができます。

Q-2. RNA Sampling CardとRNA Extracting Cardの違いは何ですか。

A-2. RNA Sampling CardとRNA Extracting Cardは、同様なカードですが、それぞれに適した用途があります。RNA Sampling Cardは、個別包装になっており、室温での長期保存や輸送に適しています。また、試料は50μlまでアプライすることができます。一方、RNA Extracting Cardは、12ウェルストリップフォーマットとなっているため、多数の試料からRNAを抽出するのに適しています。また、試料は、カードの吸着箇所1つにつき10μlまでアプライすることができます。

Q-3. ReadyPunched Cardは、どのような製品ですか。

A-3. Metammune社は、2つのフォーマットの製品をご用意しています。1つは、実験者が任意にフィルターをパンチで切り抜き、溶出することができるフォーマットです。もう1つは、あらかじめフィルターが3 mm径の円状に切り抜かれており、接着カード上に貼られているフォーマット(ReadyPunched Card)です。後者は、容易に円状のフィルター部分をピックアップし、溶出用チューブに移すことができ、クロスコンタミネーションを防ぐことができます。

Q-4. DNAも含めた核酸を分離するキットはありますか。

A-4. Metammune社では、専用のDNA分離用製品は取り扱っていません。試料をRNASound RNA Sampling / Extracting Cardにアプライした後、DNAはカード中にRNAと共に保持されています。DNAは、RNA抽出後のカードに滅菌水を100μlアプライし、95℃で15~30分間インキュベートすることで、回収して下さい。

Q-5. より小容量の試料に適したReadyPunched Cardはありますか。

A-5. フィルター部分が3 mm径の円状サイズが標準サイズです。試料容量は1μl、含まれる細胞数は32細胞(HeLa細胞の場合)を最小限度としています。

Q-6. 小容量の試料を用いる際に、あらかじめカードを湿潤させる必要はありますか。

A-6. 試料に含まれる水分により、カードが十分に湿潤するため、不要です。

Q-7. ReadyPunched Cardに、フローサイトメトリー解析でソーティングした細胞フラクション(1μl当たり1,000細胞またはそれよりも少量の細胞数を含むもの)を使用することはできますか。

A-7. Metammune社では、1μl当たり32細胞から使用可能であることを確認しています。

Q-8. 少量の滅菌水で溶出できますか。

A-8. 3 mm径フィルター使用時には約10μlがろ紙に吸収されてしまうため、推奨する溶出用滅菌水の最低容量は20μlです。

Q-9. 大容量の試料をカードにアプライできますか。

A-9. 推奨する試料の容量は、RNA Sampling Cardは50μl、RNA Extracting Cardは10μlです。これよりも大容量の試料については、複数回に分けてカードにアプライし、アプライするたびにカードを乾燥させてください。複数回アプライする際には、クロスコンタミネーションが起きないよう、ご注意下さい。また、あらかじめカードをパンチしておき、アプライする領域が重ならないようにして下さい。

Q-10. 室温で2時間のインキュベートと、60℃で10分間のインキュベートには、どのような違いがありますか。

A-10. 試料はカード上で乾燥させる必要があるため、室温で2時間インキュベートするか、60℃で10分間インキュベートする必要があります。インキュベート時の温度が高すぎると、RNAを損傷させてしまうため、最高温度は60℃までとし、乾燥時間も10分程度にして下さい。

Q-11. スワブを用いてフィールド試料を収集したのですが、試料をスワブから直接カードへ移すことはできますか。

A-11. RNASound RNA Cardには、できるだけ夾雑物を除去した状態の液体試料を用いる必要があります。あらかじめ、液体試料は400×gで10分間遠心し、夾雑物を除去しておくことを推奨します。

Q-12. 試料を前もって遠心し、不要な粒子を除去しておく必要はありますか。

A-12. RNASound RNA Cardのプロトコルには、洗浄ステップがありません。そのため、あらかじめ不要な夾雑物は除去しておく必要があります。

Q-13. クロスコンタミネーションを防ぐためのパンチ用滅菌カバーはありますか。

A-13. ありません。カードを切り抜く際のクロスコンタミネーションを最小化するためには、パンチ済みフォーマットの使用をお勧めします。

Q-14. RNA Cardに保存したRNAが回収できませんでした。

A-14. 溶解バッファーは、カード上のパンチ部分にのみ染み込ませてあります。試料を適切な領域にアプライできているか、確認して下さい。

Q-15. 血清試料からどのようにRNAを抽出すれば良いですか。

A-15. Metammune社では、血清試料をPBSで1:10に希釈して使用することをお勧めしています。

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(テクニカルサポート 試薬担当)

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