受託記事カテゴリー

(株)トランスジェニック
トランスジェニック / (株)トランスジェニック
Webページ番号:
[掲載日情報:2017/06/16 現在]

ゲノム編集技術CRISPR/Cas9 CRISPR/Cas9による遺伝子改変マウス作製受託サービス

トランスジェニック社では,ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)による遺伝子改変マウスの作製受託サービスを提供しています。新しいゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)の出現は,遺伝子改変マウス作製にブレークスルーをもたらしたと言われています。効率が良い・作製が早い・費用が安いことが特長としてよく挙げられています。

本サービスは研究用です。商用・臨床用には利用できません。

CRISPR/Cas9による遺伝子改変マウス作製受託サービスの特長

  • 標的遺伝子に対するguide RNA設計からCas9発現ベクターの構築,受精卵へのインジェクションを行います。
  • CRISPR/Cas9での変異導入効率は高頻度であり,産子の約50%が変異個体であることが期待されます。
  • 相同組換え法より,短期間で作製できます。
  • ベクターの設計からマウス作製まで,トータルサービスのご提供が可能です。また,一部工程のみの実施も可能です。

これまでの作製方法との比較

これまでの作製方法との比較

CRISPR/Cas9の原理

CRISPR/Cas9の原理
  1. CRISPR/Cas9システムは,Cas9タンパク質とguide RNAから構成され,guide RNAの中の標的配列に相補的な20 merの配列が特異性を決めます。
  2. Cas9が導入された受精卵(あるいは細胞)では,guide RNAにより認識された標的遺伝子の配列が二重鎖切断(dsDNA break)されます。
  3. その切断部位が修復される過程で,塩基配列の欠失・挿入といった変異がゲノム上に導入されます。
    ドナーとなるDNA存在下では,相同組換えにより修復されます。
  4. 塩基配列の欠失・挿入では,フレームシフトによる標的遺伝子の破壊が起こります。
    また,相同組換えでは任意の変異導入が可能です。

CRISPR/Cas9による遺伝子改変マウス作製受託サービスの作業概要(標準工程)

1. Cas9発現ベクターの作製

標的とする遺伝子に対してガイドRNAを設計し,それをCas9ベクターに組み込むことで,その遺伝子配列を特異的に認識・切断できるCas9発現ベクターを構築いたします。構築したCas9発現ベクターの切断活性評価を実施いたします。また,ご要望によっては,mRNA等でも実施いたします。

Cas9発現ベクターの作製

2. Cas9発現ベクターを受精卵にインジェクション

既存のトランスジェニックマウス作製と同様の方法を用いて,Cas9発現ベクターを受精卵にインジェクションします。ただし,受精卵インジェクションでは難しい設計の場合は,ES細胞へのエレクトロポレーションという方法をとる場合もあります。
実施内容については,ご要望を踏まえご提案させていただきます。

Cas9発現ベクターをインジェクション

3. ファウンダーマウスの同定

変異が導入されている産子(ファウンダーマウス)をスクリーニングします。ダイレクトシーケンスによって変異体の検出を実施します。
これまでの結果から,産子の半数以上(2015年3月実績 約20系統の平均63%)に変異が導入されることが期待されます。
ここまで,ベクター作製着手からおよそ4~5ヶ月です。

4. F1ヘテロマウスの取得

ファウンダーマウスのうち,目的通りの変異が導入されている個体を選択し,次世代(F1)マウスを作製します。
ファウンダーマウスはモザイク(変異が導入された細胞とされていない細胞が混在している)なので,次世代マウスに生殖系列伝播した個体を作出し,かつ変異を特定する必要があります。この工程で作出される次世代マウスは,ヘテロ(+/-)マウスです。
ここまで,ベクター作製着手からおよそ7~8ヶ月です。

CF1ヘテロマウスの取得

CRISPR/Cas9による遺伝子改変マウス作製受託サービスの標準工程

工程 作業内容 納期
1. guide RNA設計とCas9発現ベクター作製 guideRNA及びCas9発現ベクターを構築します(in vitro での切断活性評価も含む)。 約1~2ヶ月
2. インジェクション
(C57BL/6N)
受精卵(C57BL/6系統)200個を用いて,
インジェクションを実施いたします。
約3ヶ月
3. ファウンダーマウスの導入変異解析 ダイレクトシークエンスによる導入変異の解析をいたします
(産子のうち,♂を優先して30匹を上限とします)。
約1ヶ月
合計   約5~6ヶ月

価格にはBroad研究所へのライセンス料を含んでいます。
ファウンダーマウス(F0)を作製します。
解析の結果,ファウンダーマウスが得られなかった場合,3.の費用はご請求致しません。
マウスの輸送費・微生物検査費は,別途申し受けます。

CRISPR/Cas9による遺伝子改変マウス作製受託サービスのオプション工程

工程 作業内容 納期
自然交配による
次世代マウスの作製
ファウンダーマウスと野生型マウスとの自然交配により,
次世代マウスを作製します。
産子全頭について,ダイレクトシーケンスによる導入変異の解析をいたします。
SPF施設の飼育ラック1棚を占有させ,1世代(3ヶ月間)の飼育・繁殖を行います。産子については,8週齢までの飼育とダイレクトシーケンスによる変異配列の解析を実施します。
1棚は10ケージを収納する規模です。交配・繁殖の進行に伴い,適宜,ケージ数を調整します。
妊娠出産に至らず産子が得られないときは,交配費用のみでの精算とさせていただきます。
約3ヶ月

上記の他,様々なストラテジー(ノックイン,floxマウス作製など)についても,ご相談を承ります。

構築したCas9ベクターの切断活性(ガイドRNAの特異性)の評価方法

Cas9ベクターの切断活性の評価

標的とする遺伝子に対してガイドRNAを設計し,それをCas9ベクターに組み込むことで,その遺伝子配列を特異的に認識・切断できるCas9発現ベクターを構築いたします。また,ご要望によっては,mRNAでの操作も行います。

作製したCas9発現ベクターの切断活性(ガイドRNAの特異性)評価として,HEK293細胞にCas9ベクターと標的配列で分断されたGFP発現ベクターをコ・トランスフェクションします。Cas9による切断を受け,再構成されて発現するGFPをFACSで検出し,活性を評価します。
作業概要(標準工程 1.Cas9発現ベクターの作製)に含まれます。

お客様のご要望に応じた工程での実施例(受精卵へのインジェクション)

Cas9ベクターと一緒にssOligoDNAを受精卵にインジェクションし,ポイントミューテーション(点変異)等をノックインしました。これまでに、数塩基欠失,1塩基欠失,1塩基置換などの変異アレルを持つマウスを得ることに成功しております。

精卵へのインジェクション

お客様のご要望に応じた工程での実施例 (ES細胞への導入)

ES細胞を用いて,相同組換え法との組み合わせにより,2箇所のloxP配列を挿入したコンディショナル・ポテンシャルのES細胞クローンを取得しております。

精卵へのインジェクション

CRISPR/Cas9のライセンス状況

トランスジェニック社は,2015年4月21日に米国Broad研究所からCRISPR/Cas9に関する特許群(US8,697,359B1他)の日本国内における非独占的実施権を取得しております(参考:ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)に関する非独占ライセンス契約締結のお知らせ)。
トランスジェニック社で受託作製した遺伝子組換えマウスは,お客様の機関内における研究目的での使用が認められています。

お問い合わせ先(受託・特注品業務担当)

製品情報は掲載時点のものですが、価格表内の価格については随時最新のものに更新されます。お問い合わせいただくタイミングにより製品情報・価格などは変更されている場合があります。

表示価格に、消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

トップに戻る