試薬記事カテゴリー

フナコシ株式会社
フナコシ / フナコシ株式会社
Webページ番号:
[掲載日情報:2017/11/21 現在]

新規ヒトiPS/ES細胞マーカー抗体 iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

iPSelectorはヒトiPS細胞を免疫原として作製された,lacto-N-fucopentaose I(LNFP I)を認識する抗体です。LNFPIは未分化ヒトES細胞・ヒトiPS細胞の細胞表面に存在する糖鎖であり,分化すると発現しなくなるため,iPSelectorは未分化ヒトiPS/ES細胞のマーカーとして使用できます。
また,未分化のヒトiPS/ES細胞に結合し細胞傷害作用を発揮するため,未分化iPS/ES細胞の除去にも使用できます。

本製品は研究用です。臨床用途には使用できません。
本製品は立命館大学 総合科学技術研究機構と薬学部および(独)医薬基盤・健康・栄養研究所による共同研究の成果を元に製品化されました。

MEMO

ヒトiPS/ES細胞マーカー抗体について


これまでのiPS/ES細胞のマーカー抗体(TRA-1-60,TRA-1-81,SSEA-3,SSEA-4抗体など)はヒトiPS/ES細胞の未分化状態を確認するために広く使用されています。しかし,これらのほとんどは胚性がん細胞(embryonal carcinoma 細胞:EC細胞)を免疫原として開発された抗体であり,EC細胞にも強く交差します。さらに,TRA(tumor rejecton antigen)の名前から容易に想像できるように,TRA抗体は多くのがん細胞と反応することも知られています。以上のことから,TRA-1-60,TRA-1-81,SSEA-3,SSEA-4抗体などはiPS/ES細胞に特異的な抗体とは言えません。
iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>は,ヒト iPS 細胞を免疫原として作製したハイブリドーマから,ヒト iPS細胞陽性,ヒトEC細胞陰性の条件を満たすようスクリーニングしたモノクロナール抗体です。EC細胞にほとんど交差せず,未分化のヒトiPS/ES細胞を高選択的・特異的に認識するため,新規ヒトiPS/ES細胞マーカー抗体として使用できます。

特長

  • 未分化のヒトiPS/ES細胞に特異的なマウスモノクローナル抗体(クラス:IgG1, クローン:R-17F)です。
  • ヒトiPS/ES細胞を認識するマーカー抗体として使用できます。
  • ヒトiPS/ES細胞のコロニー内部まで,すべてのヒトiPS/ES細胞の細胞膜を一様に染色します。
  • 未分化のヒトiPS/ES細胞に結合し細胞傷害作用を発揮し,未分化iPS/ES細胞の除去にも使用できます。

■iPSelectorと既存のマーカー抗体との細胞結合性の比較

現在汎用されているヒト多能性幹細胞マーカー抗体のTRA-1-60,TRA-1-81などと異なり,iPSelectorはiPS細胞 (Tic) およびES 細胞 (KhES-3,H9) とよく結合しますが,EC細胞(2102Ep,NCR-G3)にはほとんど結合しません。

細胞 本製品 TRA-1-60 TRA-1-81 SSEA-3 SSEA-4 SSEA-1 Nanog
エピトープ 糖脂質 ケラタン硫酸 ケラタン硫酸 グロボシド グロボシド ルイスx 転写因子
Tic (iPS) ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ + +++
KhES-3 (ES) +++ ++++ ++++ +++ ++++ + +++
H9 (ES) ++++ ++++ ++++ +++ ++++ +/- +++
2102Ep (EC) +/- ++++ ++++ +++ +++ + +++
NCR-G3 (EC) ++ ++++ ++++ +++ ++++ ++ ++++

SSEA-1:マウスES/iPSマーカー抗体

使用例

■ウェスタンブロット

ウェスタンブロットによる検証 細胞ライセート5μgのウェスタンブロットを行った。

左:ヒトiPS細胞(LNFP I発現)
右:HEK293細胞(LNFP I非発現)
希釈度:2,000倍(0.5 μg/ml)
二次抗体:Anti-Mouse IgG, Goat-Poly, HRP(KPL社 #5220-0337
化学発光基質:Trident plus Western HRP Substrate(GNT社 #GTX400006
検出:LuminoGraph I (ATTO)で1分間検出

LNFP Iは糖鎖のため,ウェスタンブロットで複数のバンドが観察される。いずれも未分化ヒトiPS細胞特異的なバンドであり,HEK293細胞からは検出されなかった。

■免疫細胞染色

iPSelectorや既存のマーカー抗体を用いて,ヒトiPS細胞コロニーを染色した。SSEA-3抗体やSSEA-4抗体ではすべてのヒトiPS細胞を染色することができなかったが,iPSelectorはコロニーに含まれるすべてのヒトiPS細胞の細胞膜を均一に強く染色できた。

