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アポトーシスを特異的に検出するユニークなツール アポトーシス検出ELISA Kit

掲載日情報:2020/06/12 現在Webページ番号:4951

M30またはM5/M6抗体を用いたサンドイッチELISAにより、試料中のアポトーシスマーカーを高感度で比色定量するキットです。

製品外観

M30 CytoDEATH抗体とM5 / M6 CytoKERATIN抗体について

上皮系細胞においてアポトーシスが起きると、中間径タンパク質のサイトケラチン18(CK18)がカスパーゼにより3つの断片に切断されます。
M30 CytoDEATH抗体は断片の一つ、neo-epitopeのC末端Asp396を特異的に認識します。上皮由来の細胞や組織切片においてアポトーシスを検出するゴールドスタンダード抗体として広く用いられています。M5 / M6 CytoKERATIN抗体はCK18の中間部(aa 284~396)を認識する抗体です。全長およびカスパーゼによる切断片の両方を認識するため、アポトーシスとネクローシスを含む細胞死の検出に有用です。アポトーシスの検出において、カスパーゼ活性は一時的なものであり変化しますが、CK18は蓄積されるため、これらの抗体を用いることで、より正確なアポトーシスの検出が可能です。

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測定原理


  1. 上皮系細胞においてアポトーシスやネクローシスが起きるとCK18 (サイトケラチン18)が細胞から放出される。また、アポトーシスの場合caspase-3により CK18が3つに切断される。
  2. M65 ELISAでは、M5またはM6抗体によりCK18およびその断片を捕捉する。
  3. M30 ELISAでは、caspase-3 により3つに切断されたCK18の断片をM5またはM6抗体で捕捉し、Asp396-neo-epitopeをM30抗体で特異的に認識する。
    →アポトーシスのみを検出。
  4. →細胞死(アポトーシスとネクローシス)を検出。

*1 細胞死(アポトーシスとネクローシス)を検出するM65 ELISA(#10020、#10040)についてはこちらをご覧下さい。

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特長

  • Caspase活性は一時的であり変化しますが、本製品の検出対象である切断されたCK18断片は蓄積されるため、より正確にアポトーシスの定量ができます。
  • 上皮細胞由来の様々ながんの研究に使用されています。
  • M30 CytoDEATH ELISA Kit(#10900)は、ヒト、サルおよびウシ由来の細胞抽出物および細胞培養上清中のアポトーシスマーカーの検出に最適化されています*2。また、測定可能試料数が多いため、細胞を使用したスクリーニングなどの目的に適しています。
  • M30抗体およびM5抗体はげっ歯類のCK18には反応しないことが確認されています。ヒトのがんを移植したマウスを用いた異種移植モデル(Xenograft)で、ヒトがん細胞のアポトーシスを特異的に検出できます。
  • スタンダードおよび基質はReady-to-useのため、操作は簡便です。

*2#10900は血清および血漿試料の測定には適していません。


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製品の仕様

商品コードをクリックすると価格表をご覧いただけます。

キット名M30 ApoptosenseM30 CytoDEATH
商品コード1001110900
検出対象アポトーシス
捕捉用抗体M5M6
検出用抗体M30
測定動物種ヒトヒト、サル、ウシ
測定試料血清、血漿(EDTA、ヘパリン処理)、
細胞培養上清、細胞抽出液
細胞抽出物、細胞培養上清
測定方法比色
測定波長450 nm
測定範囲75~1,000 U/L250~3,000 U/L
測定感度20 U/L60 U/L
測定可能試料数
(in duplicate)
44
コントロール含む含まない
スタンダードの測定点数74

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適用

研究分野概説
肝臓学
  • 肝疾患患者の肝細胞アポトーシス量の測定
  • 非アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性脂肪性肝炎、B型肝炎などの肝疾患の研究およびスクリーニング
腫瘍学
  • 抗がん剤の主要目的であるアポトーシス誘発化合物の特異的な検出
  • 抗がん作用の有効性の検証
毒物学
  • 薬物性肝障害または中毒性脂肪性肝炎などによる肝毒性の結果として起こるcck18レベル上昇の検出

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NASHとサイトケラチン18

NASHとサイトケラチン18 (クリックで開閉します)

NASHについて

NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)は進行性で深刻なNAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)で、ここ数十年の間に世界的な肝疾患の主要原因の1つとなり人々の健康上の問題となっています。罹患患者数は急速に増加し、NASHは今日の世界人口のかなりの割合を占めています。全世界のNAFLDの発生率は約20~35%であり、このうち約10~30%がNASHです。絶対数では、約3億7,500万人がNASHに相当します。肥満と糖尿病の人口の中で、NAFLDとNASH患者の数ははるかに多く、それぞれ75~95%、40%であると報告されています。


