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糖鎖科学をシンプルに(Lectenz Bio社)

掲載日情報:2023/04/17 現在Webページ番号:70525

Frontiers

Vol.90  糖鎖科学をシンプルに

Lectenz Bio社は、糖鎖科学研究用ツールを提供する米国のメーカーです。
今回は、CEOのDr. Lori Yongにお話を伺いました。

Lectenz bio社CEOのDr. Lori Yongの写真

Dr. Lori Yang(CEO)

Lectenz Bio社について

Lectenz Bio社は、アメリカ合衆国ジョージア大学複合糖質研究センター(CCRC)のRobert J. Woods教授の研究グループからスピンアウトし、2009年にジョージア州アセンズで開業しました。会社のロゴは、糖鎖の記号表記(Symbol Nomenclature for Glycans、SNFG)に使用される記号の色と形からインスピレーションを得ており、糖質科学企業としての原点を表しています。


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Lectenz Bio社のコア技術

人工レクチン様糖鎖結合タンパク質 Lectenz

Lectenz(Lectin-like, enzyme-derived proteins)は、糖鎖プロセシング酵素群をもとに、コンピューターを用いた指向性進化により開発した人工のレクチン様糖鎖結合タンパク質です。天然のレクチンよりも高い特異性で糖鎖に結合することができます。原理的には、糖質分解酵素など多くの酵素群をLectenz に変換できるため、特定の糖鎖結合や組成に特化した製品の開発が可能です。現在シアル酸末端糖鎖の検出を目的に開発したSiaFind Lectenzを販売しています。

指向性進化よるLectenz開発の模式図

4種類のN型糖鎖の末端構造を簡便に定量 GlycoSense技術

蛍光強度の異なるビーズ(赤色蛍光)に、4種類の糖鎖末端構造特異的なレクチンが結合しており、フローサイトメトリーで蛍光強度ごとに検出する技術です。別途、あらかじめ緑色蛍光色素で標識した試料をレクチン標識ビーズミックスと反応させ、フローサイトメータ―で2蛍光測定を行い、赤色蛍光強度群(レクチン画分)における緑色蛍光を測定することで、試料に含まれる糖鎖末端構造の定量評価も可能です。質量分析のように、正確な糖鎖の全体構造を同定することはできませんが、糖鎖の状態や特徴を簡便かつ短時間で観察できます。従来使用されている レクチンアレイと比べて下記のような特長があります。

手法 GlycoSense マイクロアレイ マイクロプレートアレイ
アレイ形式 レクチン標識ビーズ レクチンスポット レクチンコートウェル
検出機器 フローサイトメーター アレイスキャナー プレートリーダー
再現性の確認 一度の測定で多数のビーズを観察可能 1因子あたり複数のスポットが必要
必要試料量 50~100 μl 20~250 μl
洗浄操作 不要 必要
所要時間 1~2時間 3~6時間 4~5時間
スループット性
(複数試料の測定)
高い 低い

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今後の展望

糖質科学分野を科学の新領域へ広げるフロンティア企業になりたいと考えています。これからも、お客様に満足していただけることを一番に考えたビジネスモデルを維持していきます。

Lectenz Bio社 社員の集合写真
Lectenz Bio社の研究室の写真

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お問い合わせ先

(テクニカルサポート 試薬担当)

reagent@funakoshi.co.jp

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