免疫細胞染色による検証

■フローサイトメトリー

iPSelectorをフローサイトメトリーに使用した。
未分化のヒトiPS細胞はネガティブコントロール(2次抗体のみ/下図紫色)に認識されず,iPSelectorに認識されていることがわかる(下図橙色)。

iPSelectorをフローサイトメトリーに使用した。

■Functional Assay(ヒトiPS細胞に対する濃度依存的な細胞傷害活性)

iPSelectorはヒト iPS/ES 細胞特異的に強い細胞傷害活性(補体非依存的)を示した(左図)。細胞傷害活性は二次抗体処理により大きく増強された(右図)。
細胞傷害活性はシングルセルサスペンジョンの細胞ばかりでなくコロニーを形成した細胞に対しても認められた。細胞死の機構はアポトーシスでなくネクローゼによる。

細胞傷害活性の確認

左図:iPSelectorとヒト iPS 細胞株(Tic細胞)を4℃,45分間インキュベーションした後の生細胞数。iPSelectorと同一アイソタイプのα-MBP抗体(コントロール)と異なり,抗体濃度依存的な細胞傷害作用がみられる。
右図:iPSelector濃度1 μg/100 μlに二次抗体を添加すると細胞傷害活性がさらに増強され,二次抗体0.1μg/100μlを加えた時90%以上の細胞を死滅させた。

■iPSelectorのヒトES/iPS細胞傷害活性

iPSelectorはTic 株(ヒトiPS細胞)以外の,世界的に最も繁用されているヒトiPS細胞株201B7とヒトES細胞株H9およびKhES-3についても同様の細胞傷害活性を示した。細胞と抗体を4℃,45分間インキュベーションすると,iPSelectorの量に応じて生細胞数が減った。

細胞傷害活性の確認

抗体情報

  • 免疫原:ヒトiPS細胞(Tic)
  • マウスモノクローナル抗体(クローン:R-17F)
  • クラス:IgG1
  • 検証済交差性:ヒト
  • エピトープ:ヒトiPS細胞の細胞膜に存在する糖脂質の糖鎖部分lacto-N-fucopentaose I (LNFP I: Fuc 1-2Gal 1-3GlcNAc 1-3Gal 1-4Glc)
  • 適用:免疫細胞染色,ウエスタンブロット,フローサイトメトリー,未分化ヒトiPS/ES細胞の除去
  • 製品形状:Protein A精製(1mg/ml,50%グリセロール添加,防腐剤無添加)

参考文献

  1. Kawabe, K., et al., Glycobiology, 23, 322, (2013).
  2. Matsumoto, S., et al., J. Biol. Chem., 290, 20071, (2015).
  3. Nakao, H., et al., Glycoconj. J., DOI 10.1007/s10719-0169-9710-2

価格

[在庫・価格 : 2017年11月23日 14時50分 現在]
メーカー 商品コード 商品名 包装 価格 在庫 リスト
FNAフナコシ
フナコシ株式会社

データシート

FDV-0014A

iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

25μl

\13,0002個以上追加
FNAフナコシ
フナコシ株式会社

データシート

FDV-0014B

iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

100μl

\40,0002個以上追加
[在庫・価格 : 2017年11月23日 14時50分 現在]
メーカー 商品コード 商品名 包装 価格 在庫 リスト
FNAフナコシ
フナコシ株式会社

FDV-0014A

iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

25μl

\13,0002個以上追加
説明文

ヒトiPS細胞を免疫原として作製した,新規ヒトES/iPS細胞マーカー抗体。クローン:R-17F

保存条件-20℃法規制等
抗原種Human免疫動物Mouse交差性Human適用FCM,Functional Analysis,IC,IF,Western Blot
標識Unlabeled性状Protein A/G Affinity Purified吸収処理クラスIgG
Genbank NoGene Accession NoProtein Accession No
掲載カタログ

製品記事

iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

関連記事

新規ヒトiPS/ES細胞マーカー抗体 iPSelector<Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)> 販売開始のお知らせ

FNAフナコシ
フナコシ株式会社

FDV-0014B

iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

100μl

\40,0002個以上追加
説明文

ヒトiPS細胞を免疫原として作製した,新規ヒトES/iPS細胞マーカー抗体。クローン:R-17F

保存条件-20℃法規制等
抗原種Human免疫動物Mouse交差性Human適用FCM,Functional Analysis,IC,IF,Western Blot
標識Unlabeled性状Protein A/G Affinity Purified吸収処理クラスIgG
Genbank NoGene Accession NoProtein Accession No
掲載カタログ

製品記事

iPSelector <Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)>

関連記事

新規ヒトiPS/ES細胞マーカー抗体 iPSelector<Anti-LNFP I, Human, Mouse-Mono(R-17F)> 販売開始のお知らせ

お問い合わせ先(テクニカルサポート 試薬担当)

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。

表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

トップに戻る