NAFLDとNASHは、今後10年間で肝臓関連の罹患率と死亡率の主な原因になると予測されています。NASHは、線維症を伴うまたは伴わない炎症、細胞傷害およびバルーニングを伴う単純な脂肪症として特徴付けられます。またNASHは、肝硬変、肝不全および肝細胞がん(HCC)に進行する可能性があり、劇的に増加した肝臓関連および心血管系死亡率にも関連しています。

NASHにおけるサイトケラチン18の役割について


NASHに述べられている肝細胞の炎症は、主にアポトーシスによる肝細胞の細胞死によって引き起こされることで特徴付けられます。肝細胞のアポトーシスの早い段階で、カスパーゼ(プロテアーゼの一種)が活性化され、サイトケラチン18(別名:K18)が切断され、続いて生じたフラグメントが血中に放出されます。VLVbio社のM30 Apoptosense ELISA Kit(#10011)は、このK18フラグメントを高い信頼性で非侵襲的かつ効率的に定量することができ、NASHの検出とスクリーニングにきわめて有用なツールです。

M30 Apoptosense ELISA Kitによるサイトケラチン18の定量


上の結果は、M30 Apoptosense ELISA Kit(#10011)を用いてサイトケラチン18濃度を測定することにより、健康人、NAFL, NASH予備群およびNASH患者間の有意な識別を可能にすることを示しています。


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技術資料

画像をクリックするとPDFをダウンロードできます。

M30での肝線維化評価フライヤー
CK18でのナッシュ診断フライヤー

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キット内容

  • Coated microstrip*3
  • HRP conjugate
  • Conjugate dilution buffer
  • Standard*3
  • Control low and high(#10011のみ)
  • TMB substrate
  • Stop solution
  • Wash tablet

*3キットにより内容が異なります。

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参考文献

  1. Roth, G. A. et al., Shock, 22 (3), 218~220 (2004).[PMC:6057335]
  2. Kramer, G. et al., Br. J. Cancer, 94 (11), 1592~1598 (2006).[PMC:2361322]
  3. Olofsson, M. H., et al., Clin. Cancer Res., 13 (11), 3198~3206 (2007).[PubMed:17545523]

この他の参考文献はこちらをご覧下さい。


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関連製品

サイトケラチンK18

M30 ELISAとM65 ELISAを組み合わせて使用することで、細胞死をより詳細に解析可能です。
⇒ M65 ELISAはこちらをご覧下さい。

[在庫・価格 :2024年03月29日 00時00分現在]

※ 表示されている納期は弊社に在庫が無く、取り寄せた場合の納期目安となります。
詳細 商品名
  • 商品コード
  • メーカー
  • 包装
  • 価格
  • 在庫
  • 法規制等
納期 文献数
M30-Apoptosense ELISA Kit (96tests)
2~3週間 ※ 表示されている納期は弊社に在庫がなく、取り寄せた場合の目安納期となります。 0
説明文
法規制等
保存条件 4℃,凍結禁止 法規備考
掲載カタログ ニュース2023年4月1日号 p.29
ニュース2021年10月15日号 p.7

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説明文
※血清および血漿試料の測定には適していません。 アポトーシスの過程でサイトケラチン18 がcaspasesにより分解されて生じるM30エピトープをELISAで検出するキット。アポトーシスのみを検出可能。感度:60 U/L,測定範囲:250-3,000 U/L,測定波長:450 nm,測定動物種:ヒト,サル,ウシ,測定試料:培養上清,ライセート,種交差性:Bovine/Human/Monkey,検出方法:呈色,アッセイ法:ELISA,アッセイ数:96tests
法規制等
保存条件 4℃,暗所保存,凍結禁止 法規備考
掲載カタログ ニュース2019年10月1日号 p.31
ニュース2017年10月15日号 p.8

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M30-Apoptosense ELISA Kit (96tests)

文献数: 0

説明文
法規制等
保存条件 4℃,凍結禁止 法規備考
掲載カタログ ニュース2023年4月1日号 p.29
ニュース2021年10月15日号 p.7

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説明文 ※血清および血漿試料の測定には適していません。 アポトーシスの過程でサイトケラチン18 がcaspasesにより分解されて生じるM30エピトープをELISAで検出するキット。アポトーシスのみを検出可能。感度:60 U/L,測定範囲:250-3,000 U/L,測定波長:450 nm,測定動物種:ヒト,サル,ウシ,測定試料:培養上清,ライセート,種交差性:Bovine/Human/Monkey,検出方法:呈色,アッセイ法:ELISA,アッセイ数:96tests
法規制等
保存条件 4℃,暗所保存,凍結禁止 法規備考
掲載カタログ ニュース2019年10月1日号 p.31
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(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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